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869話 大精霊の暴走


『一旦戻ってくれ! 奴らが何をしてくるかわからないぞ!』


『ごめんなさいマスター……。もうこの機会にしかないの……。安心して、言われた通り危なかったら戻るからね。心配しないで待ってね』


『おい――』


 リフィリアは返事がなく、念話が途切れてしまった。


「こうなったら無理やり連れ戻すしか――」


「それはダメ。あまり良い選択ではないけど、リフィリアに1人で行かせてあげよう」


「エフィナちゃんの言う通り……下手に行動しないほうがいい……」


 エフィナとシャーロさんまで……。


「リフィリアだけならそこまで危険ではないと言うことですね……?」


「そう……。リフィリアは賢いし、大丈夫だと思う……」


「【隠密】もあるし、仮に帝国軍に遭遇しても簡単に見つからないよ。仕方ないけど、待つしかないよ」


 不安はあるが、そうするしかないか。

 

 それにしてもどこまで上がる……?

 まさか大気圏までどはないよな?


「けど、シャーロどうする? 予想外のことが起きたから振り出しになったよ? あとアンバーの愚痴が止まらなくなるよ?」


 こんなこと誰も予想できない。もうこっちから仕掛けることはできなくなった。


「愚痴だけならいいけど……。八つ当たりされるのは困る……。というか、完全に一時休戦のようにも捉えられる……。グリュムのことだし、帝国軍がやられて焦っているのかもしれない……。どうせ、ズイール大陸を全域を浮かせようとしたんでしょ……。だから急遽、中途半端に浮かせたと思う……」


 たしかにソシアさんを信仰している大陸を半端に浮かせるわけはない。

 そう考えると、グリュムにとって大誤算だ。


「じゃあ、ここも浮かせるかもね」


「だと思う……。けど……ここを占拠するのはまだやめたほうがいい……。相手がどう出るか見極めが必要……」


 まあ、警戒するのは変わりないか。


「そうだね。今日のところは帰るとしよう」


「はぁ……これだと不完全燃焼です……。主様と【絆】化できません……」


 メアは自分が納得いく成果ではなくため息をつく。

 これはどうしようもないことだ。

 とりあえず賢者になることは避けられたようだ。


 俺たちは領地に戻ると――エフィナは王様とアンバーと緊急会議を開くことになり、王城に行く。


 日が暮れる前になると、アンバーも連れて戻ってきた。


「幼女神、どうするんだ!?」


「どうふぉこうふぉない……」


 アンバーは食堂でお菓子を口いっぱいに頬張っているシャーロに駆け寄る。


「しっかり食べてから言え!?」


「じゃあ、逆に聞くけど……魔王はどうしたいの……?」


「守りを固めるしかできん! もし、邪石の力で堕天使に変えられたら厄介だぞ! 空からの襲撃は確定されたもんだろ!」


 間違いなく邪石の力で飛行の系奴に変えられて攻めてくる。

 アンバーの言う通りだ。


「そう考えるとあっちがかなり有利だ。アンバー、魔大陸も簡単に侵入してしまうよ?」


「ああ、オレもそう思った。まあ、空中戦ができる者を配置にするから安心しろ」


 そこはアンバーも対策はしているようだ。

 なんだかんだ部下をまとめているし、問題はない。


 夕食になると、みんな飯食べているが、リフィリアの姿が見えなかった。

 念話で伝えても返ってこない。


 やはり、精霊を探すのに集中している。

 無茶していなければいいが。


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