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892話 精霊を解放させる⑦


 暴風が消えて信者たちは落ちてきた瞬間、みんな行動する。

 俺は身動きがとれない信者の邪石を切って破壊する。


 簡単に破壊できるのはかなりの粗悪品だ。

 それもそうか、数千もの数がいてそこまで強くない奴に良いのはあげないか。

 やはり利用されているだけか。


「バラバラになってはいけない! 1人に集中して倒せ! まずは洗脳者からだ!」


 大声で叫んで指示している男は、ほかの奴よりも品質が良いがコイツだけだ。

 しかもソウタ狙いかよ……。指示している奴を優先して倒したいが、奥の方に逃げて陣形を組んで守っている。


 面倒なことをする。


「相変わらずバカでよかった――――サイクロン!」



「「「――――ギャァァァァァ!」」」



 ソウタは向かってきた信者に剣を回すと暴風が発生させて飲み込まれる。


 本当にバカでよかった。


「チッ、ハヌヤがいないとこうもまとまらないのか。弱そうな奴を狙え!」


 ほかの信者が指示をしてソウタに集中するのをやめた。

 いや、ハヌヤがいなくとも全然変わらないが……。


 今度は近くにいたノワッチェに狙いを定めた。


「我輩もナメられたものだ。この最上級の黄金剣(オリハルコンソード)で成敗してやる――――金鋭焦滅斬!」



「――――ブホォォォォ!?」



 ノワッチェは膨大な魔力を纏ったオリハルコンソードで信者に素早く鎧ごと切る込みを入れると――傷口から火花が発生し、全身に燃え広がる。邪石の再生が追いつくことなく灰になってしまう。


 そして次々と切り込みを入れて倒していく。


 さすが聖国騎士の中で最強と言える強さだ。

 信者相手に余裕でしかない。


 あまりの強さに信者たちは下がってしまう。


「チッ、こうなったらあそこにいる女だ! あいつを突破すれば器を取り戻すことができる! 同族とはいえ容赦するな!」


 今度はウルマが標的となる。なんだこのたらい回し形式は……。


「はぁ……、同族として情けない――――絶拳!」



「「「――――グブエェェェェ!?」」」


 ウルマは拳で殴って吹き飛ばしていく。

 案の定、そうなるか。ウルマも甘く見てはならない。


「師匠、俺も手伝います!」


「出遅れるのでないぞ――」


 ケイトと一緒に信者を殴って精霊たちを守る。

 なんだかんだケイトも余裕で戦える範囲だから加勢は不要だ。


「なんだ、強くなってもやっていることは同じだな!」

「バカの一つ覚えね……呆れる……」


 前回戦っているガルクとアリシャも余裕で対処する。

 そして――。


「オホホホホホホ! 弱すぎて話にならないわ〜」


「やっていることがド素人ね。赤ん坊からやり直して」


 トリニッチさんは笑いながら――手厳しく言うルージュさんも余裕でした……。


 そして――。


「待て! 逃げるな!」


「「「ひぃぃぃぃぃぃぃ!?」」」


 ルチルは蹴りを入れて邪石を破壊する。

 ただ、小人にトラウマがあり、ルチルが近づこうとすると逃げてしまう。

 

 腹を抱えて逃げようとする奴も……。

 かなりのトラウマだな……。


 「なんで聖石を付けても突破できない!? こうなったら……、魔法隊、配置につけ!」


 次々と信者たちが俺たちを囲んで詠唱をする。


「「「岩よ、貫く槍と化せ――」」」


「そんなことさせませんよ――――アンチマジック!」


「「「――――アースランス!」」」


 アルカナが無魔法で詠唱を妨害し不発で終わると、詠唱した信者たちは混乱する。


「お前たち、何をしている!? 早く魔法を使え!?」


 指示している奴も焦っていた。

 結局、前回と変わっていない。


 邪石に頼って余裕ぶっている奴に負けるわけがない。


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