289/365
神無月十六日
花なくて 葉さえ消えゆく 紅い記憶
美しきこと 悔しいことよ
ひらりひらり 舞い落ちていく美しさ……
きらりきらり 華やかさなど少しもなくて
なのにこんなに美しいのは
憎い憎い どうしても憎いよ
嫌いなわけじゃないのだ 嫌ってはいないのだ
好きだからこそ 美しいまま消えてゆく
Ahー 悔しくてならないのだよ……
花ではなくて所詮は葉で 派手に着飾っても同じこと
僕たちはきっと秋の紅葉のようなもの
紅い記憶を残して けれどすぐに散ってしまっていて
何も残せないまま終わってしまうのだろう
最初から美しければ 短くも儚くあれるだろうに
いっそ青く茂っていたあの頃がなければ
いっそ記憶も全て紅く塗り替えられたなら
ひらりひらり 舞い落ちていく美しさ……
きらりきらり 愛らしさよりも艶やかさに
だからこんなに憎くなるのか
辛い辛い どうしても暗いよ
嫌い嫌い どうしても好きだよ…… Ohー




