計画、それは始まり。
初投稿です。
とても緩くやっていますので、期待に添えられないかもしれませんが、よろしくお願いします。
ザワザワ……。
周りがうるさい。嫌でも耳に入る人の声が心を抉る。
…けれどもまあ、それも慣れたこと。もう、それすらもがどうでもいい。
私は、暗い路地裏へと歩みを進める。
周りから視線を感じた気もしたけれど、無視をして進む。
「…もう来たの?」
柔らかい声色の男性がこちらを見る。
それと同時に、彼の長く綺麗な黒髪は、さらりと揺れた。
黒く、されど濁ったようには見えない彼の瞳と目線が合う。
「悪い?」
「いいや、随分と早くに来るのだと感心しただけだよ」
変なことを言う人だと思う。自分だって予定の時間より早く来ているのに。
この男性――優也は、昨日私に突然声をかけてきた人だ。
そんなの、不審者じゃないのかと周りは思うだろうけど、私は優也を警察に突き出すつもりはない。そんなことわざわざするなんて時間の無駄だし、優也は私を手伝うと言ったから。
あいつらへの復讐を。
…というのも、私には、兄弟も両親も祖父母もいない。“家族”というものが居ない。
みんなみんな、私が生まれたとたん死んでいった。ちなみに、死因はただの事故だ。
少し、不幸が重なっただけ。それだけで私はこうよばれる。
『バケモノ!!』
かなり鮮明に思い出してしまい思い切り顔を顰めたので、優也に「大丈夫?」と心配されてしまった。
「別に…それより、手伝ってくれるんでしょ?それなら、話を聞いて」
私は、今の計画を話す。私の、復讐の具体的な内容。それは至ってシンプル。
「私は、私のことを『バケモノ』と呼んだ人間共を…みんなみんな消したい」
「正直だね」
「文句あるならここから消えてくれない?」
「別に文句なんかないさ」本当かどうかわからない言葉が耳に届く。
そして優也は目を伏せて何かを呟いた。
「そこまで君は——」
「何か言った?」
声が小さくて聞き取れなかった。話すならもう少し声を出せばいいのに。
「…何でもないよ、それで、僕は何を手伝えばいい?」
何か変な間があったような気がするけれど、私は気にしないことにした。もしかしたら、あまり聞かれたくない話だったのかもしれないと、今更ながらに思ったから。
「優也は、その時に私が言ったことを聞いてくれればいい」
大したことをやってもらうつもりはない。そもそも他人を巻き込むべきことじゃないって分かってる。
それじゃあ、なんで協力してもらうのかというと、ただ、少しだけ、人手がほしかっただけ。本当に、それだけ。
「もっと詳しいことはまた今度話す」
「じゃあ、今日はこのあたりでお開きかな?」
まだ誰から消すか、とか詳しいことを決めていなかった私がそういったことで、今日は別れることになった。
早く、決めないと。明日も、明後日も何も変わらない日々を過ごすことになる。
そう思い、私はまた近いうちに呼び出すという話を優也にして、路地裏を後にした。
向かう先は、施設。そこまで足を運ぶ。
鉛がついたのかのように重い足を、ゆっくり。




