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37.ぺんぺん

更新大幅に遅れました。

夜更新も遅れるかもしれません。

今回の話、もし全年齢に適さないで注意を受けたら削除する可能性があります。

「さて、今日は何をしようか」


 サラ様は移動して、ベッドに腰掛ける体勢になり、顎に手を当て、目線を上に向けて考えている。その仕草はとても美しく、彼女の美しさも相まって見惚れてしまう。


「可能でれば優しくしていただけると嬉しいのですが」


 機嫌は悪くなさそうなので、少しだけ口を挟んでみる。


「今の君に意見する権利があると思うのか?」


「……すみません」


 怒っているわけではなさそうだが、僕の言葉が聞き入れられることはない。


「とりあえずこの前みたいにもっとこっちに寄って、頭を下げろ」


 サラ様は靴を脱ぎながら僕に命令した。


「はい」


 彼女の前で再び土下座をすると、頭を彼女の足で踏みつけられる。


「やはりこれは楽しいな」


 彼女は言葉の通り楽しそうにグリグリしている。


「最近、君は自分の立場を忘れているのではないか?」


「……申し訳ありません」


 サラ様のことを軽んじている気はなかったが、確かに自分の身分を忘れた立ち振る舞いをしていたかもしれない。


「別にアデーレたちにはどんな態度を取っても構わないし、家族に対しても別に私は気にしない。ただ、私のことだけを第一に考えろ」


 最近はアデーレのことを呼び捨てにしていることに抵抗がなくなってきてしまったが、冷静に考えるとまずい気がする。それでも本人が望んでいるわけだし、パオラさんは何も言わないからいいのだろうか? でも、パオラさんはサラ様のことを様付けだし、どう思っているのだろうか?

 と、アデーレのことで思考を奪われてしまった。


 しかし、自分以外どうでもいいというサラ様の態度は気持ちがいいくらい清々しい。

 そのサッパリしているところは僕が彼女を好ましく思っているところの一つではあるが、それにしても割り切りすぎではないだろうか。

 けれど、僕に彼女の発言をどうこう言う権利はないし、彼女を不機嫌にさせないように意見を言うわけにはいかなかった。


「はい、かしこまりました」


「……まぁいいだろう」


 彼女は少しだけ不満げにそう言う。

 顔が見えないため、彼女がどんな表情をしているかはわからないが、声色だけでも少しわかるようになってきた。

 素直に返事はしたはずだが、それが遅かったからだろうか?


「それでは罰を発表する」


 サラ様が僕の頭の上に乗っけていた足をどける。

 え、今の頭を踏まれているのが罰だと勝手に思っていた。確かにさっき彼女はとりあえずと言っていた。

 少し考えればわかることではあったが、そこまで頭が回っていなかった。


「はい」


「今からクロのお尻を叩こうと思う」


「え」 


 お尻叩き……?

 そんな子供っぽいことをされるとは想像もしていなかった。

 しかもそれって彼女にお尻を晒すということでもあり、かなり恥ずかしい。


「何か文句があるのか?」


 しかし、当然そんなことを言えるわけもない。


「いえ、ございません」


「なら早く私の膝の上に腹這いになれ」


 彼女が自分の膝をポンポンと叩く。


「かしこまりました」


 僕は指示通りサラ様の膝の上に腹這いになる。

 彼女の柔らかい太腿をお腹で感じて、少しいけない気分になりかけるが、今から自分の身に起こることを思い出して、気を引き締める。


「それでどうするつもりなんだ?」


 しかし、彼女はそれだけでは許してくれない。


「どういうことでしょうか?」


「それでは叩けないじゃないか」


 自分でスカートを捲れということですね。

 その恥までが今回の罰ということでしょうか。


「申し訳ありません」


 僕は諦めて自分でスカートを捲り、彼女にお尻を晒す。


「はぁ」


 サラ様は残念そうにため息をつく。


「どうされましたか?」


「君は私が尻を叩くというのにパンツを履いたままなのか?」


「…………」


 彼女の言うことは素直に聞くと決めていたはずだったが、流石にそこまで要求されると思っておらず固まってしまう。


「私にパンツを叩かせる気なのか?」


 男物なら言ってることもわかるが、女物のパンツはかなりお尻が出ているし、これでも十分だと思うのだが、彼女は許す気はなさそうだ。


「……わかりました」


 僕は渋々パンツを下へとずらす。

 彼女に前を見られることがないのが救いだが、膝の上で脱いでいるということにすごい羞恥を感じる。

 ずらし終え、彼女の顔を覗き見るととてもいい表情で笑っていた。

 主人の笑顔に勝るものはないので恥をかいた甲斐もあると自分の中で納得する。


「それでは十回叩くから、数えておくんだぞ」


 彼女はそう言うと早速手を振り下ろし始めた。


 バチンッ!


「いったい!」


 想像以上に痛い。さっきまでの恥ずかしいとかいう気持ちが全て消え去ってしまった。


「数えないと進まないぞ」


 サラ様は厳しく僕を叱責すると、再開し始めた。


 バチンッ!


「いちっ」


 本当に痛い。


 バチンッ!


「にっ」


 バチンッ!


「さんっ」


 バチンッ!


「よんっ」


 バチンッ!


「ごっ」


 お尻が熱くなってきた気がする。


 バチンッ!


「ろくっ」


 痛いことに変わりはないが少しだけ慣れて気がする。お尻を叩かれることに慣れるというのもどうかと思うが。


 バチンッ!


「ななっ」


 終わった後見たら真っ赤になっていそうだ。


 バチンッ!


「はちっ」


 後二回。


 バチンッ!


「きゅう〜」


 なんか変な声が出てしまった。


 バチンッ!


「じゅうっ」


 終わった、やっと終わった。

 まさかお尻叩きがこんな辛い罰だとは思っていなかった。


「よく頑張ったな」


 そう言ってサラ様に頭を撫でられる。前にも撫でてもらったことはあったが、本当に気持ちよくて、幸せな気分になる。

 このためであれば、どんな罰にでも耐えられると思った。

ブクマ、評価ありがとうございます

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― 新着の感想 ―
[良い点] さすがサラさんSなうえに容赦がない、しかもお仕置きがまさかの懐かしきおしりペンペン、サラさんとクロの身長さを考えれば余り変わらない感じですがそれでも、クロにとってもいた恥ずかしい罰でしたね…
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