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93話 なかなかにカオス……



 フランカはリバースネークとキングバッファローを解体を済ませ――その肉で夕食を作る。


 キングバッファローはステーキ、ビーフシチュー、ハンバーグにして――リバースネークはフライパンで酒、みりん、醤油、ツリーシュガーで作ったタレを付けながら焼いて、ご飯に入れた(どんぶり)にのせ――なんちゃってウナギ丼の完成。

 リバーロブスターは大きな寸胴鍋でシンプルに塩茹でをし豪華な夕食ができあがった。


 リバースネークは身が柔らかく脂が程よくのって美味しい。

 リバーロブスターは甘味が強く、噛むたびに身がホロホロとほぐれていき、美味しかった。

 大満足です。


 ミツキさんは今日も小柄ながらも全品を平らげて――。

 

「ウナギ丼をおかわりしたいです!」

 

 なんちゃってウナギ丼を7杯食べた……。 

 なんとなくミツキさんがほかの小人より背が大きいのは、たくさん食べているからだと思った。

 まあ、ほかの小人と会って確かめないとわからないけど。


 お風呂に入る時間になると――。


「レイさんと入ります!」


 昨日と同じ状況になり――今日もミツキさんと一緒に入る。女性陣は落ち込んでいました。


『欲情していない……』


 またエフィナは変なことを言う……俺はそんな趣味は一切ない。



 ――――◇―◇―◇――――



 ――翌日。


 朝食を食べ終え――次の目的地に進む――。


 ミツキさん曰く、ここから魔物が多くになるらしい。


「みなさん、気を引き締めて行きましょう!」


 湖から離れ、山へ登る――。


 反応がないまま、中腹に辿り着いた。

 

「魔物が出ませんし、ここで昼食にしましょう!」


 昼食はアイシスが作った色んな種類のおにぎりと味噌汁だ。


「わ~い、ウナギが入ったおにぎり美味しいです!」


 ミツキさんは両手に持って笑顔で食べ進め――10個も食べた……。

 

『アハハ! 食べ過ぎだ! おもしろい!』


 そんなに食べて動けるのか……。 


「いっぱい食べたので速く走れます!」


 その後、問題なく走っていました……もしろ速いほどに……。


 1時間くらい経つと――反応が多く出た。


 何かが飛んで移動しているみたいだ。

 まあ、気づかれなけばスルーすればいいか――そう思っていたがダメでした……。


「クエェェェェ――――!」


 上空に拍子抜けな魔物――ロックバードが数十頭飛んでいる。

 そして目の前に――。


「ガァァァァァ――――!」


 オーガが8頭いる……なかなかにカオスだ……。


「こんなに対処できないぞ……」

「数が多すぎますわ……」


 さすがのウィロウさんとグラシアさんは困惑している。


「わ~い、いっぱいいる!」


 例外でミツキさんはブレていません……。


 そうなると分担は決まったな。


「俺と精霊はロックバードの群れを倒しますのでオーガをお願いします」


「わかりました!」


「それはわかったが、あの数だと魔法で倒すのも時間がかかりそうだぞ」


「その心配はないです。近くに行けば問題ありません」


「近く?」


 風魔法を使う――。


「――――ウインドフライ!」


 全身に風を纏い身体を浮かせた。


「魔法で飛べるのか!?」


「はい、飛んでる間は魔力を消費するので長くは持ちませんけど」


「そうか……いつも知らない魔法を使うから驚くな……」


「さすが賢者の息子ですわ……わたくしもその魔法が使いたいですわ……」


「レイさんが精霊さんみたいに飛んでいる~すごいです!」


「それでは行ってきます。アイシス、フランカ、オーガを頼んだよ」


「承知いたしました」


「任せてくれ!」


 精霊と一緒に上空へ飛んだ――。


「「「クエェェェェ――――!」」」


 俺に気づいたのかロックバードの群れは一斉に向かってくる。 

 こちらとしては好都合だが、すぐ来るのも困る。

 空中での近距離戦は慣れていない。

 それに移動するのに魔力の消費が激しいのもある。 

 ここは魔法で攻めるしかない。


「それじゃあ、いつものやつお見舞いするか」


「わかった! 思いっきりやるよ!」


 精霊と一緒に魔法を使う――。


「「――――エアリアル・サークル!」」


「「「ブエェェェェ――――!?」」」


 魔力を多めに使い――大きい風の球体にロックバードの群れは吸い込まれていく。


「「――――エア・プレッシャー!」」


「「「グブエェ!?」」」


 風の圧で地面に叩きつけ――仕留めた。


 これで上空の安全確保出来た。


 地上に降りると――。


「――――氷旋華」

「――――絶炎!」

「――――奈落!」

「――――割槍!」

「水よ、我が拳に宿り、敵を滅せよ――――アクアナックル!」


「「「ギガァァァ……」」」


 圧倒的余裕でした……。

 

「やったぁ~これで次に進める! さあ、行きましょう!」


 前回はここで断念をしたようだ。

 

 再び進み――頂上に着き――下山して――平地に着いた。


「魔物がいませんし、今日はここで泊まりましょう! 明日はあそこの大きな山を超えて行きますので早めにゆっくりしましょう!」


 ミツキさんが指した山はほかと比べにならないほどに雲に覆われた大きい山だ。

 情報だとあの山を超えれば辺境に着かないらしい。明日はなかなかハードになりそうだ。 

 フランカは家を出して――休むことになった。


「それじゃあ、アタイはロックバードを解体するからそれで夕食を作ってくれ」


「わかりました。では唐揚げ作りますね」


「唐揚げだぁ~! ありがとうございます!」


 俺が魔力を多く消費したのを気を使ってくれて夕食はアイシス1人で作ってくれる。

 今日は時間に余裕があったのか色々作ってもらった。

 唐揚げ、トマトチキン煮込み、照り焼き、タンドリーチキンなど。


「全部美味しくてご飯が進みます! おかわり!」


 ミツキさんはご飯と唐揚げのループで5杯平らげた……。

 

 そして今日も……。


「レイさんと入ります!」


 それを言うと女性陣は強行手段に出た――。


「今日は私たちと入ろうな」

「そうですわ、今日はわたくしと入らないと寂しくて死んじゃいそうですわ……」


 グラシアさん無理やりこじつけますね……さすがにそれは無理が――。


「えっ、寂しくて死んじゃうのですか!? わかりました! 今日はウィロウさんとグラシアさんと入ります!」


 問題ありませんでした……。

 2人は拳をギュッと握りしめ内心「やった」と言っているような気がした。


「それじゃあ、先に入ってください」


「ありがとうございます!」


 ――3人がお風呂入り終わり。


「さて、俺も入るか」


 浴室に行こうとすると――アイシスとフランカが両腕を掴んできて、精霊は顔にべったりくっついてきた……。


「今日はアタイと長風呂だ!」

「今日はご主人様と一緒に入らないと私は寂しくて死んじゃいますよ」

「今日はマスターの身体を隅々まで洗うよ!」


 無理でした……。

 今日は3人がずっとくっついて……長く湯船に浸りました。 

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