第12回 手塚治虫先生とディズニーについて、それとちょっとだけミスチルについて語ってみた。[ネタバレあり]
前書きは割愛させていただきます。
本編が短いので、本編のみでお楽しみください。
●’23/10/8(日)
先日、同僚と子供の話をしている時に、ディズニーの話題になった。
そして、その話題に「ライオンキング」が挙がってきた。ミュージカルにもなっているほどの人気作品だ。
私は、人生の師を手塚治虫先生としている人間。当然一石を投じざるを得なかった。「ジャングル大帝、知っているか?」と。
そんな質問に、海外の会社なので当然かもしれないが、同僚は「知らない。」と回答。私は(私の中の)真実を同僚に伝えた。
「パクリだぞ、あれは。」
驚く同僚。Youtubeを探すと比較動画があり、それを見せるとさらに驚く同僚。
もちろん手塚治虫先生はディズニーのバンビに影響を受け、ジャングル大帝を作ったと公表している。手塚治虫先生は尊敬する人として、ウォルトディズニーを挙げるほど、ディズニー好きだったのだ。そのため、ディズニーはライオンキングを全くの新作だと言って発表したにも関わらず、手塚治虫先生はことを荒立てたくないとのことで、訴訟は行わなかった。
私もディズニーは好きだが、手塚治虫先生とディズニーを比べると雲泥の差があると思っている。こんなことを書くと、手塚治虫先生に叱られてしまうかもしれない。ディズニーファンをことごとく敵に回してしまうかもしれない。
だが、ここはあえて言いたい。月とスッポンだと。月とスッポンにどれほどの質量差があることか。
ジャングル大帝とライオンキングの関係性を同僚に話し、最後に捨て台詞を1つ。
「アニメを語るなら、まず「火の鳥」、「ブラックジャック」、「アトム」、「ブッダ」、「アドルフに告ぐ」を読んでくれ。話はそれからだ。」
そして、「火の鳥」を一番に推しておいた。私が、あまりに力を入れて説明するもので、同僚、少し引いてた。(笑)
これを読んでいただいている方は「火の鳥」を読んでいらっしゃるだろうか。
私の書いている小説”ガロワのソラの下で”もかなり影響を受けている。というか、私の人生自体、思考回路自体がかなりの影響を受けている。
分かっていただけるかどうか分からないが、歌の中ではMr.Childrenが大が付くほど好きだ。少しギターも嗜んでいるので、いろんな音楽を聞くが結局、最後はミスチルに戻ってくる。それも活動休止前後辺り。ギターのフレーズというより歌詞が素晴らしい。”何か答えを探している”。そんな感覚を受けるからだ。
「火の鳥」は正にそれだ。
人が不老不死を得ようと火の鳥を追う。その人たちの様々な物語が綴られている。一話目「黎明編」では大昔に、二話目「未来編」では遥か未来に舞台が移っている。だが、時代は変われど、人の本質は変わっていない。回を追う毎に過去、未来、過去、未来と徐々に「現代」に近づいていく。(それ以外もいっぱいあるが。)
だが、惜しくも手塚先生が亡くなられたため、物語が途中で止まっている。もう最終回を見ることは叶わない。手塚先生がご存命であったなら、「現代」で終わりを迎えて、何か伝えたかったことがあったのではないかと思っている。
実は、誠に僭越ながら、私は、その先の先生の想いを勝手に想像しながら、物語を創ることを心掛けている。(手塚治虫先生を尊敬されている方、気分を害されたなら申し訳ありません。)
そして、「ブラックジャック」。ブラックジャックと呼ばれる超一流の技術を持つ無免許医の話である。手術の対価として、大金持ちには大金を、ある者にはラーメン一杯を請求する。人の業の深さをテーマの1つにしている作品だ。私の中で最も記憶に残っている回がある。”ちぢむ!!”という回だ。
アフリカで奇病が発生。それにかかったものは身体が縮んでいくのだ。ある一定以上縮んだ者、動物は命を落としてしまう。
ブラックジャックと一緒に研究をしている仲間がそれにかかる。そして、その仲間が亡くなる直前にとうとうワクチン(と思われるもの)が完成する。そのワクチンを投与するも、仲間は命を落としてしまう。
だが、結局、本当の正体は病気ではなく、飢餓に対する生命の縮小化だった。
その時、ブラックジャックが小さくなった同僚を抱え、天に向かって叫ぶ。
「神さまとやら!あなたはざんこくだぞ。
医者は人間の病気をなおしていのちを助ける!
その結果、世界中に人間がバクハツ的にふえ、
食料危機がきて何億人も飢えて死んでいく。
そいつがあなたのおぼしめしなら、、、
医者はなんのためにあるんだ!」
ブラックジャックのみならず、本当に手塚先生の作品は読んでいて心が震える。
手塚先生の作品にはそんな魂がこもっている。
今も漫画を取り出して、これを書きつつ、他の回まで読んでしまった。(笑)
私は他の国では電車など公共交通機関内で漫画を読んでいる大人を見たことがない。最近はWebで漫画が読めるので、まあ読んでいるのかもしれないが。
外国人が日本で驚く1つの光景がそれだと言う。外国人は大人が電車とかで漫画を読んでいるとかあり得ないと言った。その時、一緒にいた日本人の素晴らしい回答がこれだ。
「お前の国ではそんなことないって?それはお前の国に手塚治虫(先生)がいなかったからだよ。」
こんなことはディズニーはもちろん、他のどんなアニメ作家でもなし得なかったことだ。
だが、そんな先生の作品を読める我々は、それに甘んじていてはいけないのだとも思う。その先を、その先をと常に考えることこそが手塚先生が望んでいることではないかと。
そんな想いで次の”タキオンの矢(仮)”を今書いている。
最後に1つ。話は変わるが、今年の冬、久しぶりに日本に帰国する予定だ。その話をしていると、子供が東京(本当は千葉)の夢の国に行きたいと言っていた。。。行くと、あの夢の国では、まるで魔法にかかったかのように、耳付きヘアバンドなんかを買ってしまう。子供のためだ。しかたない。行ってやるかな。(笑)
後書きは割愛させていただきます。
本編が短いので、本編のみでお楽しみください。