卯月二十六日
理想から 離れゆくのみ 現実よ
モテモテ。とまでは行かないけれども、友だちに囲まれてクラスの中心にいる、というのが理想だった。
人間と一緒にいられるなら、異性じゃなくたって、同性だって十分に嬉しいに決まっている。
正直に言えば、恋よりも友情が欲しい。
恋心なんて、どうせ続きはしないんだからね。
そもそも恋をしたことがないから、あくまでも推測の枠は出ないけど。
とにかく! 私はクラスの中心、いやせめて、隅っこから離れたい。
誰かと一緒に食事を取るという行為に、憧れてやまないのである。
そんな理想から、現実はどんどんと離れていく。
距離が遠かったとしても、一定距離を保てていたならば、努力で少しずつでも近付けるような、そんな気がしないでもないような、そんな感じを微妙にだけど感じられるじゃないの。
だけど離れて行ってたら、少しずつ近付く努力をしても、結局は離れているということ。
もうまじ恐怖。
理想を叶えたいの。私が何をしたって言うの?
どんどん離れていく、辛い現実。
私がいけないのだろうか……?
もう嫌だ。本当に、もう嫌だ、なんだしもう!




