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365個の物語  作者: ひなた
神無月 散れ、ただ紅く。
288/365

神無月十五日

  舞い散った 花のような葉 血の色で

     儚き定め 示しゆくかな


 葉のくせして、どういてこんなにも美しくあるものか。

 どうしてこんなにも儚く、散ってしまっても良いものか。

 美しいものというのは、儚いものであるのか。儚いからこそ、美しくあるのか。

 僕はそれを考えてみたことがある。

 もちろん、答えなんて出なかった。

 答えなんてないのだろうから、それも当然のことである。

「花は確かに美しい。なのだから、儚く散ってしまうことも、まだ受け入れられるというもの。けれど、お前は花などではないじゃないか。夏にただ、茂らせていればいいだけの、葉がなぜに、そんなにも儚さというものを演出しているのか。僕にはそれが憎くてならないのだよ」

 語り掛け、なおも葉を散らす木を睨んでみる。

 そのようなことをしたところで、木は所詮木、植物でしかない。

 こうして妙なことをしているのだ。自分でも自分をおかしく思うのが、正常なのだろうか。

 それとも、正常ではないからこそおかしいのであって、そう考えるのは間違ったことなのだろうか。

 もしかしたら、間違えなどはなく、ただ……。

 あぁ、そういうわけなのだろうな。

「本当に僕はお前が憎いよ。なぜそんなにも美しくあれるんだい? なぜ、そんなに、笑っていられるんだい? お前は、何者なんだ、僕には不思議だ。それがなんだか、憎く思えてならないのだよ」

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