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365個の物語  作者: ひなた
皐月 春
122/365

皐月二日

  木漏れ日の 右に左に いきかねて

      落とされた葉や 自然の栞


 気持ちの良い風が吹いて、輝く光が、様々なところを照らす。

 風の動きに合わせて揺れる木漏れ日は、春というこの季節に、全ての人へとスポットライトを当てようとしているようで、新しい始まりを祝福しているようなものに思えた。

 僕も木々と同じ風に吹かれ、静かに本のページを捲る。

 温かくて春らしい香りに包まれて、気持ち良くて爽やかなこの時期は、家に籠ってばかりはおらず、読書も外でしたくなるというもの。

 時折、強くなる風の気まぐれさというのも、僕は好きだった。

 突如として強くなった風に、一枚ひらひらと落ちてきた葉は、丁度、読んでいた本に挟まったのであった。

 これこそが枝折というものなのだろう。

 自然の栞に僕は頬を緩めてしまう。

 矢張り春という季節は、本当に素晴らしいものだと思う。

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