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899話 精霊を解放させる⑭


 一気に加速してマルティスに近づき――。


「――――絶風!」


 風を纏って切りつけるが、両腕で防がれて無傷だった。

 おいおい、大型の魔物を簡単に吹き飛ぶ強さだぞ……。


「手加減してくれとは言ったが、ちょっと弱い。もう少し強くしてくれないか?」


 加減していないが……、グリュムの強化がおかしいだけだ……。

 【絆】で全体的に強化されたのにそれを上回っているのかよ……。

 【絆】化した魔剣じゃないと厳しいのか?


「そろそろ攻撃する。気を引き締めてくれ――――シャイニングパワー!」


 マルティスの両腕が光輝いて突き出した。


 避けるのが間に合わなく魔剣で防ぐが、後ろに仰け反ってしまう。

 マズい、次が来る――。


「マスター、守るよ――――ゲイルオーラ!」


 リフィリアは風魔法で俺の身体を魔力でコーティングし、周囲に風が発生する。

 おかげで素早く体制が整えることができる。これなら軽々と防ぐことができる。


 すると、急に右手から風の魔剣が勝手に出てきた。

 ……はい? しかも、マルティスの攻撃がスローモーションに見える。


 【絆】化の予兆なのか? まあいい、変更だ――。



「――――風刃乱華!」



 風の纏いマルティスを切り続けて軽く吹っ飛ばした。


「今のは効いた……。気持ちいいくらいに……」


 なぜ頬赤くして言うのだ……。

 というか、ほとんど防がれて吹き飛んだだけ……。


 どこまで強化されているんだ……。

 しかも、【絆】化の予兆の状態でも全然効かないとは……。


 だが、この状態ならマルティスと普通に戦える。


「期待しているところ悪いが、身体は2本の剣に怯えている。もう接近戦は無理だと思って――」


 マルティスは言い終わる前に、上空に逃げてしまう。

 もう豆粒程度くらいの距離にいる。


 さすがにすぐに追うことができない……。


 そして、マルティスから膨大な魔力が集中する。

 風と水と雷って……【混合魔法】かよ!?



「――――テンペスト!」



 雷がバチバチと走っている広範囲の暴風雨が俺たちに向かってくる。


 広範囲にもほどがある……、悉く、大地を抉って飲み込まれていく。

 マズイな、このままだとソウタがいる木が飲み込まれてしまう。


 無魔法(ルーンワード)でも厳しい……。


 だが、バカでかい暴風雨を止めるしかない……。


「リフィリア、時間を稼いでくれ。あれを叩き切る!」



「任せて――――ダブルサイクロン!」



 リフィリアは二重になった特大の暴風をぶつけた。


「お、重い……」


 特大と言ってもあっちより2回り小さい。

 必死で止めようとするが完全に押されている。


 だが、遅延しているだけでも十分に準備ができた――。



「――――覇閃晶」



 再び結晶の魔剣を【絆】化させ、上空から地面に叩きつけて特大な斬撃を暴風雨に直撃し――大きな空洞ができて真っ二つにする。


 ここまで大きく裂けば魔法が消え――だが、ものの数秒で元に戻ってしまった。

 無理なのかよ……。マズい……再度【絆】化して身体がだるい……。


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