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365個の物語  作者: ひなた
水無月 雨に想いを馳せて。
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水無月十八日

  夏色の 恋の遠さに 目の眩む


 まだ六月だというのに、君は夏を満喫していた。

「楽しそうだね」

 僕が言うと、

「そういうわけではないわ」

 なぜだか君は否定をした。

 どうしてなのか、僕にはわからなかった。

 君が海やプールで遊んだり、アイスクリームやかき氷をたくさん食べたりするのは、別に勝手だと思うのだけれど、暑い日もあるけれどまだそうするには寒い日の方が多かろう。

 理由を尋ねてみたけれど、君は意味深に笑うだけだった。

「夏が好きなのかい?」

 僕の質問に、君は今まで見せてくれなかった、幸せそうな顔をしてくれる。

「あたし、夏は嫌いなのよ。一年の中で、圧倒的に、最も嫌いな季節だと言えるわ」

 それならどうして。質問を続けようとしたけれど、僕にはそれができなかった。

 そんなにも儚げな顔をされてしまったなら、野暮なことは聞けやしなかった。


 暑いのが苦手だから。君が夏を嫌う理由は、そんな単純なものではないのだと、わかってしまったから。

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