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古魔女のオランピア  作者: 兎角Arle
古魔女のオランピア2【此方にて】
9/10

眩い日差しの中で Ω

 名もない作家が殺された。大魔女の怒りを買ったのだ。

 件の作家が描いたのは、ウィズの物語のアレンジと呼べる、脚色された三冊の物語。

 魔女はその本を見て、その不運な結末に激怒して作家を焼き殺したのだが、不思議と、再びあの三冊を読む。

 やつはどうしてこんな本を書いたのか? 彼女はひどく気になった。


 彼女の執筆の手は止まり、考え続ける。

 その物語から何を伝えたかったのか、なぜこんな結末なのか、何か意味があるはずなのだと。でなければ、意味がなければ、意味のない結末など、最愛の友人、ウィズにはふさわしくない。

 ふと、そういえば今まで、結末を意識したことはなかったことに、彼女は気がついた。


 名もない作家の書いたそれは、誰が見ても稚拙な駄作であったが、まるで、終わりのないことへ結末を与えてやろうとしたふうに見える。

 生き続ける虚しさは、終わりのない寂しさは、誰よりもよく知っていたから、彼女は乱暴に与えられた結末を指でなぞって、呟いた。


「お前も、本当はもう生きたくない?」


 それから、ウィズの物語が世に出ることはなかった。

 忽然と姿を消した大魔女の行方ももちろん、誰も知る由はない。

 ただこの(うつつ)は、天高く日が昇り、眩い日差しに包まれて、其処に在るものだけを照らし続けている。

次回はエピローグという名の蛇足です。

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