第33回 ウクライナ、パレスチナと多極化について、ちょっと思いを述べてみた。
まえがきは割愛させていただきます。
本編が短いので、本編のみでお楽しみください。
●’24/2/18(日)
どうでも良いのだが、日付の 「’」を書いた瞬間に少しだけ思った。
あー、あと75年もしたら、この書き方が紛らわしくなるのかなと。人生100年から人生200とか300年時代になると、普通に100年くらいは書類、またはデータを保管する必要が出てくるのかなと。(笑)
それよりも、本題である。
今、ウクライナがかなり劣性になっていることをご存じであろうか。ウクライナの東側砦であるアウディーイウカが陥落したのだ。ウクライナ軍はそこから撤退した。この要因となっているのが、昨年末からのアメリカ支援停止、ヨーロッパの弾薬供給能力の低さ、そして、それを見越してロシアの大量戦車投入、北朝鮮からの砲弾供給である。
アメリカの支援停止はきっとどこでもニュースになっていると思うが、トランプがバイデン民主党が立てたウクライナ支援のための決議に反対し、それに共和党が乗っかってしまい、決議が否決されたことに端を発する。そのため、アメリカからの支援が昨年末からストップしている。
ヨーロッパの弾薬供給能力の低さは戦争開始時にも言われていたが、未だに解消されていない。NATOも意外と対岸の火事のように見ているようだ。もちろん弾薬供給能力アップにはお金がかかる。それをすぐには難しいのは分かるが、もうすでに戦争が始まって2年。それでも解消されていない。ヨーロッパはまだ戦争は自分達の場所で起こらないと信じているのかもしれない。
ロシアは今までに戦車を約3000台失っている。少し前のT-72型だと日本円で1億数千万円。最新型だと4億数千万円もする。最近のT-90型だともっと高い。かなりの損失である。さらにロシア軍は日々約900人の兵士が死んでいる。戦争を通して、30万人以上のロシア人が命を落としている。普通ここまでやられると撤退したりするものだが、それでもロシアは物量作戦に出ている。人も戦車も弾薬もだ。
そして、数週間前にロシアに訪問した北朝鮮のカリアゲ君が弾薬供給をしている。
その結果、今や戦場で使用される弾薬の数がロシア2万発に対して、ウクライナ2000発だ。あの広い地域を守るためにウクライナは2000発しか使えないのである。一部の地域では兵士の数もウクライナ比でロシアが7倍を投入している。どう考えてもウクライナは防衛すら難しい。
場所は変わるが、パレスチナではガザ地区にイスラエル軍が進軍し、南北を分断。次にはガザ地区南端のラファという町に攻め込む作戦を立てている。そこにはハマスの本拠地があるのだとイスラエルは主張している。が、その証拠は明らかになっていない。南北分断の時だったか、その時もイスラエルが発したハマス拠点の主張は証拠なく、作戦が推し進められた。
調べてみるとラファは面積が、板橋区とほぼ同じ、33.2平方kmでそこに避難民が押し寄せ、140万名にも達している。計算すると、1名あたり約25平方mしかない。道路、公共施設などを考えると、その半分もないだろう。イスラエルはそこに空爆を、地上作戦をしかけようと言うのだから、間違いなく今まで以上に市民の犠牲が出る。正気の沙汰ではない。
バイデンもさすがに人道的避難を優先しろと言っているが、聞く耳を持たない。ヨーロッパはいまだに負い目を感じているのか、イスラエル(ユダヤ人)にあまり物言いを付けない。
(”第13回 パレスチナとイスラエルについてちょっと真剣に語ってみた”を参照ください。)
約200万人だったガザ地区のパレスチナ一般市民が今2万8000人も犠牲になっている。
こんな状況を見ていると本当にいたたまれない。ウクライナでロシアに攻め込まれた土地にいた人々。亡くなったウクライナ一般市民と兵士、ロシア軍の兵士、パレスチナ一般市民。犠牲者には間違いなく家族がいて、それぞれ幸せを感じる時間があったはずだ。それをある国の益のために奪われてしまう。ふと自分に当てはめて考えると、もうあり得ない。鳥肌が立った。家族が目の前で銃殺される。突然爆弾が空から落ちてきて、家を破壊される。そんなことが起こったら、きっと相手の兵士を殺したくなるのだろう。その兵士にも家族がいることなど、もうどうでも良くなるのだろう。そうやって、きっとその奪われた人たちがいつかまた仕返しを企てるのだろう。いつまでも続く負の螺旋のように感じる。
神様など信じていないが、ノアの方舟にも出てくる神の言葉”一度まっさらにしてしまおう”という気持ちが分からなくもない。
そんな記事を見て、さらにその記事の下のコメントを見て、少し衝撃を受けた。結構ロシア寄りだったり、イスラエル寄りだったりの意見がポロポロ見受けられる。ウクライナが負けることの容認。パレスチナの状況への容認。アメリカ一党独裁から多極化歓迎という意見だ。
だが、私は今のロシアやイスラエル、そして中国のような考えを持つ国による多極化には反対だ。主義、主張による多極化は歓迎する。お互いの意見を言い合い、何か良い方向はないか、言葉で探れば良い。だが、今起ころうとしている多極化は非常に危険だと考える。彼らのやっている(やろうとしている)ことは明らかに侵略だからだ。書くまでもないと思うが、もし仮にロシアがウクライナを占領してしまったとしたら、もう攻めたもん勝ちになる。いや、戦争に勝ったもん勝ちだ。そうすると、次に何が起こるか。軍備増強の気運がますます強まるだろう。そして、その行く先は破滅なのだろう。
だからこそ、きちんとウクライナを、パレスチナ人を守るべきだと思う。
そんな時に、日本の自民党議員の政活費問題で揉めているのを見ると、もう落胆しか起こらない。
日本にも使用期限が切れそうな弾薬が弾薬庫に相当数ある。それは廃棄される予定で、新しい弾薬が弾薬庫に入庫される。もちろん武器輸出禁止の法的縛りがあるのは分かるが、それをウクライナに供給するための臨時議決とか、そんなのを上げるべきだと思ったりもする。もちろんそれはロシア兵を殺す武器となる。だが、ロシアの進軍を許すともっと大変なことが起こりそうな気がするのだ。
世界のバランスを取ることは非常に難しい。世界にはあまりに正反対な意見が多く、しかも人が、国が以前にも増してワガママだ。トランプや北方のプーさん、中つ国のプーさんを見ていて思う。(自分は心の棚に上げてます。(笑))
私も最近本業が忙しく、その日中に家に帰れない日々が続いており、もうそんなことを考える余裕があまりないが、ちょっとした時間にニュースを見て、もっと良くする方法はないものなのかなと考えている。考えても意味がないのかもしれないが、みんなが考えることで、大きなうねりができると思っている。
結局、解決できるのは、SF的な考えで申し訳ないが、エネルギーなのだろう。戦う意味をなくす他ない。だから、なんか日本がお金をガンガン投入している道路建設費用をエネルギー(核融合関係)やロボット開発、AI開発に投入すれば良いのにと本気で思う。日本のような国民性を持つ国が、経済だけが重要ではないという思想を持つ国が、そういうシンギュラリティの技術を持つべきだと本気で思う。
世界がうまくバランスを取って、日付に書いた「’」が疎ましく思える日々が来ることを願ってやまない。(笑)
あとがきは割愛させていただきます。
読んでいただき、ありがとうございました。