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解放  作者: もんじろう
3/10

3

 世界中に居る僕たちの仲間は異星人たちより、はるかに数が多い。


 奴らはパワードスーツやレーザーガンのような強力な武器を持っているけど、大勢の人々が暴れだせば厄介なことになる。


 だから、僕たちが連携できないように、なるべくバラバラに収容して、ずっと見張っているんだ。


 異星人たちに監視されながらの鉱山での長い1日が、今日も始まった。


 収容所からのバスを降りて、大勢の人々が鉱山の入口にある建物に一旦、集められる。


 そして、鉱山内で使用する採掘機械を渡される。


 この機械は武器としては使えないように、異星人に向けると自動的に停止する仕組みだ。


 とはいえ、破壊行為は出来るので、持ち出しと返却は厳重にチェックされる。


 身体のどこにも機械は隠せないから、持ったまま収容所に戻るのは無理だ。


 採掘機械を携えた人々と僕は、巨大な鉱山の、割り当てられた坑道へと吸い込まれるように入っていく。


 作業中は私語は厳禁だ。

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