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812話 警戒する天使


 エフィナはシャーロさんとアンバーにそのことを伝えると――。


「まだ確かめていないからわからない……」


 一歩も引かないようです。

 自分で確かめないと諦めないか。


「そうだ、双子に聞くまでは諦めないぞ!」


「そうかー。じゃあ、ボクはちゃんと言ったからあとのことは知らないよー」


 エフィナは確信があるのか、にやにやしていた。

 この件に関しては、2人が納得するまで終わることはない。


 あの子たちがすごく嫌がるなら強制的に止める。


 夕食の時間になると、ソアレとセレネは隅っこの席に座ってアンバーを警戒しながら食事をしていた。


「そんなに警戒することか?」


「しつこく追い回せばそうなる……。当分はおとなしくして……」


 心を閉じてしまったから、すぐに確かめられることもないしいいか。



――――◇―◇―◇――――



 ――5日後。


 シャーロさんとアンバーは2人が警戒が解くまでのんびりしていた。

 

 そしてソアレとセレネは小人たちと遊んで警戒を解いていた瞬間に――。


「やっとか、では――」


「「イヤ!」」


 遊ぶのを中断してソアレが空間魔法(ゲート)を使ってセレネと一緒にどこか移動してしまった。


 空間魔法まで使うのは、相当嫌らしい。

 これだと当分どころか永遠な気がしてきた。


 遊んでいた小人たちは突然のことで呆然とする。

 みんなには心配しなくてといいと言って、遊びを再開する。


 とりあえずどこに行ったか念話で聞いてみると。


『『内緒です!』』


 アンバーに頼まれたと思っているようだ。

 仕方ない、言わないならそのままにしておこう。


 夕日が沈む前には帰ってくるはずだ。


 屋敷に戻り、のんびりしていると――魔道具(通信機)が鳴る。

 出てみると――。


『レイのダンナ、た、大変です! ゆ、勇者と戦闘しています! 応援をおねげぇしやす!』


 ジェリックが慌ててながら言う。

 そろそろ帝国がやってくる頃だとはわかった。



『わかった。魔王軍を――』


『魔王軍でも勝てるかわからない状況ですぜ!? 戦闘しているソウタのダンナがレイのダンナじゃないと勝てないと頼んでいます!』


 魔王軍がいると思ってこっちに通信したわけではないのか……。


『戦況はどうなっている?』


『敵は勇者1人ですぜ!? みんなやられて退避してやす! アニキとグランドマスター2人もやられてソウタのアニキしかいません!』


 1人だけでみんなやられたのか……。ヤーワレさんとヴェンゲルさん、デムズさんまで……。

 ソウタが要請してるとなると、互角の戦いになっているわけか。


『わかった。すぐ向かうぞ』


『ありがとうごぜえやす!』


 ジェリックとの通信が切れた。あとは――。


『ライカ、勇者がアスタリカに勇者が現れた。俺は先に行くが、ヨシマツたちを集めて送ってくれないか?』


『了解した』


 ライカに念話で伝えた。

 ヨシマツたちとの約束だしな。相手は1人だけだし、魂が乗っ取れた人以外ならヨシマツたちと話しを聞くくらいの理性はあるはずだ。

 少し危険を伴うが大丈夫だ。


 俺は急いで空間魔法で…………あれ……? 反応がない……。


「レイ……どこ行くの……?」


 シャーロさんか……、俺を行かせないようにしたのは……。


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