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霜月二十九日
頷けば 消えそうなもの 恐ろしく
ここで頷いてしまったなら、もう終わりなような気がする。
よく考えてみたならば、十一月という月が、いかに語呂合わせに向いていないのかということがわかることだろう。
だって11を良いと読むのだとしたら、何にせよ、良い〇〇の日になるというわけだ。
そんなものは卑怯であるし、引っ掛かってたまるものかと思いはする。
そのはずなのにどうしてか不思議なことである。
いつの間にだか、私は、「良い肉の日キャンペーン」と書かれた看板に食い付いてしまっていた。
人間の欲望というのは抑えきれないものであり、時に暴力的に動き出す。理性では止めることなどできない。
恐ろしや、恐ろしや……。




