表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
365個の物語  作者: ひなた
皐月 つらたん
151/365

皐月三十一日

  五月雨の 合間に覗く 五月晴れ

     五月蝿く過ぎる 五月の終わり


 五月の終わりの梅雨の初め。

 降り注ぐしとしととした、大人しい雨。

 それは冷たいけれど、冬のような冷たさはない。それは蒸し暑いけれど、夏のような苦しさもない。

 憂鬱を齎すけれど、どこか気分と落ち着かせる雨でもあった。

 続き始める雨の日に、これから季節が進んで、梅雨へと入っていくのだと知らされる。

 きっと次に太陽が照りつける、快晴の日が訪れたとするならば、それはもう夏だということになるのだろう。

 なのだけれど、雨が多いからといって、雨しかないというわけではない。

 雨の日が多いからといって、毎日が雨でしかないだとか、そういうわけではもちろんないのだ。

 降り続く雨の合間に、爽やかな太陽の光が差し込む。

 夏のような暑さを持ったそれではなく、春らしさを僅かに帯びる、けれどそれともどこかが違う、この季節特有の爽やかさを持つ晴れであった。

 天気が変わると同時に、気温の差も、激しくて困りものである。

 忙しなくコロコロと空が表情を変えるうちに、五月蝿いくらいに過ぎていく。

 あぁそれこそが、五月というものの終わりを告げるものなのかもしれない。

 あぁそれこそが、春というものの儚さを告げるものなのかもしれない。夏という、力強さも。


 ちなみにだけど、どの五月もちゃんと読めたよね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ