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卯月十七日
刹那的 輝きばかりの 春ならば
儚い花も 愛し得るかな
永遠なんて存在しないのは、だれだってもう、わかりきったこと。
だからこそ生物は儚さを帯び、美しさとともにある。
四季のあるこの国は、一年のうちに四つものものが、輝き出して消えて行く。
あまりにも短くて、刹那的に過ぎ去っていく時間。
どれも美しいのだけれども、輝きはどうしても、儚さを持っているのであった。
しかし輝きばかりの春の色を、刹那的なそのひとときを、それが良いのだと割り切れたなら――。
そうしたらば、儚い花も、愛することが出来るのだろうか?
哀しい気持ちにはならないままで、素直な気持ちで愛せるだろうか?




