表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
851/916

845話 勇者との約束⑪


 再び鉄球を投げつけるが、メアは呆れて同じようにモーニングスターを投げてぶつける。


 また跳ね返ってしまうが、タントルトは手で受け止めて投げ出した。


「同じものがまた通用すると思ったか!」


「そっちのセリフですこと――――グラビティ……」


「――――ウブゥ!?」


 メアは魔法は闇と空間と風の【混合魔法】魔法を使い――鉄球とタントルトを地面が穴を空くほどの負荷で叩きつけられて這いつくばり、身動きが取れなくなる。


「ま、まだ魔法を使えるのさ!?」


「何を言っているのです……? 1割も魔力を使っていませんこと……」


「おかしいさ!? なんでユニーク魔法を使って枯渇してもおかしくないさ!? 嘘に決まっている!?」


「これだからババアは困りますこと……。【魔力感知】を覚えていないのです……? まあ、覚えていてもボケてわからないですこと……」


「だ、黙れガキ!?」


 キャンメラは何も言い返せなく怒鳴るだけだった。

 メアはその反応に滑稽で笑って余裕で楽しんでいた。


「このガキ! キャンメラ様を侮辱はするなぁぁぁぁ――!?」


 動くことができなかったタントルトは邪石を輝かせて、ゆっくりと立ち上がった。

 そして、ゆっくりとメアに向かう。


「フフフフフ……意地を張っても無駄ですこと……。邪石は負荷に耐えきれないはずです……」


 メアは確信をしていた。身体が耐えられても邪石の効力が尽きると。もうすでに鉄球は跡形もなく粉砕されいる――時間の問題である。


「こんな人離れした奴を捕まえても面白くない……。玩具するのはやめたさ。タントルト、私のためにこのガキを殺してしまいな!」


「キャンメラ様のために――――ウオォォォォ!」


 キャンメラの言葉でタントルトは雄叫びを上げると邪石が禍々しく輝き、大きく飛んで魔法から抜け出した。そして大きな黒い靄――球体に身体が包まれる。


 メアは危険を察知し、後ろに下がってライカたちに駆け寄る。


「ライカ、少し離れたほうがいいですこと……。お遊びは終わりました……」


「遊びすぎだ! まったく、面倒なことをなったな。本当に1人でできるのか?」


「フフフ……、ワタクシが狙った玩具を途中で放棄すると思いますか……?」


 ライカは呆れてながら言うが、メアは笑っていた。これから厄介な相手と戦うのに全然余裕である。


「それはない。じゃあ早く終わらせろよ」


「はい……。避難のほうお願いします……」


「少し離れるだけでいいんだな?」


「はい……」


「わかった。お前たち離れるぞ――」


 ライカはエミカたちを連れて離れる。


 その瞬間、黒い霧が払われて――背中には黒い翼を広げて飛んでいる20代くらいと若くなり、中性的な顔となったタントルトだ。



「――――ダークチェーン……」



 メアは魔法で地面から闇の鎖を無数出して身動きが取れないように縛り付けた。


「こんなもの効かんわ!?」


 だが、タントルトは周囲に黒い靄――禁忌を発動して鎖がボロボロな粉々になっていく。


「面倒なことになりました……」


 メアは禁忌を使ってくる奴になるとは予想もしていなかった。


「ハハハハハ! これがグリュム様に近い身体になった! もうガキの攻撃など微々たるもの!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ