余韻
電車が揺れるたび
一列に並んだ吊り革が
規則的な動きをする
窓の方を見ると
僕の顔が映る
1人になったんだと実感する
友人達との集まり
心を満たす時間
離れていた時間を埋めるように語り合った
渇いた心に潤いを与えてくれた
けれどその反動で
心に静寂が宿る
ただそれが心地良い
この感情はみんながくれたもの
次会うのは数ヶ月後
その間それぞれの日常を過ごし
その中で色々と変わっていくだろう
ただ変わったとしても
こうやって集まることができたなら
昔のように笑い合える
そしてその時間が
かけがえのないものになる
僕は電車に揺られながら
日常に帰っていく
窓に映る顔は心ばかりか
穏やかに見える