表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
805/916

799話 寝込んでいる間


 目を覚ますと、俺の屋敷の寝室――ベッドで寝込んでいた。


 その横で見守っていたのがエフィナ、ルチル、エメロッテだ。

 まだ身体のダルい……。


「やっと起きたかー。もう2日も寝ていたよ!」


「そんなに寝ていたのか……。ムロナクに約束にサーシャに会わせる約束をしていたが……」


「ボクとメアが連れて行ったから大丈夫。ムロナクは騎士たちに見せびらかすようにサーシャの尻を触って大満足していたよ! 騎士たちは大興奮して少し取り返しがつかないことをしたけど、丸く収まったよ」


 その取り返しがつかないこととはなんだ……?

 まあ、だいたい予想はつくし、ロクでもないことだから聞かないでおく。


「そうか……、メアが行ったということは――」


「そうだね。王様とアンバーに勇者を救出したことを報告したよ」


「それで、戦争の話は?」


「まだ話の段階だけど保留になりそう。ドミベック商会を崩壊――ある程度、内側から崩壊させてからやる話になったよ。案の定、待たせているアンバーは不満たらたらだけどね」


 メアはオーストロ家を優先させるように戦争を遅らせたか。

 俺としてはそれが1番いい。今起こしたら危ない。


「ボクも遅らせるのは賛成だね。ルチルに聞いたときはかなり疑ったけど」


「ホントだもん! あんな奴に強化されたら、みんな倒されちゃう!」


「もうわかったから。ルチルを信じるよ」


「ルチル、グリュムのことも言ったのか?」


「そうだよ!」


 まさか言ってくれるとは意外だった。

 ルチルが言うほど相当だぞ。


「そのことだけど……、創造の魔剣が効かなかった……」


「うーん、やっぱり無理か。ボクの力が半分も失ったから全盛期とほど遠いかもしれない。けど、グリュムもかなり力を失っているはずだよ」


「じゃあ、隠れている間、力を蓄えたのか?」


「そこが気になるとこだよ。魔剣で禁忌を二度と使わないようにさせたけどね。思っている以上に面倒なことにはなった」


 エフィナでもわからないのか……。

 とはいえ数百年も経っているグリュムがあらゆる手段で禁忌を再び使えるようにしたのかもしれない。


「けど、ルチルと【絆】化してグリュムと戦える強さになった。だったら俺が――」


「危なかったときだよ。自ら帝都に行って大暴れして無理やりグリュムを呼び出さないでね。ここは慎重になるべき」


「ダメだよ〜主ちゃん〜。まだ魔力が回復しているわけじゃないからあと3日は安静にしてね〜。もちろん、戦闘のするのも禁止ね〜」


 エフィナとエメロッテに止められる……。

 まあ、すぐとは言わないが、身体が軽くなるまで安静にはする。


「わかったよ。完全に回復するまで休むよ」


「よろしい。じゃあまたボクは王城に行くからね」


 そう言ってエフィナは部屋から出ていった。

 この件でエフィナも忙しくなったはずだ。

 エフィナも無理をしているけどな……。


「ところでメアは?」


「メアちゃんは、中心都市に偵察に行ったよ〜。ドミベックに商会の壊滅させるとか言っていたような〜」


「もう行動しているのか……。ここのところ、やる気なのはいいけどさ」


「それはメアちゃんも焦っているのよ〜。主ちゃんとよほど【絆】化したいらしく、認められてほしいみたい〜」


 だから最近行動しているのか……。認められてる行動をしても【絆】なるとはかぎらない。


「メアは自分勝手だからすぐに【絆】化なんてできない。アタシみたいいっぱいご主人に貢献しないと!」


 ルチルは胸を張って言う。それをメアの前では禁句ですな……。

 悪気なく言っているとは思うけど……。

 当分は【絆】化は無理だし、メアもわかってくれるとは思う。


「新しく領地に来た人はどうした?」


「心配しないで〜、みんなと仲良くやっているから〜」


「それなら安心だ」


「安心は安心だけど〜。キャスリーとロベントスに問題が〜」


 エメロッテもあの2人を警戒しているのか……?

 エメロッタが言ったら確定だ……。


「何が問題だ……?」


「あの2人〜、()()とか言っているけど〜()()じゃないよ〜」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ