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魔王城はホワイト企業! ~魔王から勇者へ社長変更~  作者: 遅々 nakako
1章 新魔王誕生
2/3

1-2 有給休暇の制度はないらしい

はい、更新です。

タイトルはしっくりこなかったので変更しました。

多分もう変更しません。

俺にぶった切られた魔王は最後に自分の残した借金を返済してくれとかいう非常識なことを言い残した。いや、非常識なのはこの世界全体かもな。勝手な理由で俺のそこそこの大学ライフをぶち壊して異世界に転生させて魔王と戦わせるこの世界こそが常識のないのかもな。

魔王の死体は黒色の霧状となって辺り一面に立ち込めている。

別に体に異変もおこらないので本当に自分が魔王になるのか?と疑ったところで現象は起き始めた。立ち込めていただけの霧が突如俺の周りに集まり始めたのだ。視界は黒一色に染め上げられ俺の不安感を煽りだす。余りの不安感、孤独さに泣きだしそうになったところで黒色の霧はサーッと視界から晴れていく。

これで魔王になるための儀式は終了したのだろうか?

特にからだに違和感を感じることはない。頭にクエスチョンマークを浮かべながら周囲を見渡すとある大きな変化に気付かされた。先程まで黄金色だった聖剣が今は禍々しい黒色に変貌をとげているのだ。「あ?どういうことだ?」不意に口から言葉が漏れてしまう。

「その疑問には私がお答えしましょう!!」何もないはずの魔王城の空間に歪みが現れそこから頭にシルクハットをかぶった男が出現する。男の顔立ちは初老でひげを二方向に伸ばしている。魔王になったせいかこれしきのことでは驚かない。

「私の名は__」

男が自己紹介する前に俺の言葉が遮る。「あんたって吸血鬼?」

[ほほう」初老の男が感心したような声をだす。「よく分かりましたね 前魔王様も初見では見分けられなかったというのに」

「口から特徴的な八重歯が生えてるし、いかにもひげが吸血鬼ぽかったからね」殆ど勘だったのだがどうやらビンゴだったらしい。

「ええ、そうですとも]そこで一旦言葉を止めて大空に向かって羽を広げて飛び立つ。

ある一定の高度で上昇するのをやめて一回転!「私の名前はダブラーヌ!魔王に代々使えし吸血鬼の一族の一人です。」俺はダブラーヌの自己紹介の中にあった一つの言葉が気にかかった。

「代々?じゃあ、ダブラーヌさんの父親も元魔王に仕えていたの?」一応初対面な相手なので名前は呼び捨てではなく、最後にさんとかつけておく。心の中は探られないと思うので胸中では呼び捨てにしておく。「呼び捨てでいいですよ魔王様」魔王様と呼ばれても魔王になった実感がないのでなんだかむず痒い。名前に関しては本人から呼び捨てでいいと言われたので遠慮しないことにした。

「私の父ですか……」

急にダブラーヌの表情に曇りがかかる。「ええっと、もしかして、聞いちゃいけなかったかな?」魔王に仕えていたのだ当然魔王討伐に乗り出している冒険者や勇者の鎮圧も任されていただろう。その際に果敢無く戦死していったのかもしれない。

少しデリカシーのない質問をしたか、と自分を戒める。

そんな俺を見てかダブラーヌが口をひらく。「まあ父はピンピンしてますけどね」

「生きてんのかい!!」思わずツッコミを入れてしまう。「じゃあ、ダブラーヌの父親は何を今してるんだ?」

「今は、元魔王様に頂いた休暇を消化していますね」

ほほう。前魔王もいいとこあるじゃないか。3年前王からは100年以上も前から破壊の限りを尽くす極悪非道な人物と聞かされていたので血も涙も通っていないのかと思っていたのだが勘違いだったようだ。部下に自分から進んで休暇を与えるとは中々いいやつじゃないか。

そんな俺の考えを吹き飛ばす言葉がダブラーヌの口から紡がれる。

[まあ、実質上クビみたいなもんですがね」

「え?どういうことだ?」思わず間の抜けた声をあげてしまう。

「魔王城は……とんでもない額の負債を抱えてましてね」

うん、知ってる。さっき魔王本人の口から聞いた。「我々もただで仕えているわけではありません。給料を貰って仕えているのです」

マ、マジすか…… 俺はラノベとかの知識からか、魔王に仕えている悪魔などは魔王が語った夢や野望に憧れなどを抱いて従事してくるものだと思っていた。

いつだって、現実は思い通りに行かないものである。

「だからね、元魔王様は長期休暇を与えるという名目で給料を払わないで済むようにしたんですよ」

「ゆ、有給休暇とかじゃなくて?」いくら、俺が大学生だといっても有給休暇の制度くらいは知っている。「ユーキュウキュウカ……ですか?それはどのようなものなのですか?」

異世界には有給休暇の制度はないのか?僕は有給休暇について説明してやる。

「有給休暇っていうのは仕事とかを休んでも給料が貰えるっていう制度だ。」

俺が説明を終えてダブラーヌの顔を見るとダブラーヌの瞳はキラキラと眩しく輝いていた。

「なんなのですか!?その夢のような制度は!?」

「でも、事細かい決まり事とかがあった気がする」3年前以上の記憶なのでうろ覚えになってしまっているが詳細な条件はあったはずだ。


なんだったけなあ


次回も出来るだけ早めに投稿したいです。

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