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365個の物語  作者: ひなた
霜月 言葉など添えなくとも
313/365

霜月九日

  何がとも 想うでもなく 時の去る

    物悲しけれ 涙の落ちぬ


 どういうわけなのだろうか。

 特別、何かがあっただとか、そういうわけではないのだ。少なくとも、そう、そのきっかけとなるようなことは、きっとなかったはずなのだ。

 ならば唐突に、なんの脈絡もなく、私がそのようなことを言い出したのか。

 どちらかといえば、そういうことの方がまだ近いかもしれない。

 理由があるだとかそれほどのことではない。あまり難しいことを考えているわけでもない。

 ただ、冷めゆくこの季節に、そう思ってしまったというだけ。

 もしかしたら、思うとも言えないようなものなのかもしれない。

 本当に何を考えていたでもなく、ただ物悲しく思えてしまって、涙が零れ落ちてしまっていたのだ。

 この瞬間だけ、全員が同じ時間を生きていられたような、そんな気がした。

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