皐月二十四日
ただ一人 特別感は ここになし
「ペアになって。騒がないなら、好きな人とでいいから、二人組を作って」
笑顔でそのようなことを言う先生は、まさに鬼であると言えよう。
「代わりに、ふざけて話を聞かないようなことがあれば、先生が勝手に決めちゃうからね」
どうぞ、よろしくお願いしまーすっ!
全力で頼みたかったけれど、そんなことをしたら周りから白い目を向けられる。先生だって、本気でそのようなことをしようとしているわけではないだろうから、きっと同じような目を私に向けるだろう。
そうして、今度は憐れむような視線を向ける。
所詮は先生なんてそんなものなのだ。
リア充な学生生活をエンジョイしてこなければ、先生になろうとは、きっと思わないことだろう。つまりは先生なんてみんな、リア充共と同じ考え方だということ。
別にいいさ。
自分がぼっちじゃないということを、信じられるほど、私はピュアでもポジティブでもない。
順調にペアは作られて行って、順調に私は残されていく。
あまりいちはすぐそこだ。
四十一人。どうして私のクラスは、奇数なのだろうか。
四十一人。どうしてこの先生は、人数が奇数だというのに、ペアを作らせようとするのだろうか。
だれかがあまりになることを、望んでいるわけでもあるまいに。
ただ一人残される。最初からわかっていた。今更、寂しいだとか思うわけでもない。
もう少し気を遣ってくれてもいいじゃないか、それは毎回ながら思うけれどね。
ペアだけに限らず、グループを作れと言われる度に、グループ編成で乗り遅れた系女子の私は、必ず最後まで残されてしまう。
なんだよ、ぼっちがそんなにいけないってのかよ。まじで、つらたん。




