最弱の王
―カタカタとパソコンのキーボードを打つ音が響く部屋の中、俺はヘッドフォンを付けマウスを右手に持ちFPS【ガン・サバイバー】というゲームをプレイしていた...
相手、マジで強い
俺のプレイヤー名『最弱の王』ランキング5位、今の対戦相手は『Seo』というプレイヤー、こいつはFPSゲー上位保持者なのだがプレイテクは俺には劣る...と考えていたが認識を改めなければいけない
理由は明白お互いのキル数は10、スコアの差が10、残り時間3M敵プレイヤーと位置23mだと予想...俺の武器の最大射程距離20m例え当たっても致命傷は与えられない
それに狙撃する事は相手に自分の位置を教えることになるそして奴はライフルをサブウェポンとして所持している遠距離攻撃をされつつ近距離に接近し奴の得意な投げナイフの射程圏内俺を追い詰められる可能性もある、
それにこのフィールドはだいぶ開けていている今バレていない理由特殊アイテム『ハイド・シープ』説明しようハイドシープとは単純にいえば近距離外なら光化学迷彩的な効果を発揮するものである、
っとふざけてる場合じゃねぇ
装備し敵に近づく行為はダメだこのシープ、一定距離以上無ければ真価を発揮しないなので俺今二つほどの選択肢がある突撃か不意打ち攻撃か...二択に一択だ突撃は死ぬ可能性がある、不意打ちも失敗すればタイムアップアウトする可能性がある
そうしている間にも時間が残り1Mになる
「くっそ!」
毒づきながら突撃を選ぶ
敵プレイヤーとの位置距離がどんどん近くなる残り5mほど来たところで相手が投げナイフを使用する前動作を行うそれに気づいた瞬間、俺愛用銃(リアルには存在しない)アサルトライフル型高火力銃『連射ライフル』の照準を敵プレイヤーの頭に合わせる、瞬間トリガーを引く正確にはマウスの右クリックを長押しする...刹那
俺のディスプレイに《TIME UP》という文字が表示される...そして《YOU LOSE》と言う文字もあとを追い出てくる
少したってから、時間切れのスコア差の敗北だと理解する
「死ねばいいのに」
自然とそんな言葉が口から出た
俺はリザルト画面を無視し、ヘットフォンを外しパソコンを強制シャットダウンしてから電源OFFにし、すぐ隣にあるベットへと倒れ込む