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薬草少女は今日も世界を廻す  作者: るなどる
第2節
23/159

18.領主様の課題 その7

「やっぱりちょっと勿体ないなぁ」


 私たちは領主様の屋敷から少し離れた草原に来ていた。

 例のポーションを捨てる為である。


「でも、仕方ないよね~」

「うん、この臭いだし、飲む方も勇気がいるよね」

「これだけすごい臭いしていたら、魔獣も寄ってこないかもね?」

「あはは、そうかもね」


 

 せめて元の薬草の一部にでもと思い、白い薬草のそばに鍋の中身を捨てる。


「どうか無事、大地に戻りますように・・・」

「キュィッ!」

「ありがとう、ユリもお願いしてくれるの?」

「じゃあ、帰ろっか~?」

「うん」


 屋敷の中には大分薄くなったものの、ポーションの残り香が漂っていた。

 臭いで鼻の奥がスース―する。

 とりあえず、今後の方針をミラと相談して決めよう。


「ミラ、今後の事で少し相談したいんだけどいい?」

「うん、いいよ~」

「じゃあ、私の部屋で」


 廊下ほどではないが、部屋の中にも薬草の臭いが残っていた。

 念のため、窓を開けて換気をする。


「一応分かっていると思うけど、領主様の課題をまとめておくね」

「よろしく~」

「1つは自分の身を守る術を見つけること。もう1つは旅先での生活手段を見つけること」

「だね~」

「でね、私は全部一人でやらなきゃいけないって思い込んでいたんだ」

「うん」

「でも、領主様は()()()に、って言っていた。だから、二人で出来ればいいと思うんだ」

「私はある程度何とかできるけど、リアはどうするの~?」

「うん、それなんだけど・・・全力で逃げようと思う」

「え~?私を置いて一人だけ逃げちゃうの~?」

「そうじゃなくて、二人で逃げるの」

「どういうこと~?」

「うん、自分の身を守るだけなら、別に相手を倒さなくてもいいと思うんだ。だから吹矢でも煙幕でも、出来ることは何でもやって、相手が怯んだ隙に逃げちゃえばいいんだと思って」

「無茶苦茶だけど、リアらしい答えだね~」

「だから今作っているもの以外で、何か相手を妨害できるものが無いかなって」

「相手の妨害ねぇ。ん~、何か嫌がらせするってこと~?」

「嫌がらせって極端だなぁ。でも、相手を怯ませるってそういうことだよね」

「じゃあ、ベタベタする液体とか~、すごい臭いのする液体とか投げつけてみる~?」

「あー・・・確かにやられたら嫌だなぁ。でも、すごい臭いのするものって例のポーションモドキじゃ・・?」

「ある意味、武器だよね~?」

「作る方にもダメージがあるけどね」

「あはは~」

「ベタベタする方だったら、そういう液の出る薬草があるかもしれないから調べてみよう」


 定番になってきた図鑑を開いて確認する。

 お母さんから借りてきて本当によかった。

 ベタベタする薬草、無いかな無いかなー・・・・と、あったあった。


「これなんかどうかな?」


  名 称:スライムトラッパー

  効 能:無し。

  使用法:茎から出てくる粘液を煮詰めると粘度が高くなる。

      単品での効果は無いが、塗り薬・張り薬などにして他の薬草と共に使用する。


「うん、効果はありそうだね~。でも、どうやって相手にぶつけるの~?」

「瓶に入れたら、中から出てこなくなりそうだし、何かに包んでみようかな」

「相手に投げつけたら、簡単に割れるものがいいね~」

「液体、中に入れる、簡単に割れる・・・あ、アレがあるじゃない!」

「アレって・・・もしかして、小さい頃に使ったアレのこと~?」

「そう、”バルーンフラワー”だよ!」

「懐かしい~。夏の暑い時に、中にお水を入れてぶつけてパーン!って遊んだね~」

「確か、うちの村の近くの森になかったっけ?」

「うん、結構強い植物だから残っていると思うよ~」

「じゃあ、決まりだね。早速材料を集めて作ってみよう!」

「みよ~!」



 これで一つ目の課題は何とかなりそうだ!

 よーし、サクッと終わらせて、もう一つも片付けちゃうぞ!


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