表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

宿題提出できるかな・・・・?

艦これイベントきついネー

 「・・・ちゅーことで、明日までに各自で契約精霊を召喚しておくように。勝手に契約は交わすなよ。

下手したら死ぬからな。それじゃ。おつかれ~」


 挨拶が済むよりも早く教師が出て行った。

 まったく。あの人は王国の元騎士団長とは思えない態度だよ。 

 

 私が通う聖アルティア教会付属高等学校は、王国内では上位の進学校で、

 将来はギルド長や、騎士団、魔法研究所、王立図書館勤務、元老院に所属するのが期待されている。


 校内ではそれぞれが夢に向かってしのぎを削って争う。

 優秀者は校舎6階~8階のA・B・Cクラスに所属し、

 中堅どころは2~5階のD~Oクラスに所属。

 落ちこぼれは1階のXクラスに所属することが決められている。

 

 その中で私は、俗に言う“落ちこぼれ集団”の一人である。

 中流階級の人間ではあるが、魔力・神力が人並み以下で、テストは上位。実力は底辺といったところなのです。


 実力主義のこの学校では、到底上に上がれそうにない。

 は~・・・・・もうやだな~・・・・かえろ。


 校門を一人で通り過ぎ、魔導バスが来るのを待っていると、後ろからニョキッと手が伸びてきて、

 私の胸を揉みしだいた。


 「ひゃッ!!」

 「む~相変わらずいい乳してますな~ ちょっと分けてもらえますかな?」

 「せん・・・ぱいっ!やめて・・・くだ・・さいっ!!」

  

 無理やり先輩の手を離させる。

 も~毎日毎日この人は、人の体をいたるところ触って、やになるよ。


 「いいじゃん。だって、あたしは君のことが好きなんだもの。あ、もちろん後輩としてではなくて、一人の女としてだからね。ていうことで、結婚しよう?」

 「しません。私は先輩のこと嫌いですし」

 「ええーー!ひっどーい!」


 口をすぼめてぶーぶー文句を言うこの人は、見た目こそ金髪碧眼の顔と頭にかぶったサイズの合わないハンチング帽が似合う小学生みたいな容姿の女性ではあるが、その実は全学年上位12人の一人で、生粋の女好きなのです。

 彼女の名前はアリス=フォン=シュレンガー 家柄は貴族階級。クラスはA。

 

 何故、そんな大それた人間が私にプロポーズを持ちかけてくるのかと言いますと、いや、この話はまた今度にしましょう。長くなりますしね。


 「アリス。仮にも聖アルティア教会付属高等学校の最高学年なのですから、それなりの振る舞いをしてください。」

 「ナオミ~もしかして嫉妬でもしたの~?ごめんね。でも愛だから。愛だから仕方ないのよ!」

 「・・・・」

 

 ドスッ と言う音と共に直美さんが振りかぶったカバンが、先輩の脳天をぶっ叩いた。

 たまらず先輩は頭を抱えて悶えはじめる。

 相変わらず直美さんは怖い。さすがは生徒会長・・・


 「ひどいっ!ひどいよナオミっ!ちょとからかっただけなのにマジになってさ!」

 「アリスが馬鹿なことを言うからです。私はあなたにウザったいクラスメイト以上の感情は持ち合わせてません。」

 「さらっと!さらっと本音言った!あたしのことウザいと思ってたの!」

 「あ、それについては私も同感です。うざいですよねー」

 「そうそう。基本バカだから仕方ないといえばそうなんだけれどね」

 「ま、まさかっ遥ちゃんにまでそう思われてたなんてショックだよ・・・」


 オヨヨと泣く真似を放置していると、ほどなくバスがやってきて先輩方とは別れることになった(先輩がついてこようとしたがナオミさんが膝カックンの要領で止めてくれた。)


 家に帰ってきて、荷物をおろして着替えを済ませた後、リビングにて召喚用の魔法陣を描く。

 音のないこの家に、線を書く音だけが響く。

 どうせ誰も怒りやしない。なぜなら私しか住んでないからね。

 コツコツと1時間ぐらいかけて魔法陣を完成させた。

 

 「ふうっ・・・やっと終わったーーー」

 

 うんと手を伸ばしてリビングに寝転ぶと、体の関節がバキボキと音を奏でる。


 「よしっ!さっさとすまそ!」


 魔法陣に意識を集中させ、魔力を流し込む。

 すると魔導半導体で書かれた線が青白く発光を開始し、部屋を染めていく。

 さらに魔力を捻り、送り込むリズムを変化させることで魔法陣がその効果を発揮し始める。


 緑、赤、黄色、七色の色へと魔法陣が変化を始め、最大限の魔力を流しきった後、魔法陣から煙が上がる。

 この魔法陣の煙については未だに解明されていないが、一説には魔力が具現化したときに見えると言われており、つまりはこの煙が出ると成功の証というわけである。

 さてさて、何が召喚できたかな~と内心ワクワクしていたのに、煙が晴れて、見えたものはゴツゴツとした鉄の人形だった。

 もっと可愛いのを期待していた私は、口をバカみたいに開け、

 

 「なに・・・・これ・・・」

 

 と、呟いた。

すんません。イベに集中してました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ