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水無月二十六日
ゲロゲロと 蛙が歌い 踊りけろ
特別ステージ 雨のハーモニー
外から蛙の合唱が聞こえてくる。
だれかが蛙の合唱を歌っているわけではなくて、蛙たちの合唱が、聞こえてくるという意味である。
不思議と煩いとは思えない。
それどころか、もっと聞いていたい、素晴らしく美しい合唱とすら思えてくる。
蛙の合唱に脳が浸食され過ぎて、助動詞がけろに変化してしまったくらいだもの。
けろじゃあ過去形には変換されないだろうから、仕方がないから今僕は、現在のこととして話している、というわけなのだよ。
それなら実際、過去の話だったのかって?
そんなこと、どうだっていいじゃないか、ははは。
とにかく、僕のいる場所は、特別ステージの特別席なのだよ。蛙の合唱を、最も近くで堪能できている人間が、僕なのではないかと思う。
ハーモニーを奏でている、雨音もなかなかに粋なものである。
心が浄化されるような、素晴らしい調べである。




