睦月二十六日
梅の花 先を仄かに 染め始め
照れているよな 愛らしさかな
寒さは得意ではありませんが、この頃は、その良さというのもやっとわかり始めたのです。
一年中が春だったなら、いかに過ごしやすかったことでしょう。
ずっと春だったら良いのにと、願う気持ちがあるから、私はそう思うのです。
しかし私は、四季があることにこそ、魅力があるのではないかとも思うのですね。
冬。冷え性の私にとって、それは耐えがたい季節ではあります。
着込んでも着込んでも寒くて、凍えてしまいそうな心地です。
これを書いている今も、手が震えてしまって、……そのせいで、文字も震えてしまっていけませんね。
分厚い手袋をしていては、文字など書けませんし、あまり何枚も着ていては、少し動こうにも雪達磨にでもなったようです。
嫌だ嫌だ、寒いのは嫌だ、冬なんて嫌だ。
そんな私がどうして、冬の良さなどを言う気になったのかと言いますと、それにはもちろん理由がありましてですね。
私の家の庭に、梅の木があることは貴方も知っていましょう?
まだ花が咲くには至っておりませんが、蕾を見つけたのですよ。
寒さに怠けて、家に引き込まったままでは、おそらくそれに気がつくこともできなかったでしょう。
ずっと家にいることへの戒めと、我が娘のように愛らしいそれを眺めるのと、それらの意味も込めまして、私はその梅の前におります。
ちょうど、蕾が家の方を向いてくれているものですから、家の中から見ることができるのです。
最初は外に出て書こうかとも思いましたが、それは寒さの問題ではなく、机もなく文字を書くのは難しいと思いまして、きちんと机に向かい、窓を開けて書くことにしたのです。
窓越しでは、よく見えなくて困りますから。
ここまで書けばわかりますでしょう?
手紙とともに、私の描いた美麗イラストを封入しておきましょう。
貴方がそれを下手だと笑うのはわかっております。ですから、本物を見にいらっしゃい。
そして、貴方の上手な絵を見せて、また去年のように、私に絵を教えて下さい。
あぁ、あまり書くと、文字の嫌いな貴方は、最後まで読んでくれないのですよね。これくらいなら、最後まで読んで下さいますかね。
……待っていますから、今年も待っていますから、是非、いらっしゃいね……。




