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891話 精霊を解放させる⑥


 完全にグリュムに逃げられないようにされた。

 周りは何が起きたのか混乱する。


「みんな、絶対に離れないで! アルカナ、この魔法陣は解除できる?」


「できないことはないですが、2時間は必要です。少々面倒な構造をしているので、時間がかかります」


 アルカナでもかなり時間が必要か……。

 解除を待つにしても、アイツが何もしないわけがない。


 すると、上空から無数の邪石反応――次々と邪石を付けたエルフが着地する。

 面倒だ、完全に包囲されている。


 しかもそのエルフは――。


「器を返してもらうぞ! スール様と一緒になるための大事な器を!」


 やはりド変態信者たちか……。軽装の鎧を着て奴がざっと数千――騒動が起きたときの半分しかいない。

 おそらく、これで全員だろうな。ド変態関係のことなら絶対にもっと来るはずだ。帝国軍のことだからド変態信者を利用してもう半分になったかもしれない。

 

 というかド変態が亡くなったことに報告を受けてないようだ。

 叫んだ奴が器とか言ったな。精霊を新たな肉体にしようというのか? 


 だが、信者のために精霊を閉じ込めたのはわからないが、いいように帝国利用されている。


「お前たち、諦めたほうがいいぞ……」


「どうして洗脳者たちがここにいる!? なぜ器がいることを知っている!?」


 信者が俺たちと気づくと、怯えて後退りする。

 前回のトラウマはあるようだ。


「いい加減しろ、もうスールはもう亡くなった。お前たちが争う必要はない」


「おいソウタ、それを言うな!?」


 ソウタ……、知らないとはいえ、本当のことを言ってはいけない……。

 考えないで言うのは、相手を挑発するだけだ。

 これから精霊を守りながら戦わないといけない。


「スール様が? いったいどういうことだ!? 最強の力を手に入れた我らの王がお亡くなりなるはずはない!?」


 ソウタの発言で怒り狂っている。しかも邪石の禍々しい反応も増している。


 それを見た精霊たちは震えて怯えてしまう。

 マズイな、魔法陣から離れて移動できるかわからなくなった。


「そうだ、洗脳者の戯言だ! スール様は復讐のために戦争をしている! 皆の者、こいつらを倒して器を奪還し――」



「――――クリティカルランス!」



「――――ギャァァァァァ!?」



 エフィナが創造魔法で普通の槍を創り――額にある邪石を破壊――貫通させて相手を灰にさせてしまう。

 クリティカルというだけの威力はある。


「みんな、精霊を守ってこいつらを全滅にさせるよ! 移動しながら戦うのは無理だ。終わってから移動しよう」


 エフィナの言う通りだ。邪石で強化されたとはいえ、このメンバーなら余裕で対処できる。

 みんなは武器を構えて、精霊たちの前に出る。



「絶対にみんなを守って戻るのだから――――サイクロン!」



「「「――――ギャァァァァァ!?」」」



 リフィリアは風魔法で暴風を巻き起こし、周囲にいる信者たちの飲み込む。

 どれだけ多くても広範囲の魔法は避けられない。


「――――ルーンソード!」


 俺は無魔法で剣を創り、暴風が收まるまで待つ――。

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