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神無月二十六日
何もかも 忘れて冬へ 備えして
忘れられぬ日の 忘るる夏よ
冬を待つということは、冬に備えを持つということ。
しかし次の春を待つために、その栄養を貯めるために、何もかもを消さなければいけないというのは……。記憶までを消して、忘れなければならないというのは。
忘れられはしない。
この暖かい日の光を。この暖かい日々を。
今年だけはどうしてだろう。
いつもはそれが流れと忘れられていたのに、今年だけはどうしてなのだろう。
「君と出会ってしまったからだろうか?」
夏の日を、忘れられないのだった……忘れたくないのだった。




