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学校一の美少女が日々キスを求めてくるんだが  作者: 早瀬 渚
夏祭り

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7/18

夏祭りスタート

 駅から歩くこと5分ほど。本日目指していた場所についた。


 雫川の提案で、少し遠いところのお祭りに行こうという話になっており、そのために俺は3駅先の駅構内にいたわけだ。ちなみに、雫川のほうも別の駅から電車に乗ってきていた。


「泰輔君、夏休みの課題はちゃんと進んでる?」


 カランコロンと某オレンジジュースのキャラの名前みたいな音を鳴らしながら隣を歩く雫川がそんなことを聞いてきた。


 ……下駄って歩きづらそうだよな。足首疲れたりしないのだろうか。


「いや、全く進んでない。半分以上残ってる。」


 俺が正直にそう答えると、雫川は元々大きな目をより一層見開いた。


「意外!泰輔君の性格的にコツコツ進めてると思ってた。」


「やりたくないことは後回しにしちゃうからな、案外。40日あるから、まだいけるだろうと思ってほっといたら、毎回あと一週間になっちゃうんだよな。絶対、40日なかったと思うんだけど、俺だけ。」


 時空のゆがみかなんか発生してる気がする。精神と時の部屋なのかもしれない、俺の家。


「そんなことないよ。私はいっぱい遊んだからね!もちろん、課題もほぼ終わらせてるし!……泰輔君の時間配分が絶望的なだけじゃない?」


「それはぐうの音も出ない。」


 何の反論も出来ない正論を言われてしまった。


 時間配分って難しいよね?朝の身支度の時間とか。なんで、時間って感覚通りに進まないの?


「……今から帰って、一緒に課題する?」


 雫川に心配そうな目を向けられてしまった。


 さすがにそれは申し訳ない。折角きたわけだし。


「いや、それは大丈夫。根性で何とかするから。」


「うわ、泰輔君に似合わない言葉だね。」


 雫川にちょっと引き気味に言われてしまった。俺も自覚はある。


「いつも知恵と頭脳でどうにかしてるからな。」


「それは言い過ぎでしょ。」


 さっきの言葉と対照的な言葉も否定されてしまった。


 ……別にこの流れだったら過言なこと言ってもよくないですかね?


「あ、着いたよ!」


 そんな何でもない会話をしていると、会場へと着いていた。


 ここはいわゆる河川敷の場所にあり、屋台も座席もいっぱいあって音楽のステージもある。もう今の時間は5時を過ぎているので、どこもかしこも賑わっている最中だ。


 ……ところで人多すぎない?暑いのにますます暑くなっちゃうじゃん。すごい、歩くだけで一苦労だ。


「まずはたこ焼き食べたい!」


 と、俺が人混みに辟易していると、元気に雫川がたこ焼きの屋台の方を指差した。


「ああ、別になんでも食べていいぞ。」


「……泰輔君、テンション低くない?そんなんだから、なかなか友達できないんでしょ。」


 ジト目で雫川に見られてしまう。 


「ほっとけよ。友達なんて片手で数えられるくらいで十分だ。」


「……まあ、私がいるしね。」


 言って、雫川は少し頬を赤らめる。


 ……なんか今日の雫川さん、少しいつもより積極的な気がする。


 ……あ、そういえば。


「……まだ、してなかったな。」


「何、呟いてんの。……まあ、確かにね。テンション上がってて忘れてた。」


 雫川はさきほどより一層頬を赤らめる。


 ……これが俺のことを魅力的に思ってるが故だったら、俺もテンション上がってたのになあ。

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