閑話 与太話 ヨーゼ
今回はストーリーから漏れた話です。
第13話に出てくるヨーゼのの暗殺計画の話です。
与太話の回
ヨーゼの暗殺未遂
勝三が尾張を出て少しした頃、竹中はある者を調べていた。
その者は、奇妙様に南蛮人は、子供を食うと吹き込んだことがわかっている。
ただ、それだけなら、罪には問えない。
でも、それがヨーゼを指せば違う。
何せ期待の勝三の友人、半兵衛の友人、水軍の航海指南役
この者を殺そうとする。排除しようとする。ありえない。
このバカはそれがわからない。だからバカ。
そんな男は今日も奇妙様に言う。
「ヨーゼは昨日、ある村にいた。そこの村は今日になり、子供が一人減っていたらしい。」
こんな話を信じる奇妙丸もバカだ。まぁ子供だからしょうがない。
こういうバカと付き合わないために、勝三は竹中を食らわしたのだが。
「ヨーゼ殿が。南蛮人は子供を食うのですか?腹が減ったらですか?父上に上申するべきでしょうか?」
いや、食うはずがない。ヨーゼは織田がかなりの額を払って雇っているのだ。十分に飯は食える。
「この前は何やら赤い血のような物を啜っていたらしい。」
「何?」
いや、ワインだろ。もっと物事を知った方が良い。堀よ、仕事しろ。
そう勝三なら思うはず。
だが、これは泳がされているのだ。
奇妙丸だけでは暗殺など計画できない。よって、バカが計画を話したら殺す。
そう決まっている。
美濃攻めが始まるとという時に早くやれよ、皆がそう思う。
「そうだ。だから計画がある。これは兄上には伝えるな。奇妙、お前が使える者を使いやれ。」
「しかし、叔父上、そんな者はいない。」
「しょうがない、配下の者、毛受照昌という。こいつを貸す。やれ。」
「わかりました。勝三にも良くない影響があるでしょう。だからこの前のことも。あいつは騙されたのだな。」
いや、ヨーゼと会う前です。
「毛受」
「はっ」
ここで、堀と前田利家、竹中兄弟が入る。
「そこまでですよ。織田信広様、いいえ信広」
堀は切れていた。
バカな奇妙にも。
それ以上に敬愛する信長を裏切った。目の前の信長の兄に!
それは竹中半兵衛も、前田利家も。
史実で1558年に謀反を起こすが、この歴史では1566年であった。
この者は、水軍を弱らせ、伊勢に攻めらせようと画策した。龍興らとともに。
こうして捕まった。
信広は処刑。信広の子も妻も。
ヨーゼは、このことが勝三のおかげと半兵衛に聞いた。
そして勝三はいずれ武将となる。その時にヨーゼの力が必要になるとも。
ヨーゼにとって勝三は子供のようだだった。
母国で残した息子が11歳になった。記憶の彼は、大きさは勝三くらい。容姿も似ていた。
だから、勝蔵のことは嫌がらずに何でも聞かれたら答えた。
そして、命を救われた。
ヨーゼは一つ息をして覚悟を決めた。
あいつを呼び、昔に戻るか。
商船の航海士の前は傭兵として船の傭兵部隊を指揮していた。子が生まれ、航海士になった。
そんな生活に満足していたけど、勝三のために死のう。彼に救われた命、彼のために使う。子供ために生きれない。ならあの子に似た勝三のために生きる。
「カッツェ、父さんは傭兵に戻る。」
ポルトガル語の短い文章は勝三とヨーゼ以外はこの国ではわからない。
少し閉話を続けます。
お読みいただければ。




