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365個の物語  作者: ひなた
皐月 春の風、吹き去りていく。
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皐月十六日

  梅雨前の 爽やかなるは 春の風吹き


 沖縄の方は別として、まだ梅雨に入るには早い、五月中旬の日ごろに思う。この爽やかな陽気は、本当に春というものを、示したものなのだろうかと。

 僕らは、夏を知っている。

 これから訪れるべき、夏というものを知っている。

 けれども僕らは、今がまだ、そのときでないことも知っている。

 春が去って梅雨入りし、それもまた明けてから、暑い夏というものは訪れるのだ。

 今は夏ではないけれど、それでもいくらか暑い日くらいは訪れる。

 春の風。三月ごろから感じている、爽やかな香りのする、気持ちの良い風だ。

 これこそを春と呼ぶには、暑く湿気の高い春の日に、夏というようなものではないだろうか。

 やはりイメージ上の差は仕方がなく、春と夏との差というのは、月の差というものしかないのだろうか。

 そんなことをふと考え、首を傾げた僕の頬を、冷たくも柔らかい風が吹き抜けていった。

 冬から春への移り変わりのような、薄着の僕には少し寒い風。

 肌寒さを感じるけれども、その柔らかさに包まれる感覚には、僕は覚えがあった。

 そうか。これが春というものなんだね。

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