体罰教師の過去 その弍
前回のあらすじ
嶋田は誕生日に校長からクビというプレゼントをいただいた。職を失った理由は嶋田が体罰をして、さらに無能だったがためにこうしてクビになった。しかし、体罰の事は誰も知らないはずである…ん?
嶋田は誕生日なのにかなり暗い気持ちだった。やけになって酒を飲んだくれた。
「このままだと家族を養って行くこともできない…というか、家族は知っているのか…?俺がクビになった事を…うっ、酒強い…よって来…た…おえぇぇぇぇ」
嶋田は家に帰った。玄関に入ると、娘が出迎えてくれた。
「パパ〜おかえり〜お誕生日おめでとー」
おお、可愛い我が娘よ!やはり苦しい事ばかりではなかった…嶋田は心からそう感じた。
しかし、その瞬間、クラッカーの音がした瞬間…
「or家おええ大江尾上家終え尾上合うorぁぁぁぁぁぁ…」
嶋田はそううめいて地面にうずくまってしまった。顔から血が吹き出ている。
「ふぅ、やはりクラッカーの火力をあげた甲斐があった。ガラスの破片も大量に詰め込んでやった。」
娘がボソッとつぶやく。
「な、なんだそれは…母さんはどこだ…?」
「ああん?誰に向かって口聞いてんだぁ?こらぁ!人にものを聞くときはなんていうんだぁ?てめえのオヤジに習わなかったのかよ?」
「な!?お前、父親に向かってなんて口を…」
「お願いしますだよぉクソジジイィ!」
「く、くそ…?」
「お・ね・が・い・し・ま・すぅだぁぁよおぉぉ!」
もはや可愛い娘の面影はなかった。
「お願…い、しま…す」
「お前の妻は出てったよ。私も出て行くけどぉ。このクラッカーは体罰教師のお前を殺すつもりでつくったんだがなあ。ちっ!仕方ねえ!とどめをさしてやろう」
そう言って、くしゃくしゃの離婚届の中からナイフを取り出した。
「ま、待ってください!体罰とは誰が言っていたのですか?教えてください。お願いします!」
「さあな…誰かはわからんが、胸毛がもじゃもじゃに生えていた男とだけは言っておこう。その男のいう事は、信ぴょう性があるものだった…
こんな体罰を隠して反省もしない糞教師にくらべたらなぁ!!!」
そう言ってナイフを振り上げた。
「さよなら!お義父さん(^_^)」
「ぐああぁぁぁぁぁぁぁんぱぁんちぃぃ…!」
嶋田は最後に思った。胸毛…いや、無奈よ!お前の仕業だったのか!許さねえ!地獄のはてまでお前を恨んでやる!呪ってやる!覚悟しろ!
そして、そんな事を思っていたのに嶋田は生きていた。こうして嶋田の復讐が始まろうとしていた。
後、わかっているだろうが、娘の年齢は5歳だ。
続く