最終章
玉座の対決
スピリタスの王宮は、ついこの間まで、つましいながらも笑い声に彩られた気品と、明るさに満ちた宮殿であった。国王とその家族はみな気さくな人々であり、近所に住む市民も通りがかりの旅人も、誰でも気軽に王宮を訪れることが出来た。
それが今や真昼でも城のすべてと、その背景の空までが黒い靄でもかかったようにくすみ、その姿を人々の目から遮っていた。しかも、それでもなお近付こうとしたもの達は、立ちこめる異様な臭いに戸惑い、そしてそこから先へ進むことをためらうのだった。
その王宮の奥、この華麗とは縁の遠い城の中で最も美しく、きらびやかな部屋であった玉座の間が、今や国全体を覆う禍々しさの中心であった。
「ほーッ、感心に逃げ出さずにこちらへ向かって来るではないか。なかなか友達思いの友人のようだな‥‥‥」
玉座に座るレゼルブは、そう言って部屋の壁に鎖で繋がれたニッカを振り返った。
「ふんッ、単なるいいカッコしいさ。アイツにとって、ここで逃げ出してはカッコがつかないんだろう」
鎖で繋がれた両手をぎりぎりまで伸ばしたまま、床に倒れ込んでいたニッカにとって、弱々しい声でそう答えることが精一杯の嫌味であった。彼の両足は、もう自分の体重を支えることが出来ず、その顔は腫れ上がり、服はボロボロであった。
「たかが魔術師の弟子にしては、見上げた精神力だな。もっとも、いつまでもつかは知らんが‥‥‥さて、姫君。間もなく水晶の剣が到着する。いかがかな、強情を張らずにそろそろ本当のことをおっしゃられては?」
レゼルブの目は、ちょうど鎖に繋がれたニッカに真向かう形で、闇の手によって押え込まれているシェリーに向けられた。
「何度聞かれても同じよ、知らないものは知らないんだったら!」
レゼルブは、シェリーに答えさせるために彼女を直接痛めつけたりはせず、その目の前でニッカを自分に使える闇の僕達に痛めつけさせたのだった。
ニッカとグレン、そしてシェリーが結びついた成行きを知らないレゼルブの目には、姫と彼らが強い信頼関係にある主従に見えたのだった。もちろんそれは、大きな勘違いであったが‥‥‥。
「なんとも、情なき姫よな。そなとも、心ない主をもったものだな。どうだ、いっそのこと我に使えぬか?そなたであっても、使い魔の下っ端位の役には立とう。どうじゃ?」
「そいつは、いい考えだ‥‥‥」
ニッカが弱々しく笑うと、その正面にいるシェリーが顔色を変えた。
「ちょっと、やめてよね!ニッカ、あんたこいつが本気かどうか、わからない訳でもないでしょう!?」
「だったら、とっととその秘密とやらを教えてやれよ!誰のせいで、俺がこんな目に会っていると思っているんだ!?」
「お諦めなさい、それがあなたの宿命なのよ!」
「あのなァー!」
ニッカとシェリーはお互いに命惜しさで、真剣に言い合っているのだが、その様子を見守るレゼルブは完全に誤解していた。
「ふふふッ、涙ぐましい主従の熱演だな。しかし、そんなことで我の目は誤魔化されはせぬぞ!」
「なのねェー!」
ニッカとシェリーは異口同音に、レゼルブの誤解に対して抗議の声を発したが、それがこの大魔女に通じるはずもなく、お互いに顔を見合わせてため息をつくのだった。
「まァよい、どちらにしても水晶の剣が届いてからだ‥‥‥」
そう言って、この不毛のやり取りに終止符を打つと、レゼルブは目を部屋の中空に写しだした、白馬に乗ってこちらに向かって来るグレンとロゼの姿に向けた。
「グレンのやつ、いい女と相乗りだなんて、なんとかする気があるのか?」
その姿を床から見上げるニッカの独り言は、羨望と嫉妬とそしてかなりの不安に満ちていた。
彼は自分の友人が、好みの女性に「一緒に逃げて!」などと言われた場合、自分を見捨てて逃げることに、躊躇うような性格をしていないことを、よく知っていた。
だが、シェリーの思いは、また別であった。
「ああ、剣士様!そんな得体の知れない女と、一緒に馬にお乗りになるなんて!いや、いや、いや!!」
これもまた、はなはだしい誤解というか、勘違いではあった。そして、レゼルブはそんな二人の様子を、自分達の企みを知られまいとする見え見えの擬態であると思い込んでいた。
そして、このレゼルブの致命的な思い違いこそが、ここまでニッカとシェリーが無事でいられた原因であった。そうでなければ、少なくともニッカの命はとうの昔に、使い魔のエサとなっていたはずであった。
「ああんッ!剣士様ったら、そんな女といつまで一緒にいらっしゃるの!?早くいらして!街からここまで、そんなにかかるはずないのに!!」
シェリーの、その乙女の純情としてはもっともな、しかし助けを待つ身であることを考えれば不用意な一言が、レゼルブの油断を覚ました。
「何者!」
叱咤の声と同時に、数本の闇の帯が部屋の入口に突き刺さった。その瞬間、何かかが部屋の中に飛び込んだ。すかさずそれを、闇の帯が槍となって貫いた。だが、数本の闇で串刺しにされ、一瞬にして石化したそれは城の護衛兵の体だった。
「ニッカ、生きてるか!?」
気合いもろともニッカを壁に繋いでいた鎖を、その剣で立ち切ったグレンは、崩れ落ちる魔術師の弟子の体を支えた。
「‥‥‥遅いじゃないか!」
それが、ニッカの答えだった。グレンは、苦笑で返した。
「悪いな、ちょっと手間取った‥‥‥」
城の表門から、この部屋に至るまでのあちこちに、護衛兵の体が転がっていた。どれも、グレンの一撃で気を失っていたのだった。
「こしゃくな、どうやって我が結界を破った!?」
声と同時に、レゼルブの片手が振り降ろされ、そこから闇の使徒達がグレンに向かって殺到した。
「剣士様!危ない!!」
闇に捕らわれたままの、シェリーの金切り声と同時に、グレンの肩ごしに迫り来る闇の群れをニッカは見た。
だが、グレンは息を飲むニッカに向かってニヤリと笑って見せると、迫り来る闇に背を向けたまま、片手をかざした。
淡い輝きが、グレンの手元を照らした。そのささやかな光に、闇の動きは急ブレーキをかけられた。幾筋もの闇が、奇怪で不快な音声を発しながら、グレンとニッカの脇を通り過ぎた。
「ホーッ、こいつは驚いた。本当に、魔除の効果があるじゃないか!」
グレンの言葉は、どこまでが本気であるのか、相変わらず分からなかったが、それが大魔女レゼルブに対する、明かな嘲笑であることは誰の目にもハッキリしていた。
「残念だが、その水晶の剣に我が僕を遮る力などない。ただ、その剣を無傷で手に入れよという、我が命がこのもの達の動きを封じたのだ」
水晶の剣をかざすグレンと、得物を前におあずけを喰らわされた闇の僕を挟んでレゼルブの間に、奇妙な静寂が流れた。
「剣士様、欺かれてはなりません!その剣の力を、レゼルブは恐れております!!」
「お黙り!」
レゼルブのやや甲高い声と同時に、シェリーは悲鳴を上げた。彼女を捕らえている闇が、彼女を締め付けたのだ。
「さァ、お遊びはこれまでだ。さっさと、その剣をおよこし。さもないと、この姫様がどうなるかわからないよ!」
明らかにその脅しは、落ち着きを欠いていた。そして、逆にグレン達は落ち着いていた。いや、落ち着いているようにこの大魔女には見えた。
そして、なぜ自分がそんなに焦っているのかよく分からないこと自体が、レゼルブを不安にしていたのだった。
もちろん、そんなことはニッカ達の知るところではなかった。
「やだねェ、ここまでありきたりだと付き合う気にもなれない。おいッ、ニッカ。お前、よくこんなのと今まで一緒にいられたな?」
「別に、好きで一緒にいたわけじゃない。このオバサンが、離してくれなかったんだ」
「お前って、年増に好かれるタイプだもんな」
どこまで行っても、ニッカとグレンの会話は、こと当事者以外を怒らせることにかけては、天才的であった。そして、本人達にはまるでそんな気がないのだと言ってみても、恐らく誰も信じなかっただろう。
なんともみっともない悲鳴が、そんなニッカとグレンの意味のない会話を中断させた。シェリーは、苦しい息の下から喘ぎながら助けを求めた。
「剣士様、早く‥‥‥助けて!」
「うーん、そいつは俺には無理だ。ニッカ、お前はどうだ?」
「あのなァ、俺に出来るくらいなら、どうして今までこんなところでグズグズしている?」
「だろうな。ほんじゃま、帰るとするか」
そう言って、グレンはニッカを促して部屋の外へ向かった。
「け、剣士様!?グェッ‥‥‥!」
シェリーは、再びみっともない声を出した。外へ行きかけた二人の足が止まった。
「よくも、ここまで我を愚弄しておくれだね!気が変わった、三人ともここで死ぬんだよ!!」
レゼルブはそれまでの温厚な表情から、目と口が大きく釣り上がった不気味な、決して友好的ではない表情に変わっていた。そして、その背後から闇の使徒達がなだれのようにニッカ達の背後に襲いかかった。
「ミャオーン!」
甲高い猫の鳴き声が、闇に包まれた部屋にどこからともなく響いた。次の瞬間、ニッカ達に殺到する闇の前に、背中に翼を持つ小さな鳥猫がフワリと浮かんだ。
そして、その空中に浮かんだ鳥猫が、大きく口を開けたかと思うと、部屋全体を震わす咆哮が響き、一瞬闇達はチリジリに引き裂かれた。
猛獣を思わすその吠え声の主は、咆哮の後で小さな体を震わせたかと思うと、見る見るその体を大きく膨らましていった。
「西のロゼか‥‥‥」
それまでとは打って変わって、レゼルブの口調には低く、その分重みがあった。
「いかにも、西の大魔導師メタクサが一番弟子のロゼ。師の命により、北の大魔導師レゼルブ殿にお会いしたく、参上つかまつった」
いつの間にか、翼を持った巨大な虎の背にスッとフードとマント姿のロゼが立っていた。
「なるほど、我が結界を破り、術を惑わしたのはお前か‥‥‥」
レゼルブがそう言いながらロゼと静かに、しかし凄味をもって睨み合っている隙に、グレンとニッカはすばやくシェリーの傍に寄った。
シェリーは、気を失っていた。
「おい、お姫さん!」
グレンがそう言って、抱き起こすとシェリーはやっと薄目を開けた。
「ああ、剣士様!やっぱり、来て下さったのね。私ってば、剣士様が私をお見捨てになって、出て行かれる幻を見ましたの。なんて、罰当りな幻だったのでしょう‥‥‥」
ほとんど夢うつつでそう言うシェリーを、荷物のように肩にかつぎ上げて、グレンはニッカを振り返った。
「夢だったら、よかったんだがな」
そんなグレンの言葉に、ニッカは肩をすくめて見せただけだった。
そして、二人は長居は無用とばかりにそそくさと、外へ向かった。だが、彼らの眼前で音もなく扉は閉じた。
「ちょこまかうるさい!おとなしく、そこで待っておれ!!」
彼らの方など見向きもせず、レゼルブは吐き捨てるように言った。
「やばいんでない?」
グレンが、ニッカの背中を小突いた。ニッカも、小さくうなずいた。
「うん、やばい。本当に、やばい‥‥‥」
そのニッカの言葉を待っていたかのように、ロゼの右手が動いた。
「さァ!お前本来の体と、仲間達の仇をお討ち!!」
「出来損ないの猫と小鳥が‥‥‥もう一度、石屑に変えてくれるわ!」
翼を持つ巨大な虎が宙を飛び、闇が渦を巻いて集合すると、その虎に襲いかかった。
虎の咆哮が、部屋を揺るがした。
闇が一つになり、明確な形を作った。それは、巨大な胴体から、幾つもの頭を伸ばした巨大な蛇の姿であり、その胴体には不自然に小さなコウモリのような羽を何対も羽ばたいていた。
そして、その太くて長い胴体は、一瞬にして虎に巻き付いたかと思うと、ギリギリと締め上げたのだった。
もちろん、翼を広げた大虎もそのままではいなかった。その鋭い牙と強力な顎、さらに両方の前足を振り回して、この不気味な蛇の怪物の頭に襲いかかるのだった。
だが、いくら虎がその鋭い牙で噛み裂いても、蛇の頭は後から後から際限なく現れるのだった。そして、異様な叫び声を上げながら、幾つもの蛇の頭は、次々に虎の頭に喰いついて行った。
呻き声を上げる虎。体のそこかしこが切り裂かれ、血がほとばしっていた。さらに、蛇の頭は虎に喰いつくだけでなく、青白い炎のようなものも次々と吐きかけ、その度に虎は悲痛な呻き声を上げた。
虎の不利は、誰の目にも明らかだった。
「写し身だ‥‥‥」
ニッカが口の中でつぶやいた言葉を、聞き分けたのはグレンだけだった。
「なんだ?そりゃ!?」
「あの化物達は、それぞれの魔導師自身なんだ。見ていろ」
ニッカが指さす場所に、グレンが瞳を移すと、今まさに蛇の頭の一つが、大虎の肩口を噛み裂いたところだった。同時に、ニッカの指は下にいるロゼを示した。
ロゼの肩口に一本の筋が入ったかと思うと、見る間に服が裂けその下の白い肌が覗いた。そして次の瞬間、そこから真っ赤な血が吹き出した。
ロゼの頬が血しぶきに濡れ、気が付くと彼女の服のそこかしこが破れ、あちこちに傷の跡が見えた。
そして、ロゼは傷が与える痛みに、苦悶の表情は浮かべるものの、すぐに傷口に手のひらを当てて、魔力で傷を癒していた。だが全体的に、玉座に座したままのレゼルブの受けるダメージと、それを見上げる形で床に立つロゼの受けるそれとでは、歴然と差が付き始めていた。
「このままじゃ、時間の問題だな‥‥‥」
どうする?と、グレンに問いかけようとして、ニッカは顔を押さえた。
「あちゃ、血を見ちゃったのね‥‥‥」
床に倒れたグレンを、グレンが倒れたショックで目を覚ましたシェリーが揺さぶっていた。
「剣士様、お願い!目を覚まして!!」
シェリーは、グレンが単に気を失っているだけであることに、気が付いてはいなかった。
「あのね、お姫さん。グレンは‥‥‥」
「おのれ、レゼルブ!よくも、私の剣士様を!!」
状況を説明しようとするニッカを払いのけるようにして、立ち上がった。完全に誤解したままの彼女の手には、グレンが持っていた水晶の剣が握られていた。
「剣士様の仇!レゼルブ、覚悟なさい!!」
「あのちょっと!」
ニッカがシェリーを引き留めようとした、その瞬間。奇怪な叫び声が、ニッカ達の頭上をこだました。
部屋の中央では、今まさに蛇の頭が同時に、大虎の首筋の三カ所に喰いつき、大虎は翼を打ち震わせながらて奇声を上げていた。
「グェッ‥‥‥」
鈍い声を発してロゼが仰け反り、その口から血がほとばしった。彼女はそのまま、体を折り曲げるようにして倒れ、床に膝をついた。
それに合わせるように、部屋の中空で争っていた二つの巨大な化物ももつれ合ったまま、床の上に転んだ。
「西のロゼよ、その思い上がりの報いを受けるがよい!」
玉座から立ち上がったレゼルブの髪が逆立ち、そのつり上がった瞳は、憎しみを込めてロゼを見おろした。
「レゼルブ、覚悟!」
すべての動きが凍り付いたかと思われたその時、シェリーの場違いな甲高さの声が響いた。ニッカが止める暇もあらばこそ、シェリーは水晶の剣を構えて、レゼルブに突進した。
「バカが!」
舌打ちをして、ニッカは腰の袋に手を突っ込んで、三つの水晶玉を握りしめた。
「愚か者め!」
レゼルブは一瞬、シェリーの方へ目を向けただけであった。
今や完全に大虎を組み敷き、その体を思うさま噛み裂いていた蛇の首の一つが、シェリーの方へ伸びた。
「い出よ、精霊!天竜、地竜、火竜!!」
叫ぶと同時に、ニッカは三つの水晶玉を床に向けて叩きつけた。
水晶玉が硬い音と共に砕け、白炎が舞い上がった。その中から、三匹の竜が現われると、たちまち部屋一杯に広がった。
「我が望み、かなえよ!されば、汝らの封印は解かれん!!」
ニッカの言葉と同時に、三匹の竜がレゼルブに襲いかかった。
とっさに、レゼルブが自分の僕を呼び戻すと、大虎に巻き付いていた多頭の蛇がその胴を離した。体を締め付けていた巨大な力から解放され、ロゼはパッタリと両手を床につくと大きく息をした。
そして、勝負はあっけなかった。三匹の竜は、レゼルブに届く以前に多頭の蛇によってその行く手を遮られ、そのまま空中に反転するとその姿を消してしまった。
「バカッ、能無し!役立たず!!」
この罵倒は、蛇の頭の一つに喰わえられて、空中でジタバタするシェリーが、下からポカンと見上げているニッカに向けて発したものだった。
「仕方がないよ、望みは一度に一つだけ、それもあれが最後だったんだから‥‥‥」
そうつぶやくと、魔術師の弟子は悲しそう視線を落として、足元に散らばる水晶の破片を見つめていた。
精霊である竜への願いは、一回に一度だけ。この場合、レゼルブを倒すことをニッカは願ったのだが、それにはレゼルブの僕である多頭の蛇は含まれていなかった。しかもその願いは、竜達の封印からの解放を条件にしなくてはならないほど、大きいものだったのだ。
残念ながら、それが今のニッカの力の限界であった。
古代の秘法
多頭の蛇はレゼルブの背後にとぐろを巻き、不気味な低い音を立てていた。ロゼの大虎は、元の猫のサイズに戻ってしまっていた。
そして、そんなスピリタスの城の玉座の間には、奇妙な静寂が戻っていた。
「万物の理を知り、その術を学ぶべき魔術師の弟子が、精霊を封印するとは‥‥‥いやはや、やるものだな。確かに、天と地、水と火の四精霊を従えるものは、万物を操ることが出来るという。だが、それは師の教えに反するのではないかな?魔術師殿」
そのレゼルブの言葉は、明らかに嘲笑が篭っていた。そこには、せっかく四精霊の内、三つの精霊を封印しながら、それを安易に解放してしまったニッカの未熟さに対する嘲りもあった。
「なんだ、せっかく集めたのに、逃がしちまったのかよ?」
そう言ったのは、ニッカが水晶玉を砕いた騒ぎで、正気に返ったグレンだった。
「しかたなかったんだ、シェリーが‥‥‥」
そのシェリーは床に倒れていた。巨大な蛇の頭が触れただけで、彼女は気を失ってしまったのだった。
そして、そのシェリーと、彼女が持っていた水晶の剣を、それぞれ蛇の頭の一つが喰わえて、レゼルブの元へ戻っていた。
「これだ、これが必要だったのだ。わかるか?」
誰にともなく、レゼルブが言った。傷口を塞いだロゼが、それを恨めしそうに見上げていた。
「さァ、姫。この、封印を解く韻律をお教え願おうか‥‥‥」
蛇の頭の一つに、その顔をなめられて、なんとか目を覚ましたシェリーに、上機嫌でレゼルブが尋ねた。
「韻律って?」
怪訝な顔で、グレンが隣のニッカの肩を叩いた。レゼルブもロゼも、傷口を塞ぎ、血を止めて、その跡もきれいにしていたので、今度はグレンも気を失わずに済んだのだ。
「あの水晶の剣に封印されている古代の力、それを蘇らせる方法が、この国の王家に歌の形で伝わっていると言うんだ、あのオバサンは‥‥‥」
どこまでも、懲りるということを知らないニッカであった。だが、今のレゼルブには、そんな魔術師の弟子のたわごとに構っている暇はなかったらしい。
「知らないったら!知らないわよ!!」
シェリーも、懲りないという点では同様であった。
「で、本当はどうなんだ?」
蛇に喰わえられ、大魔女に迫られている姫君に同情するようすもなく、グレンは尋ねた。
「国王や、シェリーの姉君達も御存じなかったものを、彼女が知っていると思うか?」
「なるほど、無益な質問だったな」
妙な納得の仕方ではあっても、簡単に納得したグレンに比べて、レゼルブは執ようだった。
「お前は、この剣を持ち出した!それは、この剣に秘められた力を知っていたからではないのか!?」
「いい加減にしてよ、それは王位継承の証!そして、それを継承する時の歌しか知らないわ!!」
「継承の歌は、何人ものお前の姉達から聞いた。だが、それは何の役にも立たなかった。他に何かあるはずだ!何か!!」
恐らく、年齢的には脅威的に開きのあるはずの二人の女は、その立場を越えて、なぜか対等に激しく睨み合っていた。そして、この時初めて、大魔女の確信にグラつきが生じた。
「‥‥‥よかろう、お前がそうまで言い張るなら、お前の仲間を一人づつ血祭りに挙げてやる。最後まで、言わねばお前も仲間の後を追うことになる。もっとも、本当に韻律を知らないのならば、どのみちお前自身も何の役には立たないのだからな!?」
そう言って、レゼルブはその憎々しい瞳を、床に膝をついているロゼに向けた。ハッと身を固くするロゼに、蛇の頭の一つが一瞬にして巻き付き、彼女の体を締め上げた。
「うぐッ!」
既に反撃の力が残されていないロゼは、その締め付けに対して呻き声を上げる以外、成す術もなかった。
鳥猫が主人の危機に、ヨロヨロと立ち上がろうとしたが、立つことすら出来ない身では如何ともし難かった。
「このッ!」
ロゼの苦悶に思わず飛び出したグレンは、彼女を締め付ける蛇の胴体に切りつけたが、手応えはなく、剣は空を切った。
逆に、鎌首をもたげた蛇の頭から、青白い炎が吐き出され、それを浴びてグレンは弾けるようにそこから離れた。
「だから魔法や魔力ってやつは、嫌いなんだ!」
そんな言葉をつぶやきながら、グレンは弾き飛ばされたように見せて、その実、レゼルブまでの距離を一気に詰めた。
化物の本性を叩かなければダメだ!グレンの剣士としての判断は、理屈としては正しかった。だが、それに実行が伴わなかったことは、よくあることだった。
「なッ、なんだ!どうした!?」
まさに、剣を一振りの距離まで近付いたとたん。グレンの体は自分の意志に反して、ウンともスンとも動かなくなった。
「よかろう、それほど望むなら、そなたから死んでもらおう。剣士にふさわしく、剣によってな!」
そう言ったレゼルブが、手にしていた水晶の剣を振りかぶった。
ニッカの声と、シェリーの悲鳴が交錯し、ロゼが何か叫んだ。そして、レゼルブは水晶の刀身に鋼の硬度を与える呪文を唱えながら、その剣を振り降ろした。
シェリーがどうやって、その時グレンとレゼルブの間に入ったのか、後になってもニッカはどうしても思い出せなかった。ただ結果として、シェリーが動けないグレンの代わりに、その剣の刃を自分の胸に受けたことは確かであった。
それが、ロゼかレゼルブの呪文の威力だったのか、それともその二つが複合した結果だったのか、あるいはシェリーに流れる血統のおかげであったのか、結局のところは誰にも永久に分かることではなかった。
ただ、シェリーの胸を貫いた刃が、彼女と共に光に包まれたことは事実であった。
名状し難い悲鳴が、レゼルブから上がった。一瞬にして、ロゼを締め上げていた化物は姿を消し、グレンは勢い余ってよろめいた。
「光が、光が‥‥‥やめて、私に入って来ないで!」
レゼルブは、少女のように嫌々と首を振った。しかし、光に包まれたシェリーは一歩二歩と、この大魔女に近付いた。
「魔術師殿!封印の術を!!」
息も絶えだえのロゼが、ニッカに向かって叫んだ。
とっさに、ニッカは封印の呪文を唱えた。たちまち、レゼルブから青白い炎が立ち上り、それがシェリーから発する光と渾然となって混じりあった。
再び、レゼルブから悲鳴が上がった。しかし、それはそれまでのものと違い、生身の人間の悲鳴のようであった。
「グレン!やつの魔力は封じた!!」
ニッカの叫びと同時に、グレンの体がシェリーの背後から、レゼルブの後ろに動き、同時に剣が一閃した。
そして、彼の剣が鞘に収まると同時に、レゼルブの体がシェリーの発する光の中に溶け込んだ。すると、シェリーの体から輝きが離れ、上空に昇るとゆっくりと萎み始めた。やがて、それは拳大の玉となって、シェリーの元へ降りた。
シェリーの体から光が離れ、レゼルブの体から立ち昇った青白い炎と一つに混じり合った頃、城の全体を覆っていた闇は、まるで太陽の光の中に消えて行く朝靄のように立ち消えて行った。そしてそれを待っていたかのように、街ではちょっとしたパニックが始まったのだった。
まるで、それがほんの一瞬であったかのように、石と化していたもの達は、それが人間であるか否かを問わず、本来の姿を取り戻すと同時に、石となった時に中断していた動作を再開したのだった。
その結果、石になっていた間に多少とも異なる位置に、物や人が移動していた場合には、少なからぬ非喜劇が上演されることとなった。
街のあちこちで、食器やガラスの割れる音が響き、ひどい場合には恋人同士が、そのキスの相手を取り違えていた。
当然、何事もなくいつもの自分の行動を行なう者達と、恐怖と悲しみをこらえて、今日まで生活していた者達との出会いが、正常であるはずがなかった。
特に街道に近いところで、うれしい悲鳴とトンチンカンな会話と、そして笑いと涙の混乱が巻き起こっていた。
それはもちろん、スピリタスの城も同様であった。
人々のざわめきと共に、城中に活気が戻った。そして、事情を知る人々が、国王夫妻を先頭に玉座の間へ駆けつけたのだった。
エピローグ
何人かは他国へ嫁いでいたため、若干数に違いはあるにしても三十人近いの姉達と、国王である父の不安気な表情に囲まれてる中、三十三番目の王女シェリーは、王妃である母の膝の上で目を覚ました。
そんな彼女に、都合三十以上の口が同時に、割れんばかりの歓声を上げると、一斉に様々な言葉を口々に彼女に浴びせた。
それが結局、すべて同じことを尋ねているということにシェリーが気付くまでには、かなりの時間が必要となった。
「それで、レゼルブルはどうなったの?」
その、姉君達をはじめとする城中の者達の共通の質問に対して、シェリーは熱弁を奮ってこれに答えた。だが、その余りに極端な尾ヒレ付きの内容を耳にしたなら、恐らくニッカとグレンは、その場にはいたたまれなかったはずであった。
しかし、幸いにもその頃彼らとロゼは、城から遠く離れた山の中にいた。そのため、そんなシェリーの熱弁を耳にすることもなかった。
「西のロゼよ、醜態をさらしてしもうたようじゃ‥‥‥そなたの師、メタクザに笑われるのう‥‥‥」
そう言いながら、岩屋の中のベッドに横たわっていた老婆は、ロゼの手を握った。その老婆は、干涸びたように深いシワを刻み、その四肢は痩せ細っていた。
「若者よ、何を悔やむ?そなた達の行いは正しかったのだ。礼を言う‥‥‥」
北の大魔導師レゼルブは、岩屋の入口近くでうつむく剣士に向かって言った。その言葉に、グレンは一礼すると外へ出た。
そこは高い山の中腹にあたり、足元には木々のしげる林があり、遠くにスピリタスの街並も見ることが出来た。
ここは、かつてレゼルブが人目を避けて暮らしていた場所であった。
レゼルブの魔力が消え、その肉体が生気を失った後、気を失ったシェリーを玉座に残したまま、傷つき力をなくしたロゼに頼まれたニッカとグレンは、北の大魔女をここまで運んだのだった。
岩屋の入口で、グレンは冷たい岩肌にもたれながら何気なく空を見つめた。夕暮れに近い空は、それでもまださわやかな青さを残し、どこまでも広がっていた。
突然、グレンの研ぎ澄まされた感覚が、何かを感じた。次の瞬間、足元に広がる林から、羽音を響かせて一斉に林中の鳥が空に舞い上がった。鳥達が空の彼方に消えるまで、唖然としてグレンはそれを眺めていた。
「邪悪な闇の力に、負けたのだそうだ。より巨大な魔力への誘惑が、年老いた心の隙間に入り込み。大魔導師であるあの方を支配したのだ‥‥‥」
岩屋の奥から、外に出たロゼは眩しそうにグレンの見上げていた空を、同じように見上げた。だが、その目から流れ落ちた雫は、青く澄んだ空が目にしみたせいばかりではないように、グレンには思えた。
「古代の、封印された闇の力が蘇ろうとしている。これは、そのほんの前兆に過ぎないのかも知れない‥‥‥」
ロゼは、別にグレンに話しかけるようでもなく、まるで独り言のように言った。西の魔女の肩に止まった鳥猫が、主人の頬を慰めるように嘗めた。
「封印された古代の魔力‥‥‥そんなものが、この地上に一体どれだけ残されていると思う?今に伝わるものだけで、千や二千じゃ効かないはずだ。そんなものをいちいち気にしていちゃ、生きて行けないよ‥‥‥」
グレンもまた、誰にともなくつぶやくように言った。ロゼは、驚いたように剣士を振り返った。
「蘇る古代の闇の力!?そんな騒ぎが、これまでに一体何回繰り返されてきたと思う?」
そう言って、グレンは将来の大魔女に笑いかけた。ロゼもまた、口の端で笑った。
「見かけによらず、現実主義者なのだな、剣士殿は‥‥‥」
「そうでも、ないさ。あんなモノを見せられて、魔術や魔法を否定する気にもならんしな‥‥‥で、あんたはこれから、どうするんだ?」
「残念な結末ではあったが、ことの次第を我が師に報告せねならん。ともかく、帰るつもりだ」
「今度は、二本の足で歩いて行く訳ではなさそうだな、残念だよ送って行けなくて‥‥‥」
グレンの冗談に、ようやくロゼの表情がほころんだ。そして、彼女は足元に広がる林に目をやった。
「魔術師殿に私が、心から礼を言っていたと伝えてくれ。彼がいなければ‥‥‥」
後の言葉を、ロゼは口にしなかった。それが、その場にいたグレンのことを気遣ったのか、それともまったく別の感情のためなのかは、グレンには分からなかった。
「それでは‥‥‥」
ロゼがもう一度顔を上げ、グレンの方を向いてそう言うと、強い西風が岩棚に立つグレンを襲った。一瞬、目を閉じたグレンが目を開けた時、そこには既にロゼの姿はなかった。
グレンは大げさにため息をつくと、ゆっくりと岩棚を降りて行った。
「偉大なる魔術師殿は、何を憂いておられるのかな?」
林の外れの大きな木に、グレンと自分の馬を繋いだニッカは、その木の根元に座り込んでいた。
憂鬱な顔をしながら、彼が見つめる両手の中には、あのレゼルブの魔力を封じ込んだ、かつて短剣であった水晶の玉があった。
「よせよ!魔術師だなんて、冗談にもなりゃしない。‥‥‥精霊の封印を無くした以上、俺はただの役立たずな魔術師の弟子さ。それも、まともな魔術が使えない、役立たずさ!」
ニッカは近付いて来たグレンを、振り返りもしないで破棄捨てるように言った。その予想外の反応に、ややグレンは慌てた。
「どうした?仮にも北の大魔女を封じたんだぞ!立派なもんじゃないか!!何でそんなに、不機嫌なんだ!?その魔力は、精霊なんかとは比べものにならないんだろう?」
「大魔女を封じた?確かに、これにはレゼルブの魔力が封じ込められているさ!だが、それを封じたのは俺の力じゃない‥‥‥それに第一、この水晶玉は正当な持ち主以外には使い道がないんだ!!そんなもの、俺が持っていて何の役に立つんだ!?」
「正当な、持ち主?」
グレンには、ニッカの言っている言葉の意味が、よく分からなかった。なおも彼が尋ねようとした時、突然ニッカの両手からその水晶玉が転げ落ちた。
「あん?」
何かに引っ張られるように転がる、その水晶玉を二人はポカンと見つめていた。
「まァ、せっかくの贈り物なんですから、もっと大事に扱っていただきたいわ!」
そう言いながら、足元に転がって来た水晶玉を拾い上げたのは、スピリタスの三十三番目の王女であった。
「シェリー、どうして?」
てっきり、城の中で主人公になっていると思っていた彼女が、供も連れずに旅人の服装で現われたのには、ニッカもグレンも呆然となった。
「改めて、スピリタスを救って下さった剣士様と、魔術師の弟子たる方に、スピリタスの民と国王に成り代わり、心より御礼申し上げます」
そう言って、シェリーは二人の前で作法に乗っ取って、完璧なお辞儀をしてみせた。その礼儀正しさに、気を飲まれた二人も、慌てて頭を下げるのだった。
「ついては、お礼の代わりに、お二人にスピリタスの最大の宝を差し上げます。まず魔術師の弟子殿、あなたには我が王家伝来の継承の剣が、その力によって邪悪な魔女を封じた、この水晶の玉を‥‥‥」
と、言いながらシェリーは手にした水晶玉を、もったいぶってニッカに差しだした。
言われるままに、ニッカはそれを受け取ったが、考えてみれば、それはもともとニッカが術によって作ったものであった。いかに継承の剣がスピリタスの物であったとは言え、もったいぶって貰うほどのもかどうかは、はなはだ問題があった。
「そして、わが国を救って下さった英雄、剣士の中の剣士であるグレン様には‥‥‥わが国の、そして我が王家の最大の宝である、末の姫君。即ちわたくし自身を‥‥‥」
恥ずかし気もなく、よくもここまで自分自身を賞賛できると言うことに、シェリーの本領があった。
しかもシェリーは、自己陶酔でもしたのかうっとりと目を閉じ、グレンに向かって両手を差しだして、その身をグレン預けるべく倒れ込んだのだった。
だが、渡す方は渡す気でも、受け取る方に受け取る気はなかった。グレンはとっさに身をかわすと、「後は頼む!」と言って、ニッカを自分の位置に押しやった。
結果として、シェリーはニッカに抱きつき、その唇に接吻すべく自分の唇をよせた。
「キャーッ!バカーッ!!」
そう叫ばれて、ニッカがシェリーに頬を思いっきりひっぱたかれた事態の責任は、一体誰にあるのだろうか?少なくとも、とっさに避けることも出来ず、顔を赤らめて異性とのファースト・キスを受け入れたニッカには、大した責任はないように思われるのだが‥‥‥。
「ちょっと、早く追いかけるのよ!何をグズグズしているのよ!?」
いち早く自分の愛馬に飛び乗り、海へと続く広い草原に駆け出して行ったグレンの、遠ざかり行く背中を見つめて、シェリーがヒステリックに叫んだ。
「追うって、俺が?」
などと言いながら、自分でもなぜそんなことをするのか良く分からないまま、ニッカは自分の背の低い小さな馬にシェリーを乗せた。
「早くしなさい!見失ったらどうするの!?」
そんなシェリーの声にせかされて、ニッカも自分の馬に跨った。
彼の馬は、二人分の体重を受けてヨロめき、抗議のいななき声を上げた。
「ちょっと!どこに行くの!?そっちじゃないでしょ、この役立たず!能無し!!それでも、魔術師の弟子なの!?」
自らを国の宝とのたまうこの王女は、ムリヤリ馬に乗っておいて、その馬がヨタヨタと走り出したとたん、言いたい放題並べ立てた。
しかもそれと同時に、馬の上でニッカの襟首を掴んで、激しく揺さぶったのだった。
「そんなこと言ったって、ちょっと!そんなに暴れたら、危ないよ‥‥‥ちょ、ちょっと、待って!こら、そっちじゃない!!」
暴れるシェリーを押えながら、馬の方向を操ることは、ニッカにとってはほとんど不可能であった。
そして、そんな二人を乗せた小さな馬は、グレンが消え去ったのとは別の方向へ、ヨタヨタと歩んで行くのだった。
そして、そんな彼らを見つめる人影が、ニッカが馬を繋いでいた大きな木の上にあった。
「四匹の精霊を引き連れた、役立たずで、能無しの魔術師の弟子か‥‥‥これは是非、師のお耳に入れねばならんな‥‥‥」
木の上の梢に立って、空を見上げるロゼの目には、ヨタヨタ進むニッカ達の真上あたりをゆっくりと飛ぶ、四匹の竜の姿が写っていた。
それは、ともすると、空の雲に溶けてしまいそうな、幻のような姿であり、ニッカ達がそれに気付いていないことは明白であった。
「さて、そろそろ帰るとするか‥‥‥」
そう言って振り返ったロゼは、自分の肩口に止まっている鳥猫が、スヤスヤと気持ち良さそうに眠っていることに気が付いた。
西風が木々の梢を吹き抜け、一瞬枝や葉が激しくざわめいた。その後、何事もなかったかのように林にはまた元の静けさが戻った時、高い木の梢には、もはや何の姿も見つけることは出来なかった。
伝承〈サーガ〉は謳う
かくて、原酒〈ベース〉はそろいたり、
これより、合わせ加減を〈レシピ〉を唱えん。
より良き、豊饒の酒〈カクテル〉のために‥‥‥
FIN
酔っぱらいそうな名前と、物語ですが、ある意味でこれも個人的には珍しい、本格的な剣と魔法〈ソード&ソーサリアン〉の物語です。この三人の物語である旅は、まだまだ続きます。ですが、未だ続きは書いていません。宜しければ、御意見や御感想をお知らせ下さい。もしかかすると、続きを書く原動力になるかも知れません。もしそうなったなら、作者が主宰しております新作の創作文書サークル『あんのん・〈http://ryuproj.com/cweb/site/aonow〉』のホーム・ページに掲載して、HINAKAのブログ〈http://blog.so-net.ne.jp/aonow/〉でも御報告致しますので、そちらの方も時々覗いて下されば幸いです。




