勝三会議②
勝三会議2回目。堀の性格が歪んで行く。イケメンが嫌いです。
この会議シリーズは作者の前半戦で、好きなシーンです。書いてて楽しいですよ。
前話では誤字脱字が多く、多くの指摘いただきました。読みづらくて申し訳ありません。
期待に沿えるよう精進いたします。
その後、
林、柴田、木下、慶次、竹中、堀が信長に呼ばれた。勝三会議である。
「して、サルよ。勤めの間、勝三の様子はどうであった?」
「はっ、勝三殿は、道中は目キラキラさせて、童のようでしたが、竹中殿とお会いすると、まるで老練の軍師であるような、といった感じでございました。帰りはまた童らしいといった感じでございました。」
「そうか」
信長は笑う。楽しそうだ。
「私も、到底8つ頃とは思えなかったですね。戦略の話をした時は特に。ただ出会い頭は8つの子でしたし、戦略の話以外は子供でしたね。」
その話を半兵衛から聞いた信長は、また楽しそうだ。
「竹中殿は40年は名の知れた軍師になるといわれておりましたな。」
慶次が付け足す。
「ええ、正直言えば、40年は負けぬ誰もが知る軍師になると思います。」
皆が唖然とする。
堀は
「武も凄いですけどね」
林は
「政略も凄いの。」
森は
「我が子がすみません。」と謝る。
信長は楽しそうだ。
この中で普通に話せる慶次は大物だ。そう藤吉郎は思った。
なお、柴田は何も言えぬ。いや堀に奪われた。
(言いたいことを私に奪われて、またいる意味がない柴田様。プププ)
笑い方のレパトリーも多い堀。人格という言葉の意味を知らないようだ。
「そう言えば、ヨーゼ殿というポルトガル人がいらっしゃるようで、明日是非話したいですね。海外の戦記話を是非。」
「勝三め、そんなことを話しおったのか?」
林が眉をしかめる。
「まぁ、そのくらいの子供らしさもなければ、流石にね。」
と半兵衛はフォローする。
これで尾張の問題児である勝三に関する会議は終わった。
しかし、いる意味がないのに呼ばれる柴田、信長と堀の性格ねじれコンビに
遊ばれている。
なお、林は終わった後に「ポルトガル人」と驚愕した。聞いていない。
そんなことがあった翌日
今日は朝から稽古だ。
今日も各務とである。
いつもより厳しい。攻撃はしてこない。
だが、攻撃しようとするとすぐに手を叩かれる。
きっと顔に出てる感情や目線を察知されている。
どうにも崩せない。
キッと竹中さんを睨む。そう竹中さんが我が家にいるのだ。半兵衛様がいるのだ。
昨夜、各務と何か話したに違いない。
竹中さんはニコニコとしている。
なお、竹中さんか竹中殿と呼ぶよう言われている。
様付けでいいんだけどなぁ。師匠だし。前世で孫子を読んだ後は竹中さんの戦術研究をしたから師匠なのだ。
でも、そう呼ばせないらしい。解せぬ。
ちなみに、竹中さんは昨日各務の家に泊まったらしい。各務の奥方も知り合いらしく気兼ねしないから良いとのこと。重矩殿は緊張したらしい。さっき言っていた。
重矩殿は今、兄上と模擬試合中。竹中さんは昨日各務に俺の育成方法を相談したらしい。各務も俺の顔にでるところは鍛錬中に直そうと考えていたらしい。
解せぬ。
ちなみに昨日小牧に泊まった慶次殿も今家にいる。大所帯となり、各務の奥方も今日の朝餉の手伝いをしている。母上は楽しそうだ。
そうしていると、叔父上が来た。
なんで?
しかも、俺を見て怒っている。
ちなみに俺と言っているのは、慶次殿に強く見えるからそう言えと言われた。弱く見える方が、戦略的にはいいと思うが、竹中さんと各務にもそうしろと言われた。理由は織田に勝三あり、森家ありと言われれば戦が減るということ。
そんなものかと思う。
で、叔父上。
「ヨーゼはポルトガル人なのか、エゲレスとかいう国ではないのか?エゲレスの言葉を喋るんだろう?」
「はい?」
うん、あれっ?言ってなかったか?
彼はマルタに住むポルトガル人だ。もともとはポルトガルの孤児だったが、海で長く仕事をしていたので航海士になったそうだ。孤児の時にマルタに連れて来られ、それから、ずっとマルタに住んでいたようだ。
父上も驚いている。言ってなかったらしい。
マズイかな?
でも朝から言うこと?
「はぁ、何とぼけた顔しておる。各務もっと訓練しろ。」
「はっ、さらに厳しくします。半兵衛お前も手伝え。」
「はいはい。一宿一飯の恩義を返しましょう。」
「えー。なんで?」
「「なんでもあるか!」」と父上と叔父上。
怒られた。朝から。
「うるさい、静かに鍛錬できないの?勝三はもっと頑張りなさい。」
母上からの小言付きだ。解せぬ。
柴田大丈夫かな。
2章終わりまで早いタイミングで投稿します。
その後は2から3日に一つ又は二つにしたい。




