胸の痛み
施設、私はここが嫌いだ。
少し古くなった建物を横目に思う。体は中に入るのを拒んでいて、私は扉の前で突っ立っていた。
施設とは、一般的に身寄りのない子供たちが自立できるようになるまで面倒を見てくれる場所を指す。それが、私はうんざりだった。
親がいない子供同士、馴染めると思えば大間違い。ここでも、学校と同じように私を『バケモノ』と呼ぶ奴らばかり。これには学校の奴らともまた違う理由もあるのだけれど…。
施設の大人達は「やめなさい」の一言だけ言うけど、しつこく止めない。それに、どうせ内心は私のことよく思っていないだろう。
そう思い出していると余計に入る気が失せた。
あんまり長い時間外にいると補導されたり施設の大人達に怒られるけれど、仕方がない。
私は公園へ向かうことにした。
公園につくと、空は茜色から深い藍色に色を変え始めていて、人の気配がしなかった。私はこういうところのほうが好きだ。
もはや公園のほうが私の住処でもいいのではないだろうか。結局いつもここに来てしまうのだから、と考えながらブランコに腰をかける。
この公園は、両親が今まで過ごしていた家からも近いと聞いたことがある。
ふと、まだ両親が生きていたのならここで両親と遊んだりしていたのだろうかと考える。
ズキッ
なんだか胸が痛くなったような気がして、考えるのをやめる。
何を馬鹿なことを考えているのだろう。そんなこと叶うはずも…。
ズキッズキズキッ
…駄目だ、考えるのはよそうとさっきも思ったのに。痛みなんて忘れようとギュッと瞼を閉じる。
するとパッと瞼の裏の世界が輝きに満ちた。
びっくりして目を開けると、もう藍色に染まりきったそらにいくつもの星が瞬いていた。その中には空に光の線を描く流れ星も見える。
ここでこんなにきれいな光景を見れるなんてことは知らなくて、少しの間、見とれていた。
…けれど、それも眩しすぎてみていられなくなって、もう一度瞼を閉じた。
今日はこのままここで眠ろうと思っていたのに、光が眩しくて眠れないなと思い、当たりを見渡す。
ドーム状になった遊具を見つけて、その中を覗く。
その中は思いのほか広くて眠れるくらいのスペースはあったため、今日はここで眠ることにした。
中に入って一息つくと、そういえば計画のことをまだ何も考えていなかったと思い返す。
明日も、学校。少し憂鬱に思いながら、スクールバックを見る。
それを見ると、脳裏に太陽みたいな笑顔が浮かんだ。…あの人のことを思い出すのもあまり気乗りしなかったため、もう今日は眠ることにした。
…この時、明日今までよりさらに辛いことになるとわかれば良かったのに。
わああ、語彙力がなーい
ドーム状の遊具…分からなかったらごめんなさい…




