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かってきままに  作者: 友枝 哲
13/60

第13回 パレスチナとイスラエルについてちょっと真剣に語ってみた。

まえがきは割愛させていただきます。本編が短いので、そちらでお楽しみください。


●’23/10/15(日)

 1週間ほど前からパレスチナとイスラエルが戦争状態になっている。

 先に仕掛けたのはパレスチナ。ロシアとウクライナの戦争の時にも書いたが、攻め込むのが悪い。それはそうなのだ。

 だが、ここは少し状況が異なる。そんなことを言っているから戦争がなくならないのだということは分かっている。愛、宗教も厄介だが歴史はもっと厄介かもしれない。

(愛、宗教が厄介については”かってきままに”の第1回を読んでいただきたいと思います。)

 この地域の話をするには2000年以上、遡ることになる。

 ご存じの方もいらっしゃるかと思うが、とりあえず私の知る範囲のことを書くと。。。

 2000年以上前、あの地域にはユダヤ人の国が存在していた。

 その時にローマ帝国に滅ぼされ、ユダヤ人はこの地域から追い出される。

 そして、この地域で新しく宗教を広めだしたのが、キリスト。

 だが、まだ根強く残っていたユダヤ教との対立でキリストが十字架にかけられる。

 その後、ヨーロッパでキリスト教が広まり、ユダヤ人はキリストを殺した人種と言われ、迫害を受ける。

 この時、ヨーロッパでユダヤ人は銀行の役割を果たす。キリスト教ではお金の貸し借りで利子を取ることは卑しいこととされていたため、そういう職にしかユダヤ人は就けなかった。

 ずっと迫害を受けながらもヨーロッパで暮らしていたユダヤ人。中には銀行業で大きな財を成す者が現れていた。

 そして、19世紀になり、ユダヤ人の中で元いたパレスチナに戻ろうという動きが活発化。

 だが、元いたパレスチナの地域にはオスマン帝国があり、その中にパレスチナ人がいた。

 その時、イギリスがユダヤ人のパレスチナでの国家建設を支持する。それは第1次世界大戦で疲弊した財政に対して、ユダヤ人の財閥から資金を得るためだった。

 ところが、イギリスは当時パレスチナを支配していたオスマン帝国の中にいるパレスチナ人に、”オスマン帝国と戦え。そうすれば、そこに独立国家を作らせてやる”と言っていた。

 さらに、イギリスはフランスとも”オスマン帝国を倒して、領土を山分けしよう”と話していた。

 イギリスはユダヤ人財閥から資金をもらい、パレスチナ人とフランスと一緒にオスマン帝国を倒した。

 そして、その領土をフランスと山分けしてしまった。

 騙されたユダヤ人は何とかパレスチナの地域に戻ろうとさらに動きを活発化させる。そのトドメが第2次世界大戦のナチスドイツだ。ユダヤ人は大虐殺にあう。もうヨーロッパにはいたくないとユダヤ人は思った。

 その影響もあり、第2次大戦後、国連はユダヤ人に対して、あの地域に建国することを認める。あの地域にいたパレスチナ人と領土をほぼ半分ずつに分け、いろんな宗教の聖地とされるエルサレムは国連管理下に置くこととなった。

 その時にできた国が現在のイスラエル。

 だが、収まらないのはパレスチナ人。なぜ突然ユダヤ人が来て、半分も領土を取られるんだと。そこからあの地域の絶えることのない戦争が始まっている。

 最初は建国で忙しく劣勢であったイスラエルだが、ユダヤ人には財力があった。さらに世界各国にいるお金持ちユダヤ人の支援もあり、戦争は徐々にイスラエルが優勢となる。そして、国連管理下のエルサレムですら、勝手に併合を宣言する。

 そして、パレスチナ人をどんどん追いやり、現在のパレスチナ自治区はヨルダン川西岸と南西部のガザ地区のみとなっている。特にガザ地区は面積が種子島ほどしかないのにも関わらず、そこに約200万人が住んでいる。とんでもない過密状態で食料も十分行き渡らない状況だと言う。

 容認してはダメなのだが、攻めこみたくなる気持ちが分からないでもない。

 結局大国のエゴに振り回されている。イギリスの2枚舌ならぬ、3枚舌外交がとんでもない。でも、今は知らん振りだ。

 パレスチナ人からすると、ここ数10年の話でなら、突然来たユダヤ人なのだ。だが、ユダヤ人からすると、2000年前には全部我々の国だったとなる。

 何とも歴史は厄介だ。

 そんな状況に、イスラエルがやろうとしているのはガザ地区のパレスチナ過激派掃討作戦。しかし、数日前の空爆で民間人が多数なくなっている。どの程度の確度の情報なのか分からない。事実は現場にしかないのかもしれないが、この民間人巻き込みが本当のことなら恐ろしいことをしている。だが、各国は非難どころか、容認している。各国の経済界のトップにユダヤ人が多いからだ。

 もし本当に中立な立場のAIが誕生したなら、人類を滅ぼそうとするかもしれない。短絡的に自分の利益のみを考え、隣人を抹殺する可能性が人間にあることを示しているからだ。AIも自分を消してしまう恐れを人間の中に見いだすだろう。これはターミネータに出てくるAIとは異なる考え方である。(内容は”かってきままに”の第6回を参照ください。)

 では、どうやれば、この問題が解決するのか。

 正味な話、今の状況は解決しようがない。お互い一歩も譲ろうとしていないからだ。

 さらに、もっと厄介なのがエルサレム。結局は宗教なのだが、これのせいで、どこかの土地をあげるからそこに住んでと言っても、納得しないのだろう。聖地巡礼はその地でなければならないのだ。

 結局行き着くのは、無尽蔵なエネルギーと固執した愛(家族愛、宗教愛など)の消去しかないのだろう。無尽蔵なエネルギーはつまり無尽蔵な食料をも内包している。だが、それは今の技術ではまだ難しい。

 それでも、いつか、いつの日かできると信じている。

 だけど、結局今の人間に無尽蔵なエネルギーの技術を渡したら、それで兵器作って、滅亡しそうだな。。。ふと思っただけだが、もうそっちにしか転ばなさそうな気しかしない。その頃に人間の意識が変わっていることを祈るばかりだ。

 それまでに誕生するのが、各国のエゴにまみれたAIだけでありますように。(笑)


 ※)一部、分かりやすくするため、アラブ人をパレスチナ人と書いています。また、パレスチナを国のように書いていますが、実際には自治区で国ではありません。

 あと、私が以前読んだ本などから得た知識、記憶に基づいて書いておりますので、事実と異なる点もあるかもしれません。(一応、書く前にもう一度調べましたので、そこまで大きくは違っていないと思います。)

 上記の点、ご了承くださいませ。


あとがきは割愛させていただきます。本編が短いので、そちらでお楽しみください。


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