ケジメの付け方
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これから俺が参加する同窓会は、来栖さんに財布泥棒の罪を被せた香坂さんの企画したものだ。
来栖さんの話によると、海で出会った数日後、香坂さんからお誘いのメールがあったらしい。
そこには彼氏さんも連れてきて、とわざわざ書いてあったそうだ。
「明らかに怪しいというか、香坂さんは何か企んでそうだよね」
俺は思ったままのことを口にした。
すると、来栖さんは特に表情を変えずに素っ気なく答えた。
「まっ、私らも企んでるし、お互い様じゃない?」
そうだった。俺も来栖さんと一緒に一芝居打つ予定だった。
せっかく同窓会の会場が焼き肉屋だっていうのに、焼き肉を素直に楽しめなさそうだ。
多分、味なんて分からなくなるだろうから。
そう残念に思ったことが顔に出たんだろうか。
来栖さんは俺の顔をのぞき込むと、少し困ったように笑った。
「せっかくの焼き肉なのにもったいないよね」
「あ、ごめん。顔に出ちゃった?」
「ううん、私もそう思ったし」
「うまくいってもいかなくても、明日にでもどこか行く?」
二連続焼き肉もどうかと思うし、来栖さんの好きな所を教えてくれれば良い、そう思って提案してみたんだけど、来栖さんはすごくきょとんとした顔になった。
「って、ごめん。うまいくいかないなんて言うべきじゃなかったよね」
「う、ううん、そっちはどうでも良くて。考えてみればユウからデートのお誘いって初めてで……その……」
「え? そうだったっけ?」
「……そうだよ」
来栖さんは照れているのか、赤く染めた頬を俺に見せないようにそっぽを向いてしまった。
あ、あれぇ? 言われて見れば確かに来栖さんからのお誘いが多いけど、俺から誘ったことって一度も無かったか?
ケーキ屋、ファミレス、家、海。うん、全部誘われてだった。
言われて見れば、俺から誘ったこと無かったんだ。
「で、でも、今更照れることなんてないんじゃ」
「て、照れてない。照れてないし」
いや、めっちゃ照れてるようにしか見えないんだけど!?
うわ、すげー嬉しい。あの来栖さんが俺に照れてくれている。
もうちょっと照れさせたいと思いながらも、今日はマジメにいかないといけないし、ここは我慢だ。
「京はどこ行きたい? せっかくデートに誘ったのにここらへんに何があるか全然分からなくて」
我慢とか無理。
もうこのまま同窓会を放ってデートしたいけど、さすがにそこは自重だ。
でも、こう聞けば、来栖さんだって黙っていられないはず。
「それなら駅前のケーキ屋さんがオススメだよ。来栖さんの彼氏君」
来栖さんではない、誰かの声がした。
その声に振り向くと、そこには今回の主催者である眼鏡っ子の香坂さんが立っていた。
夏らしい涼しそうな服装、海で日に焼けたのか肌は健康的に焼けた色をしている。
夕陽に照らされた長い黒髪が風に吹かれてフワッと舞う様子は、ドラマか映画のワンシーンみたいに綺麗だった。
「香坂さんだったよね?」
「そうそう。覚えてくれてたんだね。嬉しいな。高瀬君」
香坂さんはどうやら海でした俺の自己紹介をちゃんと覚えていたらしい。
もちろん、俺が少し忘れかけみたいな感じで名前を確かめたのもわざとだ。
そんな俺の対応でも、香坂さんは満足したらしく俺から来栖さんに視線を変えた。
「来栖さんも久しぶり」
「久しぶり」
繋いだ来栖さんの手から震えが伝わる。
その手を力強く握り返すと、震えが収まったみたいだった。
「お店はもうすぐそこだから一緒に行こうよ」
こうして、香坂さんの言葉に俺と来栖さんは頷いて一緒に並んで歩くことになった。
この後、起きることをお互いに何も知らないままに。
○
同窓会は30人くらいが集まっているらしく、焼き肉屋の一角を大きく借りていた。
その中で俺と来栖さんはもっとも端の席になり、香坂さんが隣に並ぶ。
早い者順で席につくシステムだったらしく、割と早い方に来た俺が来栖さんを出来るだけみんなから離すよう、端の席を取った。
すると、俺が誘うまでも無く香坂さんが俺の隣に腰を落としたんだ。
席は奥から詰める流れだし、一緒に来たんだから、こうなるのも自然かな?
っと、いけないいけない。あんまり警戒し過ぎると、疑われるか。
それにただでさえ他校の生徒ってことで目立つ――。
「へー、その人が来栖の彼氏さんかー」
「私もっとヤンキーみたいな人だと思ってた」
って、目立ち過ぎだ!? 席に来る人来る人みんな俺の方に集まって来たぞ!?
何処から来たのか、来栖さんと付き合ってどれくらい経つのかとか色々聞いてくる。
でも、来栖さんを質問攻めに会わせる訳にいかないし、俺が食い止めないと。
そう思ったら香坂さんが俺の前に手をバッと伸ばした。
「はいはい。まずはみんな揃って注文を取ってからにしよ?」
いきなり助け船を出してくれた。
おかげで俺の周りに集まった女子は渋々と言った感じで、もともとその席を取っていた子以外は散っていく。
「助かったよ。ちょっと多すぎてびっくりしたから」
「どういたしまして。でも、後でたっぷり語ってもらうからね? 恋バナはみんな大好きだし」
「ははは……。お手柔らかに」
別に助けられた訳じゃなそうだ。
それに、確かに注文が終わると、他の子が俺に質問するのを全く止める気配がなかった。
むしろ、的確に質問をしてきて、他の子をきゃーきゃーわーわー言わせてくるくらいだ。
「高瀬君と来栖さんって実は昔に会ったことがあるとか?」
「うん、小さい頃に会って、お互い引っ越して連絡とれなくなったんだけど、高校で再会してつきあい始めた」
「うわっ、すごい運命的! 赤い糸ってあるんだね!」
これで女の子達が一斉に騒ぎだした。
ドラマみたいだの、私も幼なじみがいたらなーとか、あれこれ好き勝手言っている。
けれど、そこへ誰かがポツリと呟きを挟んだ。
「あれ? ということは彼氏さんって来栖さんの中学のこと知らない?」
その瞬間、熱気が一気に冷え、誰もが「あ」とこぼしそうな表情になる。
そんな中、香坂さんが慌てたように手をぱたぱたさせた。
「ダメだよ。彼氏さんに財布泥棒の話をしちゃ」
「財布泥棒?」
「あっ、な、なんでもないよ!?」
俺がオウム返しをすると、みんな困ったように視線をそらした。
もちろん俺も知っている。
けれど、ここは知らない振りに徹しよう。
「何でも無い訳じゃなさそうな雰囲気だけど……?」
「その……昔ね? 来栖さんがこの子の財布を盗っちゃったことがあって」
「へぇ」
「この前、財布気をつけてって言ったのも……それで。あ、でも、来栖さんは良い子だよ? 財布泥棒してもちゃんとお金を返したし。嫌わないであげて?」
あぁ、なるほど。それが狙いか。
嫌わないであげてと言いつつ、とんでもないことを暴露している。
しかも、普通なら絶対聞き返したくなる言い方までしているんだ。
香坂さんは間違えて言ってしまったみたいな雰囲気を出しているけど、わざとじゃなくて、絶対狙ってやっている。
俺が来栖さんを疑い、嫌うように仕向けてきている。
うん、全部想定内だ。
「京がそんなことする訳ないと思うけど。それで香坂さんは俺に財布に気をつけてって言ったんだ?」
「うん、自分の彼女を信じたいのは分かるよ。でも、本当にあったことだから……」
「本当に財布泥棒事件があったとしたら、誰かが京に罪をなすりつけたとか、本人の自演かと疑うけどね」
俺の一言でざわめきが消え、他の机の連中も何か不穏な空気に気付いたのかこっちをチラリと横目で見る。
でも、触らぬ神に祟りなしとでも思ってるのか、すぐに視線を外された。
よし、それじゃあ、仕込みはこんなもんか。
「あー……ちょっとトイレに行きたいから通して貰って良いかな?」
俺の断りに香坂さん達は無言で道を作ってくれた。
うん、俺に対する心象は最悪みたいで、みんな疑惑の目で見てくる。
ただでさえ部外者で浮いているのに、その部外者にデリケートな問題を突っ込まれたら誰だってこんな目をするだろう。
そして、道を通る前にポケットから財布をわざと自分の椅子の上に落とし、トイレに向かった。
「さて、後は京が動ければ良いんだけど……」
トイレの前についた俺は長いため息をついた。
というのも、俺が仕込めるのはここまでだ。
ここから先は来栖さんが動かないと二人で企んだようにはならないだろう。
不安に思いながら待つこと数十秒、来栖さんがトイレの近くにやってきた。
息はかなり荒いし、白い肌がいつもより青くなってるけど、何とか歩けている。
「大丈夫?」
「何とか……」
来栖さんに肩を貸して、トイレの前にまで連れて行く。
そして、落ち着いたら席に戻ってくるよう伝えると、来栖さんは弱々しく頷いた。
後は、香坂さんが思った通りの人だったら良いと思いつつ、思った通りじゃなかったら良いとも思ってしまう。
そんな矛盾した思いを抱きながら自分の席へ先に戻ると――。
俺の席に置いたはずの財布は綺麗さっぱり消えていた。
「あれ? どっか落とした?」
「高瀬君、どうしたの?」
「その財布をどこかに落としたみたいで……。トイレかな?」
さて、どうでる?
あなたは一体どっちだ? 香坂さん。
この大勢が見ている中、堂々と盗める人か? それとも嫌がらせが得意なだけの人か?
「その……来栖さんが鞄の中に入れるの見たよ。高瀬君がトイレにいったときポケットから落ちたのを来栖さんが拾って、そのまま鞄の中に入れた」
「もしかして、京が俺の財布を盗もうとしたの?」
「……かもしれない」
「そっか。……それは許せないな」
香坂さん、あなたはただ嫌がらせがしたいだけだったんだ。
なら、来栖さんがどう仕返しをしても、俺はあなたを助けようとは思わないよ。
さぁ、来栖さん、ケジメをつけるなら今しかないよ。
「あ、来栖さん……」
「どうしたの? そんな深刻そうな顔して?」
「その……彼氏さんの財布を盗むのは良くないよ?」
「は? 何のこと?」
「彼氏さんの財布を鞄の中にしまってたじゃん。中身抜いて」
「下らない。私、そんなことしてないし。嘘だと思うなら鞄開けて見せてあげるよ」
来栖さんは呆れたようにそう言葉を返すと、鞄の口を開けた。
すると、そこには確かに俺の財布と抜き取ったであろうお金が入っていた。
「ほら、やっぱり来栖さんが盗もうとしてた」
香坂さんはそういって来栖さんの鞄を指さしている。
そして、余計な一言も付け加えていくから、余計にタチが悪い。
「やっぱり、中学の時財布盗んだ犯人も来栖さんでしょ? いい加減認めてよ」
何故ここで中学の時の犯人だってことを指摘する必要があるのだろうか?
言われて見れば、そもそも香坂さんはさっき俺に対して来栖さんが犯人だと言っていたけれど、あれは俺にじゃなくて、みんなに言っているとしたら?
実は、香坂さんって、来栖さんから真相がばれることを一番恐れているんじゃないか?
ケジメをつけられるとしたら、きっと今しか無い。
「京、よろしく」
「はいはーい。それじゃ、何が録音されてるかなー?」
来栖さんが録音と言った瞬間に、その場が凍り付いた。
まるで録音されると不味いことがあったかのような反応に、来栖さんはニマニマと口元を歪ませる。
「最近のスマホってボイスレコーダー機能もあるんだね」
そういって来栖さんがスマホを鞄から取り出すと、香坂さんは焦って立ち上がり、前のめりになりながら来栖さんの手を掴んで止めた。
「あら? 香坂さん随分必死だね?」
「冗談だから。みんなでちょっと彼氏さんの愛を試したくなって。そのさっきあんなこと言われて、みんなイラッとしてたから」
「みんなぁ? それじゃあ誰が最初にユウの財布を隠そうなんて言い出したの?」
「それは……あの子よ」
香坂さんが指さしたのは昔財布を盗られた子だった。
犯人に仕立て上げられた女の子は一瞬ハッと目を見開いて首を横に振ったけど、香坂さんが視線を向けると急に大人しくなった。
グループのリーダーの女子ってのは本当に怖いなぁ。
もうその態度で私が犯人ですって言ってるようなものじゃないか。
「へー、それじゃあ、答え合わせしよっか」
「止めて!」
「やーだよ。再生っと」
そして、問答無用でデータを再生する来栖さん。
うん、笑顔でそれをやってのける来栖さんの方がよっぽどおっかないかも。
んで、案の定、香坂さんの提案で悪戯をするって話になった。
いやー、合間合間に俺に対して、部外者のくせに上から目線でむかつくとか、理想の彼氏面してるけど大したこと無いはずとか、好き勝手にディスリを入れていた。
まぁ、わざと怒らせるように振る舞ったけど、これはこれでちょっと効く。
絶対まだ童貞だって。とか酷くね!?
でもまぁ、そんなことはこの際どうでもいい。
今は来栖さんの頑張りをムダにしないよう、俺も最後の一仕事だ。
「ごめんなさい。でも、中身は盗ってないし、ちゃんと言うつもりだったんだよ? 私たちはただ来栖さんと高瀬君の愛が本物かどうか知りたかっただけで――」
長ったらしい言い訳と誤魔化しを続ける香坂さんにトドメを刺すんだ。
「香坂さんの言う通り、今回は俺の財布には興味なんてなかった。香坂さんが見つけたかったのはこっちじゃないかな?」
俺はポケットから来栖さんのガラケーを取り出すと、香坂さんは一瞬顔色を変えて俺の眼を睨み付けてきた。
うわっ、怖いっ!? でも、怯むもんか。
「な、何のこと? 別にいまさらガラケーなんて興味ないし。ちょっと懐かしいから触ってみたいとは思うけどさ」
「うん、きっとこの写真を見つけて消したかったんだよね?」
「あっ!? 止めて!」
「あんたが教室で鞄をあさっている写真だよ。この机の位置、そこの財布を盗られたって子の机だったんじゃないの?」
俺は写真をみんなに見せるように携帯を突き出した。
その画面を押さえ付けようと香坂さんが飛び出すが、来栖さんが背後から香坂さんを羽交い締めにして止める。
「来栖さんを犯人に仕立て上げたのは、来栖さんの髪が目立つから罪をなすりつけやすかったってのもあったけど、もっと大事な理由は来栖さんに盗む現場を見られたと思っていたからだ」
「違う!」
香坂さんが金切り声をあげながら否定する。
けど、俺はそんな声に動揺せず淡々とした口調で何があったかをみんなに伝えた。
「大体金の髪の毛が机の近くに落ちてたからなんて証拠にならない。みんな何処かおかしいと思いながら言わなかっただけだろ? 香坂さんに嫌われたら何されるか分からないからってさ。次のイジメの標的になりたくないから」
「違う違う違う!」
「違ったとしても、人の物を隠したり、人の鞄を漁ったりする人に違いはない。そんな奴にあなたがお金を盗んだ犯人ですって言われても信じられないね。みんなが思っていることを言ってやろうか? 財布を盗んだのはあなただ香坂さん」
「違う! 出て行って! 今すぐここを出て行ってよ!」
あぁ、本当に最初から最後まで全部思った通りだった。
来栖さんとの悪巧みが完全に決まったパターンだこれ。
「うん、それじゃあ御言葉に甘えて、今すぐ出て行くよ。京、行こう」
「そうだね。また香坂さんに犯人にされる前に帰ろ」
あくまでクールに。
来栖さんは俺にウインクすると喜ぶわけでもなく、怒るわけでもなく、何もなかったかのようにみんなの輪の中から足を踏み出した。
その足並みに揃えて俺も一緒に足を踏み出す。
こうして俺達は静まり帰った焼き肉屋から外へ出て、無言のまま数分歩き続け、公園のベンチで腰を下ろした。
その瞬間、俺達は大きく勢いよく息を吐き出した。
「ぷはっ!? めっちゃ緊張した!」
「ホントだよー。私もう足ガクガクで立つのがやっとだったし!」
緊張から解放されて、手足が震えている。
あぁー、良かった。香坂さんに俺達の仕掛けが気付かれないで。
「でも、京は本当にこんなんでよかったの?」
「え? 何が?」
「だって、香坂さんが犯人で、京が無実だって証明は完全に出来てないよ。少なくとも香坂さんが疑わしくて、京は盗んでいないかも? ってくらいになっただけだと思うんだけど」
「あー……うん、そうかもしんないけど、それで良いよ。私にとってのケジメはあの写真をみんなに見せて、私が盗ったんじゃ無いってもう一度言うことだったから」
「そっか」
「それにあそこまで疑わしいって思われれば、みんな香坂さんを疑ってみるでしょ? だったらいずれ勝手に自爆するよ。そしたら、後でみんな私が間違っていなかった分かるだろうから、それで私は十分」
「まぁ、女の子って怖いもんねぇ。あれだけ疑惑があればハブられて、今までの悪行が全て噴き出しそう」
「そーいうこと。だから、後はみんなが勝手にやってくれるわ。私以外にもケジメをつけたい人はいっぱいいそうだったしさ」
来栖さんは笑ってそういうと、大きくノビをした。
その横顔を見る限り、海の日で見た辛そうな表情じゃなくて、いつも通りの明るい来栖さんの表情だ。
どうやら本当に折り合いはつけられたみたいだな。
「良かったね京」
「ありがとう。ユウのおかげだよ。あ、お礼にキスしてあげよっか?」
来栖さんが顔をグッと俺に近づけて来て、息が吹きかかるような距離になる。
一瞬で来栖さんの顔が視界いっぱいに広がって、思わず照れて顔を背けてしまった。
もう、結局こうやって俺をからかってくるんだから、よっぽど香坂さんより手に負えないって。
「うっ、そ、それじゃあ、せっかくなのでお願いします」
キスするか問われたら、嫌だなんて言えないくらい君を好きになった訳だしさ。
「ありがと。んっ」
そして、来栖さんは耳元でお礼を囁くと、迷い無く俺のほっぺたにキスをしてくれた。
うん、こうやってキスしてくれたら、焼き肉が食べられなかったことくらいどうでもよくなった。
それに焼き肉がなくなったおかげで、自由も出来た訳だし。
「京、今からデートしよう。美味しいお店教えてよ?」
「うん! それじゃあ、ずっと気になってたお店があったんだ。そこいこっか」
そう言って俺の手を来栖さんが握って走りだすと、時間を告げる鐘の音がどこかで鳴ったような気がした。




