長月十日
疲労こそ 達成感と 楽しみを
若いその身に 刻むものなり
疲れた、そう言う彼女の表情は、深い達成感に満ち溢れているようだった。汗は美しく輝いて、楽しそうに自然と目が細められていた。
あぁ、彼女は若いのだ。
私にはわかりえぬ、大きな夢を抱えているのだ。
夢を、希望を抱えて、将来をその穢れのない目で見据え、その純粋さで全てを楽しんでいる。全てにおいて輝きを映している。
このような頃が私にもあったのだろうか。
ネガティブの自覚はあるけれど、過去を振り返ることは好きじゃなく、現在か未来を見るようにしている私。けれど、彼女が生きる青春という場所には、そのような姿を見せられては、思わずにはいられない。
疲れるほどに楽しめる、そんなことが、私にもあったろうか……。
「もう本当にヤバい。マジ最悪。超ヤバい。神並みに、終わってるw」
彼女の言っている言葉が、何語であるのかは、残念ながら私には理解することができなかった。
一つ言えることと言えば、この最悪という言葉が、最も悪いという意味ではないということだろう。
だって彼女は。だって彼女の瞳は、光しか映さず、闇というものを知らないようだったから。




