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365個の物語  作者: ひなた
師走 過ぎ去っていく日々の早さや儚ささえ、もう感じなくなってしまうほどに、忙しく忙しなく消えて行ってしまう残りの日々に。
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師走三日

  いつの日か 終わりゆくのか 終われよと

     近きがゆえに 言の遠きよ


 いつの日にか、どうせ終わって行ってしまうのなら、いっそのこと、すぐにでも終わってしまえよと。それならば、思い入れることがないのなら、ここまで寂しくなることもないのだというのにと。

 あぁ、そう言ったのは、いつのことだったろうか。

 寂しかった。ただ何もない日々が退屈で、寂しさに襲われて、それで僕はそう言ったのだった。

 実際、こんなにも終わりが近くへ来てしまって、そのときと同じ気持ちで、同じ言葉を言えるかといえば、そのようなはずがない。

 言えようはずがないのだ……。

 本当に今すぐにでも終わってしまいそうなくらいに、近くにまで終わりが来てしまったものだから、そう簡単に口にできることではなくなってしまった。

 もう、手遅れだから。

 もう、寂しく思えるように、なってしまった後だから。

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