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魔法世界の剣術士 上  作者: 相會応
気持ち新たに
42/211

2 ☆

 香月こうづき篠上しのかみもどうにかプールに誘い終わり、夕島ゆうじまにメールも送ったので、これにてミッションコンプリートだ。――と、思っていたのだが。

 誠次せいじは自分の電子タブレット端末をじっと見ていた。


【助けてくれ。今図書棟としょとうにいる】


 夕島から返って来たメールには、そう書かれていた。

 確かこっちは【明後日皆あさってみんなで気分転換にプール行かないか?】と送ったはずだ。


「返信が救助要請って……」

「おっ? 天瀬あませー」


 志藤しどうのやれやれ声がし、誠次は顔を上げた。 

 通路の曲がり角を曲がって来たのは、やはり志藤だった。


「あ、志藤。夕島なんだけどな……」


 難しい顔の誠次は、電子タブレットのホログラフィック画面を志藤に見せた。もちろん内容は夕島からのメールだ。

 志藤は頷くと、


「ああそれな、なんか俺の方にも助けてくれって来たぜ? それでどう言うことかお前のところに俺が行ったってクチ」

「志藤にもか?」

「おう」


 宛先を確認してみると、なるほど。誠次と志藤両者に夕島はメールを送って来ていた。


「アイツなんかあったのか天瀬?」

「わからない。とりあえず、図書館に行こう」 

「OK」


 相変わらずきょとんとしている志藤に対し、誠次は真剣な様子であった。 


 見た目はドーム型で、棟一つを丸ごと使った図書館に使った魔法学園の図書棟。その入り口に至る、段数多い階段を二段飛ばしで駆け上がる、誠次と志藤。

 あと数分で午後六時になるので、黄昏たそがれに染まる周囲に人影は少ない。図書館自体は、他の棟と隣接する内部通路を渡れば中に入れるので、夜も開いている。

 良い感じに古紙の臭いがする図書館の中には、同級生と先輩が点在する形でちらほらといた。時期や時間帯もあってか総数は決して多くはないが、みんなとある一点の方へ視線を送っていた。図書館内部中央の方である。

 

「なんか重たい雰囲気じゃないよな」


 志藤が周囲をきょろきょろと見渡しながら、どこか安心したように息をつく。確かに周りの魔法生まほうせいたちは耳打ちなどひそひそ話をしていたり、受付の図書委員の先輩に至ってはやれやれと言わんばかりに作業に没頭している。


「野次馬って感じだな……」


 誠次も辺りを見渡し、言う。

 綺麗に揃えられた木製のテーブル席の間を抜けて進んでいくと、何やら中央で人だかりが出来ていた。

 人だかりの真ん中、端正な顔立ちの黒髪眼鏡の男子、夕島聡也ゆうじまそうやはいた。


「夕島見っけ」


 志藤が指を指したが、夕島がいる人だかりとの距離は依然遠い。

 ――近付けそうにないからだ。

 人だかりをよく見てみると、圧倒的なスカート率であり、女子生徒ばかりだった。そして、その表情は何故なぜかどれも険悪なムードそのもの。


「夕島がモテてるのか……?」

 

 はたから見ればそれで、誠次は首を傾げていた。だが、案外そうではないようで、


「本当にごめん……」 


 困り果てた様子の夕島は、しきりに周囲の女子生徒に向けて頭を下げていた。

 その奥で、もう一人の男子生徒を誠次は見付けた。赤いラインの三学年生の男子生徒だ。整った顔立ちに耳元には光るピアス。茶色くくねりのある髪は天然ではなく染色しているようで、何より特徴的なのは目もとだった。つり目に赤い瞳で、誠次はそこにどこか見覚えを感じていた。


「天瀬、志藤……」


 まるでアマセシドウと一つの単語のように、唐突に女子生徒に名前を呼ばれた。


桜庭さくらば?」


 声のした方を見てみると、なんと人だかりの中から桜庭莉緒さくらばりおがおずおずとして、首だけ回してこちらを見ていた。どうやら、この場を離れられないらしい。

 

「何だこの状況……」


 二階の座席の方からも、人だかりに向けて視線を送っている生徒がちらほらといる。完全にお通夜ムードである。

 上手くこの場の状況を呑み込めないでいると、渦中かちゅう(?)の夕島と目が合った。


「天瀬! 志藤!」


 人だかりの中心にいるような人物から名指しで呼ばれれば、人だかりの視線は必然的にこちらに向けられる。


「う……っ」

「わ……っ」


 殺気立っているような女子たちの目が一斉に襲い掛かって来て、誠次と志藤はそろって身体を引きつらせていた。人混みを作っていた女子の制服リボンの色は青と緑なので、同級生と二学年生。それが夕島と奥の三学年生男子生徒を中心に綺麗に真っ二つで対立している、と言う状況だ。無論、桜庭は一学年生側。  


「な、何事だ?」


 完全にどうしていいかわからない様子に志藤を横に、誠次が夕島のみに意識を集中させて尋ねる。そうでもしないと女子の視線にられそうであった。


「俺の兄さんが、問題を起こした……」


 夕島が急いでこちらまで駆け寄って来て、事を告げる。


「兄さん?」


 夕島の言葉を聞き、誠次と志藤はおそらくそうであろう奥の人物を見た。

 

「ああ……なるほど……」


 面影があると言えば良いのだろうか、ちらりと見た時こそ茶髪の所為せいと眼鏡の有無で分からなかったが、確かに夕島聡也と似た顔立ちをしている。あの三学年生は夕島の兄なのだろう。


「もーみんな喧嘩はよそうって、ね? 謝ってるじゃん、この通りっ!」

  

 夕島兄は何やらアクセサリーをつけた腕をビシッと合わし、軽薄そうな態度で周囲の女子生徒たちに謝っている。見た目で薄々感じていたが、声と仕草で確信した。所謂いわゆる、チャラい先輩だ。おおよそ、夕島聡也とは正反対であると思った。


「っで、なにがどうなってんだよ……」


 志藤が今一芳いまいちかんばしくない表情をしている。


「桜庭さんや香月こうづきさんたち1-Aの生徒が図書館で勉強していたらしい。そこに兄さんが声を掛けたらしいんだ……」

「ナンパってやつか」

「香月? ナンパだとっ!?」

 

 志藤がぼそりと言った言葉に、誠次が驚いていると、桜庭のすぐ横に見慣れた銀髪少女が一人いた。


「天瀬くん、声が大きいわ……」


 少し気まずそうな顔で、香月詩音こうづきしおんだ。桜庭の紫がかった黒髪と合わせて見れば、互いが互いを引き立てるようにしてよく映えているようだ。


「大袈裟だなお前……」


 耳を片手で抑えながら志藤が誠次にジト目をむける。


「そしたら、元々兄さんが付き合ってた二学年生女子生徒がばったりその現場を目撃、口論になったらしい。二学年生の女子の先輩は所謂いわゆるクラスのグループ仲間を呼んで人が多くなったんだ……」


 誠次が視線を女子集団の方へ遠慮気味に送る。見れば一学年生側はクラスで見たことがあるような面持ちの女子ばかり。ただ桜庭と香月を入れても数は五人と大して多くはない。

 一方で二学年生先輩グループは鬼のような形相で、桜庭や香月たちを睨んでいた。嫉妬しっと憎悪ぞうおの炎が渦巻いている先頭の、おそらく夕島兄の彼女さんを筆頭に数は八人ほどだ。


「って、お前の兄さんが全面的に悪いじゃん……」


 志藤がぼそりと言う。


「否定できない……。そして俺は兄さんから野暮用があると連絡を受けて、騙される形でこの現場にやって来て、今謝っている最中だ……」


 肩を落としてがっくりと、夕島は言っていた。 


「お気の毒だな夕島……」

伸也しんや先輩!」


 誠次が夕島の肩をぽんと叩いてやっていると、前の方で二学年生女子が声を張り上げていた。夕島伸也ゆうじましんや、と言うのが夕島兄の名前のようだ。


「もー皆怒らないでって。人類皆兄弟って言うじゃん? あれと同じだよー」


 夕島伸也は舌をテヘっと出して痛たたたっ、と言う仕草を見せる。チャライ。とにかくチャライ。そんな飄々ひょうひょうとした態度だからこそ、彼女さんとやらの怒りも治まらないのだろう。

 

「あっ、そこの……聡也の友達くん? かな? 君たちの方からもなんとか言ってくれるとマジ助かる!」


 夕島伸也が誠次たちの方を見て、軽いノリで言ってくる。耳のピアスがきらりと意味も無く輝いていた。


「ひたすら謝りましょう!」


 それしかないと思い、誠次は慌てて言葉を返す。


「うわーっ、それさっきからやってる系!」


 ズビし、っと両手で二丁拳銃を作って誠次を撃って来る夕島伸也。


「……悪い夕島。俺、撃たれたからもう退場していいか……?」


 ピクリ、と眉根を寄せ、誠次は言う。


「本当にすまない天瀬……。あんな兄で……」

 

 夕島が呆然とした面持ちで頭を抱えていた。

 

「何とかしてはやりたいけど……」

「天瀬、こう言うの慣れてるだろ……?」


 夕島がぼそりと言ってくる。

 

「は!? い、いや全然……」


 色恋話には年相応の興味こそあるが、女性と付きあった事もこのような経験もまったくない。


「よくも私の伸也先輩を……!」


 彼女さんが桜庭や香月にまでやっかんでいることが、事態の複雑さを招いている。桜庭も香月も同性から妬まれるほどの容姿をしているのは、事実だ。

 1-A学級委員として篠上しのかみの手も借りたいところだったが、篠上は篠上でこう言うことになるととたん駄目になりそうであった。逆に夕島伸也に口説かれてしまうまでもある。


「――あれもしかして! もしかしなくとも、君って噂の剣術士君? 魔法が使えないんだよね? うちのクラスでも結構話題よー?」


 ふと、夕島伸也が何かを思いたったが早いが、誠次に声を掛けて来る。二学年生の女子生徒たちも、誠次の方をそう言えばと見ていた。


「……」

「ふーん……」


 上手く自分の事を棚に上げるつもりかとは思ったが、整った顔立ちの夕島伸也は含んだ笑みを見せていた。

 そんな妙な笑顔を見たら、誠次も幾分か考える事が出来た。


「ちょっと可愛いからって調子に乗って!」


 夕島伸也の彼女グループから、先ほどから頭の悪そうな言葉が飛び出て来る。友達に呼ばれた以上、義理立てしとくのは当然だろう。それがただの上っ面のなんとやらでも。

 だが、こちらは違うぞと誠次は真剣に考える。


「修羅場だな……」


 志藤もお手上げと言った様子で呟いていた。


「修羅場……。……ああ」


 誠次はそこで、とうとう一つの答えに辿り着いてしまう。


「――どうにか出来そうな人がいる」


 誠次が志藤に耳打ちするよう、小声で伝えた。だがその表情は険しい。虚ろでもある。


「マジで?」

「俺が呼んでくるから……それまでその、なんか気を引くことやっててほしい」

「気を引くって何だよそれ……」

「一発ギャグとか」


 誠次が言った瞬時、志藤の顔にはかない悲壮感が漂い始める。


「お前、正気か……!?」

「いや、取り敢えず、時間を稼いでくれればいい……」


 志藤は、ごくりと息を呑む。そして、


「……あー分かったよ! やってやるよ!? ……皆さんちょっと聞いてもらっていいですか!?」


 が、頑張れ、志藤。

 

 そして、男子寮棟通路にて。


「な、なんで俺が、あんな目に……」


 すっかり干からびた様子の志藤が、窓の外に広がる夜景を眺めていた。センチメンタルな雰囲気だ。

 

「ダニエル先生を呼んでくるとは思わなかった……」


 夕島が志藤を同情するような目で見つめつつ、誠次に言う。

 横を歩く誠次は赤く腫れかけている右手を、冷房から送られる冷たい風にあてていた。


「まあ、俺も右手に激痛を食らったし……おあいこ様ってことで。ははは……」


 相変わらず保健室であの人と会うと握手を求められる誠次であった。向こうの文化なのだろうかなんなのか。

 結局、修羅場を潜り抜けたと言っていたダニエル・オカザキ保険医に助けを求め、図書館の一件は解決。彼女さんグループもさすがにダニエルを前にするとどうしようもない。夕島伸也も態度こそアレだがちゃんと謝ったようで、後顧こうこの憂いは残さず片付いたと思う。


「俺の一発ギャグ列伝そんな駄目か……」


 志藤が、割に合わない相当なダメージを喰らったようだが。


「二人とも助かった。先生を呼ぶほどのものかどうか悩んでさ」

「だからって俺らを呼んでもって話しだったけど……。まあ結果オーライか」


 何より、クールな夕島がこちらを頼って呼んでくれたのは意外であり、少し嬉しいものでもあった。ひとえに、これまでに築いて来た信頼関係の産物だろう。


「そうだ、プールだけど誘ってくれてありがとう。行くよ。勉強ばかりでも駄目だしな」

「おっ、サンキュー夕島! やっぱみんなで行くのが楽しんだよな! なにより女子の水着!」


 気分を転換させることに成功したのか、志藤が明るい表情へと戻って言っていた。


「女子の、水着……」


 ここに来るまで想像していなかったことに、誠次は一瞬たじろぐ。


「反応が生々しいぞ天瀬……」


 苦笑する夕島。


「へへ。そういや、香月と篠上は誘えた?」

 

 お気楽そうに後頭部に手を回しながら、志藤は誠次に訊く。

 誠次は志藤をジト目で睨みながら、


「誘えたけど、お前なあ……」


 すると、なにかを察した様子で志藤が小さく笑っていた。


「まあ、おあいこ様ってことで」


 まんまと志藤に返され、そこでも誠次は恥ずかしいものを感じた。


「分かったよ……」

「悪かったって。でもお前じゃねーと誘えないと思ったんだよ。じゃあ俺の寮室はあっちだから、またな」


 志藤が手を振って、去って行った。

 夕島と二人になれば、自然と話題は夕島の兄である夕島伸也についてシフトチェンジした。


「何と言うか悪い、チャラかった。例えると日本人の皮被ったイタリア人みたいな感じで……」


 横でチューブドリンクを静かに飲む夕島と見比べれば、それはますますであった。

 チューブから口を離し、夕島は構わないと微笑んでいた。


「的確な指摘だと思う。まあ、ああ見えて昔は普通だった。いや……優秀な魔法生まほうせいだったんだ」


 続いて夕島は顔を上げ、遠くを見ているようであった。


「俺が言うのもなんだけど、中学生の時は魔法競技の大会で準優勝。真面目で好青年。俺も憧れていたんだ」


 言いながら夕島は腕時計型のデバイスを操作し、空中にホログラムの写真を浮かばせた。

 その写真には、青いラインの制服に身を包んだまだ黒髪の夕島伸也が、黒ぶち眼鏡を掛けてヴィザリウス魔法学園の正門前に立っている姿が撮られていた。【二〇七七年度入学式】と書かれた横断幕が写真には写っており、およそ二年前の時のものだろう。

 しかしこの当時、目の前の夕島と見分けがつかないほど、やはり二人は瓜二つであった。

 懐かしいものを見るようで夕島は、大きくため息をついていた。


「この学園で一学年生の時も、兄さんは成績優秀な優等生だった」

「夕島伸也さんの身に一体何があったんだ……」

「わからない。二学年生の時になにかあったらしいけど、家族とも音信不通だ」


 夕島は肩を竦めて言っていた。その表情は、少し寂しそうな感じであった。


 夜。誠次は寮室にて、制服を着たままバスルームに立っていた。

 

「兄さん……か」 


 もしかしたら、一つ下の奈緒なおも同じくこのヴィザリウス魔法学園に通っていたのかもしれない。

 底なしの明るい笑顔を思い出せば、成長した身にこの学園の制服姿が良く映えるようで――。……そんなむなしい妄想をしても、意味がないことは分かっていたが。どんなに悔やんだところで、過去は変わらない。


「父さん母さん。ごめん、奈緒……。もう少しだけ待ってくれても良いか?」


 誠次は軽く首を横に振り、天を見上げて呟いていた。

 折角せっかく生かされたこの命を、やはり粗末に扱う訳にはいかない。何よりおれには――今が、あった。

 置いてある電子タブレットの画面を眺めながら、ワイシャツのネクタイを緩める。

 何はともあれ、明後日は楽しみなプールである。思えば、何年か振りのプールでもあった。しかも友達と(初)。しかも他人女子と(初)。


「――っと、危ない危ない」


 浮かれた気分だったので、忘れていた。

 誠次がふと見た鏡に映っていた自分の腹には、包帯が巻かれていた。林間学校で奥羽によってやられた、斬られた傷だ。


「水に濡らしたら駄目なんだよな」  


 保険医ダニエルから言われていたことを、誠次は今更ながら思い出していた。風呂に浸かるのは駄目なのだ。

 傷口に水を当ててはいけない……。

 水、駄目……。

 …………。

 

「……あ˝っ!」


               ※


 魔法学園の部活動を終え、帷悠平とばりゆうへい小野寺真おのでらまことが二人揃って寮室へと戻って来た。二人の所属する部活は別だが、偶然男子寮棟で鉢合わせしたのだ。


「ふいー。疲れたぜ……」

「お疲れ様です帷さん。この時期の部活は暑いですよね……」

「小野寺は陸上部だっけか。俺は先輩のしごきがキツイところだ……」

「お疲れ、二人とも」


 疲れた様子の二人を迎えたのは、夕島聡也ゆうじまそうやだ。  


「何か夕島の方こそ疲れてないか? 部活でなんかあったのか?」


 帳がエナメルバックを肩から降ろしながら、訊く。


「部活は休みだったんだけど……まあいろいろと……」

「いろいろと?」

「いろいろと……」


 小野寺が首を傾げていたが、夕島は頬をかいて適当にはぐらかしていた。


「天瀬は?」


 誠次は部活に入っていない。いつもは寮室にいるはずなので、帳が夕島に尋ねると、


「なんか、テロ許さない! ……とか言いながら不貞寝ふてねした」


 テロ。なにげなく言う夕島からその単語を聴き、小野寺と帳は一瞬だけ顔を見合わせた。GWでは誠次と共にテロと戦った仲だ。

 帳は二段ベットの上をじっと眺めた後、


「――まあ、確かにテロは許せねえよな」

「ですよね」


 小野寺が苦笑交じりに続けていた。

 気分転換。その言葉は今は、どこの誰よりも誠次に、必要だったのかもしれない。


挿絵(By みてみん)

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