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解放  作者: もんじろう
4/10

4

 異星人たちは僕らが結束するのを許しはしない。


 充分な休みも与えられず、僕たちはぶっ通しで採掘作業を続けた。


 実際に見たわけじゃないけど、僕はこの場所こそが地獄だと思ってる。




(さあ、始めよう)


 僕の頭の中に声が響く。


 僕たちのリーダーの声だ。


 他の何人かのメンバーが挨拶した。


(了解)


 僕も返事する。


 僕が自分自身の特殊な能力に気づいたのは5才のとき。


(私の声が聞こえるか?)


 それがリーダーの声だった。


 ごく少ない割合の人しか持っていない能力…超能力というものだ。


 テレパシーで、遠く離れた同じ力を持つ仲間とだけ話し合うことが出来る。


 その日から、僕は組織の一員になった。


 もちろん、表面的には異星人には従順だ。


 この超能力の存在は、けして奴らに知られてはならない。


 もしバレたなら、全ての能力者はすぐに殺されてしまうだろう。


 リーダーは同じ力を持つメンバーに呼びかけ、自らの作戦を語った。

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