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ひよこの日常  作者: カニカマ少女
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恋って難しい。

私、瀬戸内ひよこは入学早々とんでもない美少年に出会う。

これからの生活、どうなっちゃうの!?


---今日一番の緊張でドアを開ける。

私はこの高野台高校に入学してきた高校一年生の瀬戸内ひなこだ。この学校は築110年の歴史があって、世間からいわゆる名門進学校と言われている。もともと親が厳しくて、本当は中学校の友達のいる地元の清松高校に進学したかったけど、親の反対もあり知っている人が誰もいないこの高校に入学してきた。

ドアを開け一瞬教室を見渡すと、私のように知っている人がいないのか一人でいる子もいたが、ほとんどは

二人組や三人組でがやがやしていた。

ちょっと胸がチクっとして、泣きそうになる。このまま教室に背を向けて帰ってしまおうか。そう思うほど

、、、昔から一人は好きじゃない。なんだかとてもみじめな気持ちになるからだ。


-でも、今日からこの学校でやっていかなくちゃならない。思い切って力を込めた片足は、ロボットのようにぎこちなく自分の席へ向かっていった。

まだ新品のきれいなブリーツスカートがしわにならないよう、両手で整えながら席に座った。

。。何をしていようか、入学手続きはもう済ませたし、やることがない。

高校入学と同時に買った新品の筆箱を机に置いて、カバンを横にかける。

もともと人見知り気味なひよこにとって初対面のクラスメイト達にいきなり話に行って暇をつぶすなんてことができるはずもなく。

ただボーっとしながら入学式の時間を待つ。こんな時間はひよこにとって苦痛でしかない。

あからさまに浮かない顔をして俯くと、

「はあー」

と思わずため息が出てしまった。


ーーーーと同時に、「可愛い!!!!!」と、自分の目の前で黄色い声が上がる。

何事か!と思わず肩が上がり、顔を上げる。そこには、

なんとも言い難い顔をした女子高生3人がたっていた。

、、本当になんとも言い難い。しいていうなら、売れない女芸人のような顔だろうか。

察してほしい。何せ、この学校はある程度の化粧は許されていて、ひよこ自身もナチュラルメイクくらいはしているのだが、彼女たちはすっぴん、、どころか、髪はぼさぼさでぱさぱさ、脂ぎった顔にはところどころニキビがあり、制服もだいぶ着崩している、いわば女子力のかけらもない人たちだった。

ひよこが彼女たちに驚いていると、「なんの騒ぎだよ?」

と、遠くの方で低くて少し甘い声がする。

振り返ると、そこにはまるで少女漫画から抜け出してきたような美少年がドアから顔を覗かせていた。

【きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ】

とんでもない悲鳴がひよこの耳を劈く。

悲鳴と同時にものすごい勢いで教室にいた女子たちが美少年のほうへ突進する。

美少年は女子たちに囲まれすぐにもみくちゃになった。まあ無理もない。普段あまりイケメンなどに興味

を持たないひよこだが、今回ばかりは少し規格外の美少年で、ひよこも2度見してしまった。

もみくちゃになっている塊を呆然と見つめていると、やがてばらけだした。

そして美少年がこちらを向く。

「なんだ。ブスじゃん。」

と言い放つ。

ひよこは一瞬、今なにを言われたのか追いつかなかった。ただ、遅れてやってきた理解と怒りは

戸惑いでかき消され、ひよこはなお呆然としていた。

そうしているうちに美少年はどこかへ行ってしまった。女子達は【待ってえええええええええええええ】

と美少年を追いかけ探すが見つからず、皆とぼとぼと席に座った。

今のは何だったんだろう、、と思いながら前を向くと、先生がちょうど教室に入ってきたところだった。





美少年の正体とは!?


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