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葉月二十一日
運命を 違えて落つる 涙とも
儚く消ゆる 線香花火
花火というのは、華やかであるのに、なんとも儚いものだろうか。いや、華やかであるからこそ、こんなにも儚いものであると言えるのだろうか。
運命。そんな言葉で片付けられてしまう、人間の性というものも、あぁ、華やかに遊ぶ人に限って、呆気なく、なんとも呆気なく消えてしまうものなのだろう。
儚さよ。
何事も変わらないものはないのだと、かの平家物語でも幾度も告げられているけれど、それを認めるということは、ひどく悲しいものである。
どうしてしまおうか。どうしてしまうのが正しいのであろうか。
線香花火を見詰めていると、気持ちが切なさに締め付けられるのであった。派手な花火よりも、こちらこそを、人らしく、夏らしいものとも呼べるのかもしれない。
しゅっと、僅かな音とともに消えた線香花火に、音もなく僕の涙が落ちた。




