表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
858/914

852話 勇者との約束⑱


「魔王ォォォ……魔王ォォォォ! ――――ブモォォォォ!」


 ホリデグアは怒り狂いながら裂け目から高く飛び跳ねて戻ってきた。


「怒っているわりには出てくるのが遅かったではないか。オレは準備できているぞ――――竜破滅刃!」



「――――殺スゥゥゥゥ!」



 アンバーは拳を振り上げ、巨大な刃を放つと――ホリデグアは避けることなく突進して大きな角で受け止めた。

 進むことなく刃に押されて後ろに下がってしまう。


「いくら強化とはいえ、オレの一撃には耐えられん」


「――――ブヒヒヒィン!」


 叫んで気合を入れるが、角が徐々にヒビが入ってしまい砕け散ってしまう。

 刃に飲み込まれて吹き飛んでしまう。

 ホリデグアの身体は血まみれで重体になる。


 しかし――。


「殺ス……殺スコロスコロスコロスコロス――――ブモォォォォ!」


 邪石の効果で再生して元通りになる。


「角も再生したとかなんの冗談だ? 面倒なつくりだな……」


 再びホリデグアは懲りずに突進しようとするが、アンバーは近づいたギリギリのところ飛んで避けて、背中に付いている邪石を拳で殴る。


「――――閃光竜!」


 だが、鈍い音しかしなく破壊――傷一つ付けることができなかった。


「はぁ……、こんなバカを使ってまで戦争するとはな……。メリットがあるのか?」



「サ、サワルナァァァァァ――――!」


 ホリデグアは触れたのが嫌なのか狂ったように脚をバタバタと回りながら暴れる始める。


「ケガサレタケガサレタケガサレタァァァァァ――――!」


 邪石が輝くと身体が一回り大きくなり、高く跳びアンバー目がけて踏みつける。

 アンバーは避けると、地面から大きなクレーターができあがる。

 それを同じことの繰り返しだ。


「こいつ……バカにもほどがある……」


「――――ヴォギャアァァァァ!?」


 アースクエイクの影響もあり、ホリデグアは地盤沈下ともに崩れ落ちていく。

 アンバーは【飛行】を使い、下を見下す。

 このまま終わってほしいと思っているが、それだけホリデグアは倒すことはできない。


「コロス……コロス……」


「はぁ……、いい加減聞き飽きた……。それと……いつまでデカくなるつもりだ……?」


 さらに一回り大きくなり、アンバーを見てニヤついて魔法の準備をしていた。


「クラエェェェ――――ジャッジメントォォォォ!」


「そんな魔法オレに通用するとでも? 光属性の対策は――――ギャアァァァァ!?」


 頭上に巨大な光が降り、アンバーは激痛が走る。


「なんだこの痛みは……、力が入らない……」


 そのままゆっくりと地面について膝をついてしまい、動けない状態だ。


「魔王ヲコロス魔法ダ……」


 アンバーはホリデグアを無理やり狂暴化させただけと思ったが、魔法まで強化されたとは予想もしていなかった。


「シネ゙ェェェェ――――!」


 ホリデグアは前脚で動けなくなったアンバーを踏みつける――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ