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365個の物語  作者: ひなた
如月 冬の恋は一方通行のようでもあり、……だけど重なっている。
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如月六日

  鍋囲み 和む君をも 傍で見る

    幸せだから 冬も良きかな


 外にいるともちろん寒いけれど、家の中にいれば、いくら冬とは言えどもそんなことはない。

 みんなで鍋を囲んでいれば、暖かいどころか暑いくらいである。

「あぁ、幸せ。これがあるから、冬は良いのよねぇ」

 ほっこりという文字とお花が周りに見えそうなくらい、君は幸せそうに、蕩けたような表現をする。

 幸せと言っている君を、傍で見ていられるだけでも、僕も幸せになってしまって、頬が綻んでしまうのだからいけない。怪しまれてしまうのに、ついにやけてしまう。

 こんなにも幸せならば、寒さも冬も良いものだ。

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