アメリアの薬草図鑑
注意)一般的な名前から引けるように、タイトルは一般名を優先にして書くこと。
〇薬草
学 名:ホワイトアベル
効 能:鎮痛、止血作用
特 徴:種から育ち、小さな白い花をつける。
花からは僅かに甘い香りがするが、葉には苦みがある。
採 集:花が咲く前の葉っぱのみを採取する。
全ての葉っぱを取らないように気を付ける。(節ごとに1枚づつ取る)
利用法:①そのまま食べる。
②すり潰して患部にあてがう。(緊急時の回復、及び化膿緩和)
③加工して使用する。(傷薬やポーションの主原料)
メ モ:学名にある『アベル』は、最初の発見者の名前と言われている。
薬草の新芽には大きな効果があり、『高級薬草』として扱われているよ!
ただし、花が付かないから種が取れないし、残りは枯れちゃうから乱獲はダメ!
〇毒消し草
学 名:セイバーグリーン
効 能:解毒、殺菌効果
特 徴:葉は細長く、剣の形をしている。独特の香りと強い苦みがある。
花は咲かず、根で増殖する。
採 集:葉の部分のみを刈り取る。
根を切ってしまうと枯れてしまうことがあるので注意。
利用法:①煎じたものを水などで飲む。
②切り傷等に直接あてがう。(長時間は厳禁)
メ モ:刺激が強いので、可能な限り生食は避けること。
〇毒草
学 名:セイバーフェイク
効 能:【有毒】吐き気、痺れ、高熱、下痢など
特 徴:毒消し草に似た形状をしているよ。
葉っぱの形がVの字だからちゃんと見れば分かるはず。
採 集:葉っぱの部分のみを刈り取る。素手では絶対に触らないこと!
利用法:すり潰して出来た液を武器に塗ったりして使うよ。
メ モ:薬草ではないけど、毒消し草との見分けの為に記載してるよ。
〇痺れ草
学 名:パライン
効 能:【有毒】吐き気、激しい痺れ、呼吸不全など
特 徴:細長い葉と黄色い花が咲く。
採 集:茎の部分から出てくる汁を採集する。素手では絶対に触らないこと!
利用法:ごく少量を手術用の麻酔として使用することがあるけど、素人はマネしちゃダメ!
メ モ:花が綺麗だから観賞用に植える人も多い。なので割と広く知られているよ。
これを食べようとする人は見たことないけど念のため。
〇レッドペッパー
学 名:ボムペッパー
効 能:殺菌作用、防腐作用
特 徴:赤い実が灯りを吊り下げたようなかんじに生っているよ。
採 集:実を触らないように、少し茎を付けた状態で収穫するよ。
根が付いたままだと爆発しちゃうから、引っこ抜かないように注意!
利用法:実と根は乾燥させて粉末にしたものを使用するよ。
実には独特の辛味があり、防腐作用もあるから保存食作りに最適!
根はえぐみが強く食べられなさそう。
根は他の薬草と組み合わせて簡易煙幕に使えるよ。
メ モ:一般的に『香辛料』って言われているものの一つだね。
採取する場所や色で、色んな名前で呼ばれているみたい。
『レッドペッパー』はメディシア地方産の赤い実を指すんだって。
〇粘着草
学 名:スライムトラッパー
効 能:無し
特 徴:背丈が低くて小さな花弁がいっぱい付いた黄色い花が咲くよ。
種から綿毛が伸びてて、風に種を乗せて遠くに飛ばすよ。
採 集:茎から出てくる粘液を採取するよ。
利用法:粘液を煮詰めて粘度を高くし、他の薬草を混ぜて塗り薬や張り薬にするよ。
メ モ:ネバネバを利用して、相手の動きを妨害するトラップも作れるよ。
(注:本来の使い方じゃないから、こっちに書いているよ!)
〇バルーンフラワー
学 名:バルーンフラワー
効 能:わずかに滋養強壮
特 徴:花が咲くまでは真っ直ぐ伸びる。実が出来始めると垂れ下がってくる。
採 集:実のみを採取する。使用するのは中身のみ。
利用法:ジャム、果実酒、乾燥させて保存食にするよ。
そのまま食べるのは苦すぎるので加工するのが〇。
メ モ:珍しく一般名と学名が一緒の薬草。きっといい名前が思いつかなくて、
見たまんまの名前を付けちゃったんだと思う。
〇光苔 (ヒカリゴケ)
学 名:リリーベル
効 能:麻痺性の毒を緩和
特 徴:水場が近い洞窟内の岩などに貼り付いている。
大きくなると苔本体から茎が伸び、白い小さな花を鈴なりに咲かせる。
苔本体が発光するが、茎や花は発光しない。
採 集:苔の本体から生えた花及び茎を採集する。
利用法:花と茎を乾燥させ、お茶のように煮出したものを水薬として使用する。
ただし、完全に解毒するほどの効力は無いので、応急処置用と思って!
メ モ:水が綺麗で洞窟みたいな暗いところに咲いていることが多いみたい。
白い小さなお花が鈴みたい垂れ下がって咲くことが名前の由来みたいだよ。
あまり香りはしないんだけど、見ててかわいいからお部屋に飾ったら綺麗かも!
あ、でも暗い所じゃないと育たないみたいだから、お部屋がジメジメしそう。
〇偽光苔 (ヒカリゴケモドキ)
学 名:コールオブデス
効 能:【有毒】激しい吐き気、痺れ、幻覚症状、、呼吸不全など
特 徴:水場が近い洞窟内の岩などに貼り付いている。
大きくなると苔本体から茎が伸び、小さな薄紫の花を咲かせる。
苔本体が発光するが、茎や花は発光しない。
メ モ:ニセモノシリーズ第2弾。
特徴まで似ているせいか、花が咲くまで区別の付かない厄介な毒草。
腐食性が高いせいで、武器に塗ったりして使えない。
暗殺者が使用することがあるので、判別法や解毒法は覚えておいてもいいかも。
”死を招くもの”の名前は伊達じゃないね!
〇光茸 (ヒカリダケ)
学 名:フェアリーチェア
効 能:【有毒】軽度の痺れ
特 徴:ジメジメした洞窟内に生えている。
傘の上の方が平らになっている。
採 集:扱いは毒物なんだけど、少量なら薬として使えるらしい。
利用法:痛み止めとして、乾燥させて粉末にしたものを少量だけ水で服用する。
大量に摂ると全身が麻痺して大変なことになるので注意!
メ モ:傘の上が平らで淡く光っていることから、”妖精の腰掛”に見えるというのが名前の由来。
名前を付けた学者さんは、きっとロマンチックな人だったに違いない。たぶん。
〇チョコ・ミンティアス
学 名:ミンティアス
効 能:鎮静、僅かに解毒効果
特 徴:葉っぱや茎を軽く指で揉むと、ものすごくスース―する。
これはチョコの香りがほんのりするけど、果物の香りのするものもあるみたい。
採 集:葉っぱの部分を採集する。
生え始めから枯れるまで結構長く採集できるが、葉っぱは徐々に固くなる。
利用法:生食用なら、生え始めから10~20日くらいがオススメ。
ハーブ糖みたいに成分を抽出して使うなら、多少硬い葉っぱでも大丈夫。
メ モ:生える場所によって風味が違うみたいだけど、学術上は同じものと扱われているみたい。
なので、自分のお家で育てても同じ味になるかは分からないよ。
ちなみに、このチョコ風味のミンティアスは、火山の麓の草原に生えているもの。
あと、繁殖力が強いので、お庭で育てる時には計画的に!
〇ニキ
学 名:ニキノキ
効 能:鎮痛(主に喉の痛み)、体温上昇、殺菌効果、覚醒効果(微小)
特 徴:ものすごーく地味な低木。他の木に比べて弱いのか、森の中では育たない。
日当たりのよい草原などに、まばらに生えている。
生のままだとあまり香りはしない。というか、ただの木の香り。
採 集:枝のみを採集する。
利用法:乾燥させたものを粉にして使う。
喉の痛み止めとして広く普及していて、粉タイプのものと飲み薬タイプのものがある。
薬以外では、肉や魚の臭み消しにも使われている。
あと、食べると体が温まるから、飲み物やスープに入れたりすることもあるよ。
メ モ:ちょっとピリッとした刺激と深い苦みがある以外は、おが屑のような味しかしない。
効能の最後にある”覚醒”って何のことかと思ったら、このピリッとした刺激で目が覚めるっていう意味みたい。
『私の中の秘めたる力が覚醒する!』とか、そんなご都合効果は無いからねっ!
あと、私調べで残念なお知らせが一つ。
独特の強い風味があるせいか、”子供が苦手な薬の味第1位”らしいです。(残念)
〇火炎花
学 名:ファイアリードレイク
効 能:解熱・鎮静
特 徴:火山に生える薬草。
炎を思わせるような形状の赤い花を咲かせる。
地中の熱を吸っているのか、仄かに温かい。
採 集:根っこごと採集する。
利用法:花には鎮静効果が、根っこには解毒作用がある。
メ モ:花と根っこで効果が違う、一粒で2度美味しい薬草だよ!
学名にある『ファイアリー』は、炎の妖精のこと。
群生していることが多く、風に揺れる姿がまるで妖精が舞っているように見えるとか。
名前の付け方がロマンチックな学者さん第2弾だね。
〇火炎草
学 名:ブレイズグラス
効 能:【有毒】激しい痺れ、腹痛、嘔吐、下痢、呼吸困難、溶血など
(触れただけでも、痺れや皮膚の溶解などが起こる)
特 徴:火山に生えている、見た目は赤い毒草。
採 集:危険物につき、採集不可!!
見つけても、絶対に素手で触らないこと!
利用法:無し。
メ モ:採集すら難しいこの草に、利用方法は無いと思う。
効能がちゃんと載っているってことは、誰かが間違って食べちゃったってことだよね・・?
別名は『アサシンキラー』だって。
〇岩芋
学 名:テアルート
効 能:滋養強壮
特 徴:岩の裂け目に根を張り、蔓を伸ばして肉芽で増殖する芋の仲間。
切り口がちょっとネットリしている。
このネットリを素手で触ってると、少し痒くなる。
採 集:葉、肉芽、茎を採集。
利用法:肉芽は生食、もしくは加熱して食する。
茎は乾燥させて保存し、水で戻してから調理する。
葉は乾燥させてお茶にしたり、強壮剤の材料にする。
メ モ:岩場や火山など、石の多いところに生息する珍しいお芋だね。
薬草っていうか、ほぼ、ただの食料だよね・・・?
ほとんど捨てるところが無いうえに保存食にもできるという、台所の救世主?!
蔓に生る肉芽は、”ヤコバ”って言って、お酒のおつまみによく使われているとか。
生でも食べられるけど、たくさん食べるとお腹を下しちゃうので注意!
食感は、生ではネットリサクサク、加熱することでホクホクになるよ。
蔓は炒め物に。味染みも良く、食感もコリコリして美味しい。
葉っぱで作ったお茶は、正直かなり苦いので、好き嫌いが分かれるかも。
〇オロロン草
学 名:オロロンギウス
効 能:?
特 徴:特殊な環境下で生える珍しい植物。鳥が羽根を広げたような赤い花が咲く。
希少過ぎて詳しいことはほとんど分かっていない。
採 集:土ごと採集する。ただし、環境が変わると1日も持たないので注意!
利用法:明確な利用方法は不明。
しかしその希少さ故、『ネオエリクシア』の材料候補にも上がったとか。
メ モ:この薬草が生える場所では、『オロローン』という悲しげな声が聞こえると言われている。
効能はもちろん、利用法も生えてる場所も何一つ分かっていない。
ある意味レアアイテム?
研究しようにも、他の場所では1日も持たないなんて学者さん泣かせの薬草だね。
あ、でも山のてっぺんに生えているのを見つけたから、知らないことが一つ減ったかな?
〇鈴イチゴ
学 名:ベルベリー
効 能:精神安定
特 徴:甘くて美味しい実が連なるように生るベリーの仲間。低木。
採 集:実、葉
利用法:赤い実をそのまま、又はジャムやお酒などに加工して使うよ。
緑の実は未成熟なので、間違って採らないようにね!(渋い!)
ちなみに、実は『緑→赤→黒』って色が変わっていくよ。
黒いのはちょっと柔らかすぎるので、好みが分かれるところかな?
でも黒い実はすっごく甘いから、子供用の飲み薬に混ぜられることが多いんだよね。
葉は乾燥させて保存して、お湯で煮だしてお茶にするのが一般的だね。
ベリーの香りがほんのりして心が安らぐから、寝る前に飲むとぐっすり寝られるよ!
飲食以外だと、染物や香水にも使われているみたいだね。
メ モ:平原や山の日当たりのいい場所によく生えているよ。
町の中にも良く植えられているので、腹ペコラーたちの餌食になることもしばしば。
私もたくさんお世話になったなぁ・・・(しみじみ)。
〇毒蛇イチゴ
学 名:フェイクベリー
効 能:【有毒】吐き気、激しい腹痛を伴う下痢など
特 徴:地面から長い蔓を伸ばし、木などに巻きついて成長する。
採 集:直接触っても大丈夫だけど、果汁が付くと痛痒くなったりするので注意!
利用法:毒として効果はあまり高くはないので、戦闘や暗殺には向かない。
あえて言えば、嫌いな人への嫌がらせ用・・・とか?
メ モ:ベルベリーと違ってこっちは蔓で伸びるし、実が連なってないからすぐに分かるよ。
他にも産毛が多くて色も赤黒っぽいから、余程のことが無ければ間違わないと思う。
それでも時々間違って食べちゃう人(主に冒険者)がいるのは何故だろう・・・。
冒険者だからって、食べ物まで冒険しちゃダメだよね!
〇魔獣除けの香木
学 名:ステイルシア
効 能:魔獣除け、精神安定
特 徴:やたらと硬い葉っぱを付ける低木。
森の入り口など、比較的明るい場所に好んで生える。
香炉で焚くとほんのりと甘い香りがするけど、生のままだとあまり香りはしない。
小さな赤い実を付けるけど、種が大きくて苦みも強い上、薬効も無いので利用しない。
採 集:幹、枝(枯れたもの)
利用法:小さな欠片にした香木を、低温で加熱して使用する。
これの一番の売りは魔獣除け!・・・なんだけど、実はあまり普及していない。
理由は単純で、値段が高い上に一部の魔獣にしか効果が無いから。
それと、持ち歩く為に必要な香炉が高価なのも普及していない理由なのかも。
後で知ったのだけど、焚火に突っ込めばという案は却下に。
どうやらあんまり強火で加熱すると、香りの成分がうまく出ないみたい。
最後に効能についての補足。
香りがかなり人を選びそうな感じがするので、精神安定は人によると追記するね。
でも私的にはあの木の香りに混じった甘い香り、好きなんだけどなぁ・・・。